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2015年1月

水路クッキング 円筒分水ケーキ

煮込む系の汁物をつくるとき、「明日の朝はカレーにしよう」と思いがちです。
「明日の朝はカレーにしよう」と思うときには、「どんな谷戸カレーにしようか」あるいは「どんな暗渠カレーにしようか」という思考回路が既に出来上がっています。

今晩はポトフだから、明日は残りをカレーにするかもしれない。
では、どういう形のカレーにするか・・・

いつものように、考えていました。

 

ふと、  円筒分水もいけるのではないか。  と、思いました。

Entou1



いけるかな・・・カレーの粘度、具やご飯の分量、成形の仕方などについて、想いを巡らせてゆきます。・・・いけるかも。

それと並行して、フルーツが余っていることも、漠然と考えていました。リンゴ、ラフランス、みかん、オレンジなどがそのときいっぱいあって・・・フルーツを使った、なにか・・・

そこでふと、円筒分水はケーキのほうが、より表せるのではないか、と思いました。
流れ出る用水は、やはりチョコレートか。チョコレートでコーティングとなると、ザッハトルテか。チョコレートケーキにオレンジを合わせるのは最高だし。
丸型・・・真ん中に穴のあいたケーキ型もうちにあるけど、これでは多いな。食べきれまい。

お!
バウムクーヘンがあるじゃないか!

市販のバウムクーヘン。これなら、大きさも自在。

という流れで、思いついたらあとはバウムクーヘン、板チョコ、生クリームを買ってくるだけ。さて、クッキング開始!

Entoucake1

やや小さめの、上部がキャラメリゼされたバウムクーヘンにしました。

Entoucake2

穴の中にオレンジを入れて底上げしておきます。また、真ん中にもオレンジを配置。

Entoucake3

前掲の写真は高崎の長野堰でしたが、ここは久地をイメージして水路を配置。

Entoucake4

湯煎にかけた生クリームと板チョコ。生クリーム多めで、ゆるやかにたゆたう水の流れを表現したいところです。

Entoucake5


あとは、水の代わりにチョコレートを塗りたくる。

・・・うーん、やっぱり手先が不器用なので、こういうときキツイですね。あれれ、流水の感じが出ないー。むつかしい。。

Entoucake6

でも、まあ、こういうことが言いたいわけです。
円筒分水さんのおかげで、村々の皆が平和に暮らせましたとさ。

それから、ポトフを翌朝カレーにする計画も依然あったので、

Entouc1

朝飯でリベンジ。
ケーキ用の型でご飯をまるくしてみました。

Entouc2

小さめに切ったポトフの具を穴に投入します。
久地の円筒分水の中には、魚が悠々泳いでいます。その魚たちをこれらの具は表現しています。

この真ん中に更にカレーをなみなみと注ぎ、均等に溢れ出したら円筒分水になるという寸法。チョコレート同様、カレーはゆるめに作って溢れやすいようにしてみました。

すると、

Entouc3

がーん。

シャバシャバ過ぎて堤が・・・
それと、ご飯をもっと強く押しておけばよかった。途中で写真を撮っている間にも、きっと浸食がすすんでいたのに違いありません。リベンジも失敗してしまうとは・・・

この後ツイッターでいくつかアイディアをくださった方がいるので、こんどは別な食材でリベンジしてみたいと思っています。今思いついたんだけど、カマンベールチーズって使えそうだな、なんか。

さてさて、いちおう形になっているのは、円筒分水ケーキ。

市販のバウムクーヘンを使えば、とてもお手軽に出来ちゃう、この円筒分水ケーキ。
和菓子好きには円筒分水最中もあるけど、円筒分水ケーキだったら何処の円筒分水にするか、アレンジ自由自在!

もうすぐバレンタインです。水路好きな彼のハートを、射止められるかもしれません。ご自宅で円筒分水を、手作ってみてはいかがでしょうか?

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桃園昨景 02

ちょっと遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
昨年はこれまでにないほどのブログの書けなさで・・・暗渠に関わらなくなったわけではないのです。でも、圧倒的に、インプットの時間が減った。今年はもう少しバランスよくなりたいなあ・・・ぶつぶつ。

そんなわけで、今年は無理せず、書けそうな記事から書いていくとします。
昨年ふわっとスタートした、「桃園昨景」シリーズから。桃園川のほとりで、ひっそりと失われてしまったものたちに目を向け、記録するシリーズです。

                    ***

いつだったかも忘れてしまったけれど、「堀越学園が廃校」といった内容のニュースを読んだ気がしていた。
「あの堀越が!」と思った。
堀越といえば、桃園川。・・・が、まず一番にくる。
桃園川のほとりに学校があって、だから、堀越に通っていたというアイドルたちも桃園川と触れ合っていたかもしれない、と思うと、アイドルたちにも愛着がわいてくる。そういう思考回路だった。

「あの堀越が!」と思ったあと、とくに思考した記憶が無い。
基本的にそこまで興味が無かったのかもしれない。
それで、その後も桃園川沿いに校舎が建ち続けているのをみて、「あ、べつに廃校でもないのかな」と思ったことが、あったような気がする。

Horikosi

ちょっと小さいけど、2009年の写真。
右側に建つのが堀越の校舎。このあたりまで来ると、桃園川もけっこう下流に来たな、という気がする、そんな位置。

古い建物を見ると、いつ失われてしまうかと、ひやひやしてしまうこともあるけれど、この校舎はそのたぐいのものではなかった。
だから、この風景が変わるとは、思ってもみなかった。

Horikoshi20149


2014年9月。
堀越の近くにできた、暗渠カフェに寄ろうとしたら、こんなふうに変わっていた。

あれ、やっぱり潰れちゃったっていうことなの・・・?

Horikoshi201412


2014年12月。
暗渠カフェにくると、この解体現場を気にかけるようになっている。だいぶ進んだな・・・。

で、ここにきてやっとわたしは、堀越学園には2種類あって、芸能人を輩出している高校と、そうじゃないほうというのがあって、どうも、潰れたのは後者であるらしいことを知る。
じゃあなんで解体しているのか、というと、校舎が老朽化したから、新築するらしい。暗渠沿いに建ちならぶ、もっともっと老朽化した建物をみてくると、あんなので老朽?ヘヘーン、と思うのであるが、まあ、アイドルの棲む場所だしね。

この日は、解体現場を横目に、暗渠カフェMomo gartenにはいり、

Momogarten

チャイを飲んで、ヨーグルトのケーキを食べた。
おさない頃に母が作ってくれた「ヨーグルトポムポム」の味に似ている。なんだかとても、なつかしかった。

Hon

それと、ご主人におねがいして、暗渠本を置いてもらいました。ありがとうございます!

桃園川の項に、付箋、貼っとけばよかったかな・・・

Momogartenmenu

できたてを紹介したころは、夜は18時で閉まっていたのだけれど、バータイムが出来たそう。

こちらも、古いものが新しく生まれ変わった場所。
お向かいの堀越は、いままさに新しく生まれ変わろうとしている。

シリーズ01では、ただただ「なくなってしまった」と思ったのだけれど、今回はもう少し、前向きな気持ちも生じている気がします。その場所や風景にたいする、思い入れやなんかもあるのかもしれないけれど。

ここに次に建つのは、どんな建物だろう?それはどんなふうに、桃園川と組み合わさるのかしら。こんどはバータイムに、飲みに来ようかしら。

                     ***

というわけで、今年も「暗渠さんぽ」をどうぞよろしくお願いいたします!

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