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両国ポンプ所見学

久しぶりの下水道系見学記事です。
暗渠と下水道ってかなりの部分が重なっているので、下水道局施設の見学にもたまらないものがあります。

阿佐ヶ谷駅前の貯留管市ヶ谷の下水管新設勝島ポンプ所の下水管新設、と、見学系記事もたまり始めているので、そろそろ特集の新カテゴリをつくろうかな。

今回は、両国。
江戸東京博物館に向かうとき、誰もがその前を通っているはずの建物です。・・・わたしも、何度もここを通過しているはずなのですが、正直気づいていませんでした。

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両国ポンプ所。江戸東京博物館の隣にあります。というより、周辺の景観との調和を図るために、江戸東京博物館との合築構造なのだそうです・・・!

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そうそうそう、そういえば、江戸東京博物館の切符売り場の階、無駄に広すぎると思ってはいました。このスペースの下に、ポンプ所があったんですねぇ。

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敷地内に入ると、体験系のブースがいくつかあって、結構、人がいました。
小学生や地元の自治会系集団がやっぱりいらしたのですが、たまたま、わたしが中に入ったときは同時の人がいなかったので、ひとりで案内してもらえることになりました。しかも、わたしひとりに対して、職員さん二人がつくという超ぜいたく見学。

てなわけで、見学スタートです!わくわく。

まずは施設の概要を。両国ポンプ所は、付近の雨水を排水し、浸水被害を防止するための施設です。その排水面積は墨田区の約30%にあたる、422万㎡です。雨水のみが対象であり、汚水は砂町へ行きます。

かつて、近辺の都市化に伴って浸水被害が多発した時期があり、それをうけて平成14年にここは完成しました。このポンプ所が出来てからは、浸水は起きていないそうです(設置当時は予想されていなかったであろう、ゲリラ豪雨にも耐えぬいています)

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地下5階までありますが、見学は地下3階から始まります。ここは、電動機(モーター)室。
この電動機が、階下のポンプを動かします。

比較のために人の模型が置いてあります。

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次は地下2階の発電機室。ここには、ガスタービン発電機があります。停電時にもポンプが機能できるようにと、立派なガスタービンが1基備えてあり、これでポンプ3台を動かせるとのこと。
ガスタービンはこの青緑色の箱の中に収められていて、入り口はこんな感じです。

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これがガスタービンです。引きで撮れないので、見づらくてスミマセン。
かなり大きくて、ぴかぴかで、迫力あるものでした。なんと、このガスタービンは、ジャンボジェット機のエンジンとほぼ同じなのだそうです!

以前は軍用機用のエンジンを使用していた、とも教えていただきました。軍用機のエンジンは、もっと細長い形状なのだそうです。そして、現在でもファントムのエンジンを使っている水再生センターがあるのだそうです・・・うーん、いつかそっちも見学に行ってみたいものだなぁ。

あれこれ質問したり、デジイチでがしがし写真を撮っていたら、熱心なひとだと思われたのでしょうか、この後は1階に上がるのが通常の行程らしいのですが、

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なんと、特別に地下5階も見せてもらえました・・・!!

地下5階は、沈砂池から汲み上げるポンプがある場所です。

まずは沈砂池からやってくる水を通す管。これがまた恐ろしく太い。

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奥に見えるのがポンプです。とても大きいです。このエリアで最大のポンプみたいです。
ドーナツみたいな形をしていますが、上部に巨大な扇風機の羽様のものがついており、それを回して吸い上げるのだそうです。

このポンプを使い、沈砂池の水を汲み上げます(※自然流下で集められるため、沈砂池は低い位置にあるので、汲み上げないと河川に排水できない)。従来のものは水が来てからしか動かなかったため、急な大雨に対応しにくかったらしいのですが、これは先に空回しができる”全速先行待機型”なので、速やかに排水できるのだそうです。

ここには、このポンプが計6台(二種類の大きさがある)設置されています。すべて稼働させると、25mプールを5秒で排水できるのだと(!)。

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機械ばかり載せてきましたが、模型を使って示すと、こういうプロセスです。
右にあるのが雨水が集まってくる沈砂池(途中で砂や芥が取り除かれる)で、その左側にある管の上にあるのがポンプ、ポンプで吸い上げた水が国技館通りの下を通って、左端の隅田川に流されます。

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また、模型の”国技館通りの下”に着目するとわかると思いますが、実は、汲み上げた後の放流口までの流れは、このように段々に上向きになっています。

