« 西荻窪ひみつ暗渠 第二松庵川(仮) | トップページ | 善福寺川支流まんぷくツアー 後編 »

善福寺川支流まんぷくツアー 前編

なんとも呑気なタイトルです。まんぷくツアー。
・・・要するに、善福寺川支流暗渠の近くで、いろんなものを食べながらさんぽしましょう、ということであります。その概要をtwitterで呟いた頃は寒い時期だったのでなかなか行かれず、暖かくなってから行ってまいりました!

新高円寺の駅からスタートし、五日市街道を西へと歩いていきます。

Man1


五日市街道の新高円寺~善福寺川までの区間は、心なしか米屋さんが多いです。以前、五日市街道沿いの米屋さんが、水車を保有していたという話をチラと見たので、どの店だろう?などと米屋さんばかり見ていたためにそんなことを思ったわけですが・・・

Man2

あれ、れれれ?
五日市街道沿いに、いつのまにかこんなカワイイお菓子屋さんができてました。焼き菓子カフェ「Harmonie(アルモニ)」、オープンしたてのようです。
かわいらしい飲み物・食べ物が並んでいて、控えめなイートイン席でひとり、ボォッとしたくなるような雰囲気。辛党のひとには、甘さ控えめにつくってある”胡椒スコーン”(ほんとに胡椒が効いてておもしろおいしかった!)やキッシュもあったので、ランチにも対応できるお店だと思います。

Man3


この企画について呟いたとき、うどん系の方から教えていただいたのがこの店、夕虹。これまた五日市街道沿いにあります。肉汁うどんですって!!実にうまそう。そして店内にはお客さんがぎゅうぎゅうです。この日の昼飯候補は2軒あり、両店とも昼のみの営業だったのでかなり悩みましたが・・・涙を呑んでこちらをスルー。こんど食べにくるぞー!

Man4


成宗教会。このあたりの住所は成田東ですが、かつては成宗であったことを思い出します。

Man5


トマソンっぽいドア。でも飛び降りることは可能だし、高所ってほどではない・・・中所ドア、くらいでしょうかね。

五日市街道沿いのいろんな風景に心を奪われながら、いったん善福寺川を越え、関東バスのターミナルまで行きます。
そう、まずは、あそこで食べるのさ・・・どの駅からもアクセスがいまいちなのに、行列のできるラーメン屋さん、一歩

並ばずに入れましたが、すぐ後に満席になってました。

Man6

まずは、餃子!・・・と、ビール少々。博多ラーメンの店ですが、なぜか「宇都宮餃子」です。

羽がすごいッス。はてしなく広がってる。・・・羽だけポリポリ食べたりね。
具は野菜がシャキシャキするヘルシーな感じ。

Man7


本命はこれ。
納豆チャーハン!!!

うぁぁぁぁぁもう一目見た瞬間にコレは美味いってわかるビジュアル!
ちょっと味濃いめなんだけど、それがまた堪らない。止まらない。

Man8


紅ショウガかけると美味しいよって、後ろの人が言ってたから、かけてみたの。
パラパラなの。納豆も絶妙な感じでそこに居るの。美味いのぉぉぉぉ!!
あー、これホント美味しいなあ。高校のときの生徒会長(が、以前松ノ木に住んでいた)に教えてもらった人気メニュー。ありがとう会長!

Man9


ラーメンも頼みます、博多ラーメン。これもうまし。
でも、餃子半分とチャーハン殆どを食べちゃったので、控えめに替玉はしないでおきました。だって他の店も行くからね・・・。でも替玉のある店で替玉をしない勇気って相当なものでした・・・。

さあてと。ここから、暗渠に向かいましょ。
まずは成田東支流(仮)を水源から下りたいと思います。
成田東支流(仮)は、リバーサイドさんが紹介されてたもので、素敵だな、素敵だな、行きたいな、と思っていた暗渠です。

Man10


水源と言われるのは、ここ、東洋幼稚園付近です。
この幼稚園、まるで小学校のようなつくりで、とても広々。校舎の再利用なのかと思ったのですが、昭和30年から在るという・・・。

Man11


園庭には頬杖をついたラクダがいました。

Man12


幼稚園敷地の脇が、微妙に低くなっていてミニ谷頭を思わせます。しかし、”幼稚園付近が窪地、低湿地”とされるので、もしかすると幼稚園を建てるにあたり盛土をされたのかもしれません。
ともかくこの幼稚園園庭から水が湧きだしていて、そのため昭和初年まで付近は”水流し”という通称名で呼ばれていたといいます。

