神田川あげ堀くだり
思いのほか楽しかった暗渠。
ある日、明大前から方南町まで歩きました。ほんとうは別の目的があったのだけど・・・
明大前から甲州街道を過ぎ、神田川に向かう谷を下りるあたり。
水道道路沿いに歩いていると、ふと、細い暗渠のような道が見えるのです。ヤマト運輸の集積所のすぐ横。
階段の中に、マンホール蓋が鎮座しています。
これはあやしい。
降りてみると、やはりそこは暗渠のようでした。神田川は、すぐそこ。
これは、支流なのか、あげ堀なのか?
井の頭線の線路を、ここからくぐっていくようです。
ちなみに、線路の向う側は蛇行する広めの道です。
おや、井の頭線の下に合流口がありました。
30年前のゼンリン住宅地図を見ると、明大前の切り通しのところからこの位置まで(厳密にいうとこの位置の数メートル手前で暗渠になっている)、井の頭線のすぐ横を水路が走っています。あの崖からしみ出す湧水と、雨水の排水路であったでしょうか。おそらく、この合流口はその出口だったのだと思います。
では、この穴といま歩いてきた暗渠が関係ないかというとそうでもなくて。下水道台帳を見ると、さきほど歩いてきた暗渠(=水路敷との表示アリ)からと、”線路の向こうの蛇行する広い道”を通ってきた下水とが、2つ前の写真のマンホールの位置で合流しています。この合流口は、その下水管が大雨時に神田川に排水させてもらう穴になっているようでした。
さて、さきほどの暗渠を下っていくとします。
水道道路に戻り、遊び場90番の向こうに道が続いているのを確認します。
和泉中学校、和泉小学校の敷地脇を通ります。プールもこちら側にあります。
すごい崖です。
きたー!
道を一本わたると、すごく狭くなってます!
狭いし、くねるし、上物ですねぇ。
ちなみに明らかに塗ってしばらく経っている「ペンキ塗りたて」の街灯がいくつもありました。
へんな盛り上がりをみせるアスファルト。
ちなみにこのへん、池があったかもと「杉並の川と橋」に書かれています。原典にあたっていなため場所が特定しづらいのですが、この周辺に池や沼がいくつもあって、幾筋もの流れが神田川本流に向かっていたのだそうです。
東を見ると、向こうに立派な崖が見えます。
池や沼がいくつもあったという話、うなずけます。
暗渠沿いに鉄塔が建っていました。
そして・・・鉄塔の下が、いつも見る立ち入り禁止地帯ではなく、民家のお庭になっていました。。
なんだろうこれ、なんかシュールだな。と思いつつ、鉄塔下庭園をパシャリ。
わーい、金太郎だ金太郎だ!
金太郎の先、ちょっと広い道になります。左手に広がるのは、日大鶴ヶ丘高校のグラウンド。
おもしろいことに、この水路さんを尊重してくれているのか、グラウンドの壁が川筋に沿ってグネグネしてるんですよね。地図で見てもグネグネですが、実際はもっと曲っているように感じます。
ふたたび細くなります。
金太郎の縦置き!
こりゃ~珍種です。
くねる、くねる。
この暗渠を通っている間、ずっと、「神田川ごめんね、いままで来なくってごめんね」と謝っていましたw。神田川さんたら、こんなに素晴らしいものをお持ちだとは・・・。
神田川水系の暗渠が好きなくせに、神田川自体にはさほど来ないできた自分を反省したいと思います。
その後、道はふたたび太くなります。
マイ地図には載っていない、「和泉がけ公園」なる表示を見つけたので、どれどれ、どんだけの崖っぷりなのか見せてもらおうじゃないの、と、やってきました。
たしかに崖でしたw
しかも、崖の上はお墓です。
ほかに目的もあったし、じゅうぶん満足したので、この暗渠を離れます。
今回の暗渠、神田川のあげ堀のようで、リバーサイドさんが「和泉東分流」として紹介されているものでした。
どうやら、今回の記事よりも2本上の橋「永高橋」から分流し、この「がけ公園」のすぐ下流にある弁天橋のところで合流するものだったようです。
簡単に、今回歩いた部分だけ示します。
さあ、その後、方南町で一杯ひっかけていきたいと思います。
方南町の良い感じの商店街をぶらぶらしていると、目に止まったのが”一心太助”というお店。「300円」のメニューがずらりと並んでいるのです。
レバ刺し
ウナギかば焼
カレイ唐揚げ
サンマ焼き
牛カルビ焼き
レバ唐揚げ
うな丼
にぎり寿司(6貫)
ちらし寿司
etc・・・
その300円と思えないラインナップにしばし見とれていると、店から出てきたおじさんが、
「それ、本当だから!(ニカッ)」・・・保証されてしまいました。
4時台だった気がしますが、店内、近所の方々がすでに宴会をひらいてるご様子。期待していいんじゃない?ってことで、入っていきます。
お通し(200円)は、やわらかな焼鳥(タレ)がきて、さっそく美味しいので一安心。
飲み物も安い・・・!