ということは流れきらない水が停滞するのではと思い、そのことを質問してみたところ、残った水はまた回収するということでした。水が停滞し汚れることは極力防ぐようです(ちなみに貯留設備の有無はポンプ所によりけりで、ここには無いそう)。

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その、回収用の管も地下5階にありました。

次に向かうは、1階の監視室。業平橋ポンプ所の遠隔操作システムもありました。

このように見学していることが物珍しかったのか、お二人から「どうやってここを知ったの?」「わざわざこのために来たの?」などと訊かれ、答えていたら「・・・もしかして工場見学とか好きなタイプ?」と言われたので、「というより、わたし下水道が好きなんです!」と、はにかみながら言ってみました。いやそれはもう本心なんですが、お二人の反応は非常にうすかったです・・・。以前の市ヶ谷の見学のときも同様だったのですが、下水道局の方に「昔川があったところに下水道幹線がありますよね」などと話を広げようとしてみても、ほとんどスルーされてしまうのでした。

帰り道、それについてツイートしたら、本気にされていない/相手のライバル心に火をつけた/下水道という括りがでかすぎる/相手の専門によるかも/相手は「仕事」なので・・・、等々、色々な仮説をいただいて興味深かったですw 

最後に、お土産をもらいました。

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エコバック、ボールペン、ウエットティッシュ、メモ帳、洗い物用ハケ、油ふき取り用紙、ゴーヤの苗。
イヒヒ。うれしいんだよな~、こういう下水道局オリジナルグッズ。下水道局さま、どうもありがとうございました!

さて、ポンプ所を後にして、久しぶりの地上を見てみましょう。

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この道路の下を放流渠が通っています。
地図にすると、以下のような感じ。

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両国ポンプ所に集まった雨水は、水色実線践部分(=放流渠)を通り、隅田川に注ぎます。(yahooさんありがとうございます。)注ぎ口は放流口といい、おそらく行けば見られたはずですが、今回は時間がなかったので省略。

ところで、このあたりには新しめの大きな建物がぼんぼん建っていますが、むかしはどんな土地だったのでしょう・・・と、明治期の地図を見てみると、両国駅のあたりには「両国橋停車場」があり、そのすぐ北には”F”の字のように隅田川からの入堀があり、さらに入堀から伸びる水路がぐるりと囲む中に、陸軍経理学校と陸軍被服廠がありました。

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昭和22年になると、このように一つの入堀が残され、貨物駅と連携していました(gooさんありがとうございます)。前出の地図と比較してみると、ほぼこの入堀の上に、国技館とポンプ所と江戸東京博物館が建っているようです。
ポンプ所と水路は、やはりとてもご縁があるようです。

さあてと。ご飯も食べてから去りましょう。

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両国、横綱横丁にある洋食?喫茶?ニューストンにリベンジしにいきます。
以前、ここに来たときに「スペシャルスナック」という、なんだかすごいカテゴリを見つけました。

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・・・これ。左下がスクランブルエッグスペシャル、右下がチキンスペシャルです。
ビールのお供に一皿頼もうとしたところ、「今日はパンが切れちゃったから、スペシャルはできません」とバッサリだったのです。だから、リベンジ。メニュー名を言いたいだけ、ともいいますが・・・

ところが、この日はランチ時に行ったので、ランチメニューしか頼めないという負け戦でした。ランチメニューにはスペシャルは入っていないのです(涙)。

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・・・てなわけで、スペシャル五目炒飯をたのみました。

野菜多めのヘルシー炒飯を、下に敷かれたキャベツの千切りと一緒に食べます。ちょっと面白いし、パラパラで美味しい炒飯でした。

と、なかなか充実の両国でした。
見学系記事、もういっちょ続けたいと思います。

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コメント

へ~!両国ポンプ所!知りませんでした!
へー!!こんな場所があったんですねー!行ってみたい!
で、チャーハンも実に個性的ですね(^-^)

投稿: ジプキン | 2012年7月23日 (月) 17時18分

>ジプキンさん

たぶんこのポンプ所、かなりたくさんの人たちに、気づかれずに上や横を通られているのだろうなと思いますw
でも中に入るなら、見学は限られたイベント時にしかできないようなので、下水道局のウェブをちょいちょいチェックされるといいと思います(たぶん来年の6月)。
このニューストンという店は、おそらくジプキンさんも近くを通れば「ムムッ」となると思いますよw スペシャルスナックもそうだけど、「意外と美味しいカレースパゲティ」とか、ネーミングが良いのかも・・・w

投稿: nama | 2012年7月24日 (火) 09時38分

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