湧きだした水は、すぐに五日市街道を横切るようです。しばらく、流路の痕跡はないのですが。

Narita

地形で見てみると(google earthさんありがとうございます!)、水色の円内が成田東支流(仮)で、円の右上端あたりが東洋幼稚園です。
でも、左上端から始まる浅い谷のようなものも見え、そちらには何かないのか(言及する文献は無し)、とても気になるところ。

Man13


西側の、浅い谷が曲がっているあたりに行ってみると、こんなふうにあやしい(段差はあるし、道幅も不揃い)雰囲気で、ほそ~い流れがあったんじゃあるまいかと、想像力が掻き立てられます。

Man14

・・・でもまあ蓋などは無く。
明確に暗渠が始まるのはこの都営マンションの奥からです。

Man15


コンクリートの道だと思って下ってゆくと、いつのまにやらそれがコンクリ蓋になるのです。

Man16


・・・いつのまにか。
苔むしている脇腹もステキ。

Man17


うつくしい御姿ですね・・・。

東田小学校から南西に広がるこの一帯は、かつては田んぼでした。さきほどの湧水と雨水が水源となる”天水田圃”であり、旱魃が多かったと言われます。基本が湧水だのみなので、あまり良い米は採れなかったのかもしれません。

この天水田圃は、善福寺川までずっと続きます。

Man18

その先入れなくなって、次に見えるのはここ。
すごく狭い!
そして、進入禁止の枝が立て掛けられてあります。車止めよりも、さりげなくて、この枝のことがなんか好きになってしまいました。

Man19


リバーサイドさんも触れておられた、染物屋さん。

通称地名の説明において、ここは昭和10年頃まで”牛入処(うしいれど)”と呼ばれていたとされ、「ここは染物屋があり淋しい場所であった」と書かれています。牛入処の由来については不明とされていますが、”牛込”に似たその字面からは、大昔に牧場的なものがあったように思えてきます。

さてその記述からすると、随分昔からあるらしきこの染物屋さん、反対側にも看板があり、現役のようです。・・・すぎなみ学倶楽部に、ここのことが載っていました。どうやら、独立されたのは昭和30年代のよう。・・・ということは、それより以前は、ここに別な染物屋さんがあったのでしょうか?成田東支流(仮)沿いに数軒並んでいた?それとも、情報提供者の記憶違い・・・?
わからない点もありますが、以前は成田東支流(仮)に直接落とされていたであろう染色工場の排水は、現在もこのコンクリ蓋下の下水管に落とされているのでしょうね。それはきっと一緒なんだろうな、と、足もとを眺めたりします。

Man20


染物屋さんの脇から下流は、細~~い道となります。
これ、リバーサイドさんが通られた時にはコンクリ蓋暗渠だった道です。左岸のアパートが建て替えられて、暗渠の上に微妙に張り出し、コンクリ蓋に薄くアスファルトが盛られてしまったようです。

Man21


鉄塔の真横でその細いアスファルト道が終わります。

Man22


その先は安定感あるコンクリ蓋暗渠に戻り、横は銭湯(吉の湯、次回に詳述)の壁となります。あああ、この壁向こうの風呂に早く入りたい!

Man23


すぐ足もとには、こんな石があって気になり・・・線下、と書いてありました。すぐそこに鉄塔あったもんね。

Man24


コンクリ蓋はまだまだ続く。

Man25


マンションがすぐ隣にあって、写真撮りながら興奮してる自分が一階の人に見つからないといいなぁ、などと思いながら通り過ぎます。

曲がる。

Man26


金太郎が待っててくれました。

Man27


黄色い植物だらけのおうちがありました。

Man28


もう少し下ると、

Man29


今度は薔薇がいっぱいのおうち。

Man30


・・・なんかだんだん、ジャングル感出てきました。猫頻度も上がります。
もう少しで河口です。

その先、善福寺川のあげ堀と合流して成田東支流(仮)は終わります。

Man31

・・・で、すぐ近くにコレがあるんすよ。釣堀武蔵野園。善福寺川沿いで最高に好きな場所です。

次はここで呑む!

Man32


シンプルに、枝豆とびいる。

孤独のグルメ(TVのほう)では、ゴロちゃんがここで実にうまそうに食事していたので、随分混んでるかな?と思いきや、屋内席はわりと空いてました。

Man33


あれ。屋外に席が増えてました。コッチの席は家族やカップルで比較的混んでました。でもこのテラス席、ちょっと前までは思いっきり釣堀だったんですけどw イケスの蓋になってると思いながらこのテラス席でビール飲むのも、なんかいいかも・・・w
武蔵野園の屋外部分、なんとなく、ツギハギにリニューアルしたようでした。ほんとは、ここのソース焼きそばが好きなんですが、ここではアッサリと飲み食いするにとどめ、次の目的地にまいります。

あれ、まだ二軒しか寄ってないですが・・・、行程が短めなので、そんなに大量に飲み食いできないことに気づいた、折り返し地点。

後編へ続く!

|

« 西荻窪ひみつ暗渠 第二松庵川(仮) | トップページ | 善福寺川支流まんぷくツアー 後編 »

1-7 さんぽ:善福寺川支流」カテゴリの記事

コメント

いつもふらふらとジョギングしたり散歩してる場所なので食いついてしまいました。
成田東支流は2番目に好きです(1番は堀ノ内支流)。
一歩の納豆チャーハン、今度食べねば。
ちなみに武蔵野園はいつも適度に空いてます。

投稿: 棒新男 | 2012年6月11日 (月) 15時08分

>棒新男さん

こんにちはー。
タカノのチャーハンが安心感のある味だとすると、一歩の納豆チャーハンはもうちょっと刺激的かもしれません。ぜひ試してみてください。
ちなみに一歩の店内に貼ってある地図(近所の小学校発行?)には近隣の井戸がプロットしてあって、どうやったら手に入るのか激しく気になり中です。
武蔵野園、自分が行く時もほかに1~2組っていう印象です。孤グルに出ても、そんなに客は押し寄せなかったのでしょうかね(でも飲食席が増えたのはそのせいなのかなとかちょっと思ったりも)。どうあれ自分は武蔵野園が大好きです!

投稿: nama | 2012年6月11日 (月) 18時02分

あのアパート、新しくなったんですね。ジメジメした雰囲気の中、ちょっと明るさが増したかな。
染物屋の看板は健在のようで、何よりです。

武蔵野園、テラス席ができたのですね。前は時々通りますが、中には入らないのでわかりませんでした。池を1つつぶしたのでしょうか。

投稿: リバーサイド | 2012年6月11日 (月) 20時27分

>リバーサイドさん

そうなんです。リバーサイドさんの記事を読み、「ああ、素敵だ」と思った要素のひとつに、あのアパートも入っていたわけなので、自分としてはああ、ちょっと明るくなっちゃったな、てな感想でした。

武蔵野園、池はあのテラス下に健在です。上にウッドデッキをかけただけで、横の隙間からは池が見えましたよ。それから、あの手前の池には噴水(というか水を循環させるための装置?)があったと思うんですが、それがなぜか動かせないようで、テラス席の上に噴水のようなものが設置されて、水がジャバジャバ溢れていて実にへんてこな感じでした。この様子、うまく言葉にできないので、直接見ていただければと思います・・・w

投稿: nama | 2012年6月12日 (火) 12時00分

namaさん、こんにちは。 家近暗渠のレポは見るのにも力が入ります。  車止め付コンクリ蓋は見るだけでニンマリしちゃいますね。 写真の先のマンションから染物屋さん脇の流れは道路台帳では{私有水路}と表記されていますので、昔は水を必要とする何かがあったのでしょうか。

武蔵野園は小中時代に良く行った釣り堀です。 当時は鮒・鯉・ヘラブナ、屋内に金魚でした。 テラスの設置は家族連れや若い人にも利用してもらいためで、「玄人だけじゃあ食っていけねぇからねぇ」とおばあさんは言っていました。

公園の有料駐車場の場所には八幡園という釣り堀もありました。 

namaさんのコメントにある{タカノ}というお店はどこにあるのでしょうか?。


投稿: nasunokaori | 2012年6月21日 (木) 21時37分

>nasunokaoriさん

道路台帳、見ていませんでした。染物屋さんが水を使うため、という可能性はないでしょうか?どうやら、結構前からあるようですし。
武蔵野園の釣りは何回かやってるんですが、あそこの鯉と鮒、エサ取りが上手じゃないですか?自分が釣り下手なだけかもしれませんが・・・w 
テラス設置はそういうことだったんですね。たしかに家族連れが入っていて、テラス席のほうが人気みたいでした。
八幡園の情報もありがとうございます。
「タカノ」は新高円寺付近の、青梅街道沿いにあります。中華屋さんです。
http://blog.livedoor.jp/cr_takano/
チャーハンがおいしいという評判を聞いて行きましたが、ほかのお料理もおいしかったりダイナミックだったりでした。
http://blog.livedoor.jp/cr_takano/archives/53953057.html
↑ちなみにお店のブログにある「写真館」には昭和39年時の青梅街道付近(&タカノ)が載っています。

投稿: nama | 2012年6月22日 (金) 14時01分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 善福寺川支流まんぷくツアー 前編:

« 西荻窪ひみつ暗渠 第二松庵川(仮) | トップページ | 善福寺川支流まんぷくツアー 後編 »