メニューが豊富なので、迷います。
「刺身盛り合わせ(3点)」が300円ていうのもすごいな。
もう、この値段だったら、2切れずつ薄いのが3種類でも、結構うれしいと思うよ。
そんな気持ちでまず刺盛をたのみます。
どーん!!
マグロ5切れ、寒ぶり3切れ、サーモン2切れ。
ぶ、ぶあつい。・・・エビがおまけみたいに乗ってる・・・。
ちゃんとおいしい(さすがもとお寿司屋さん)!
なんかものすごい気がするぞ、ここ。
200円メニューもある。
各種鍋ものが400円。
でも、とりあえず300円をもう1品攻めてみます。
かなり迷いましたが、「ロースカツ」。
ロースカツは脂身があるので苦手なんですが、そのお得感が知りたくて頼んでしまいました。スーパーのお惣菜だと、1枚でもう300円くらいするのじゃないでしょうか。それにキャベツの千切りなどが添えられて、それが居酒屋で300円だったらもうだいぶうれしいもんです。
どどーん!!!
「・・・えっ。・・・えっ?」ってなります。
え、2枚?
山盛りのキャベツの横に、きゅうりが3切れくらいと、あと厚めでピチピチしたトマトが5切れくらい座ってます。
これ300円だったよね?あ、いや、そうか、もしかしたら二人分来るシステムで、これは600円なのかもしれないね。いやでも、これ600円もかなりすごいぞ。(ちゃんと300円でした。)
とにかく、頭の理解が追いつきません。
食べてみます。
なにこれうまい!!
まず、揚げたて。
お肉は、ヒレみたいにやわらかい。しかも、脂の位置が端っこに寄ってるので、わたし的にはとても食べやすく、うれしかったです。
うーん、300円で、揚げたてでお肉もよくっておいしくって、カツ2枚で野菜もりもりってどういうことなんだろう。
もしかして、おやっさん明日でお店閉めちゃうから大サービスとかなのかな。もしくは、ご高齢でなんかいろいろ間違えてしまったとか。(違います。)
やっぱり、理解が追いつかないです。だ、大丈夫なのかな・・・。
次に、「牛肉のたたき」を頼んだら(もちろん300円)、150~180gの肉が出てきて、しかも作りたてとのこと。うまいのよ、ちゃんとうまいのよ。
で、まだ2人で3品しか食べてないのに、お腹いっぱいなのよ・・・。
ほか、気になるメニューとして、肉サラダ、海鮮サラダ、スパゲティ、などありましたが、もう食べられません。
300円メニューは数えたら全部で82品ありました。そのほかにも日替わりのおすすめが多数・・・っていうか、「なんでも言ってよ、作るから」と、店主さんが気軽にいろいろ作ってくださいます。今日の日替わりに載っていた、クリームシチューやさざえなんかも、気になったけれど、すごいことになりそうで断念。
店の内外に何枚か貼られている、謎のメッセージ。
いやー、全然知らなかったぞこんなにすごい店なのに!と思ってググると、その驚愕ぶりが伝わってくるレポートがいくつか。方南町という立地のためにあまり知られていないのでしょうか・・・。
どうやらカツカレーもあるらしい。ラーメンにはなにやらいろいろ入っているらしい。あの店主の感じからいって、この2品もどえらいことになると思います。ああ、早くもう一度行きたい!
コスパが良すぎると、「うれしい」「おどろき」を超えて、「心配」になるのだ、という経験をさせていただいた、超優良店でありました。
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コメント
いやあ~
食べ物写真に釘づけっすね!
こんな時間に見ちまって腹へって死にそうですよ!
あ!もちろん、暗渠記事も堪能しましたぞ!
いろいろ勉強になります~
投稿: microrelief | 2012年3月17日 (土) 22時41分
>microreliefさん
ありがとうございます。
深夜に見ないほうがいいっすよ!w
この店は一回行ってみたほうがいいと思います!自分は次はうな丼食べてみたいです。300円のうな丼???
投稿: nama | 2012年3月18日 (日) 20時30分
この記事、完全に見逃しておりました。
先日、ここより上流の神田川沿いを歩きましたが、やはり面白い所が多かったですね。
以前、石神井川でも同じようなことをしたことがありましたが、神田川の方が断然面白かったです。
投稿: 猫またぎ | 2012年3月23日 (金) 17時27分
>猫またぎさん
こんにちは。
見逃してましたかw やっぱりこの前お話したときの道とは、違うんですねココ。うーん、上流は幅広い道に見えてましたが、猫またぎさんが面白いって言うってことは、きっとかなり面白いんですね。あの土管は見に行きたいと思ってます。
神田川はやっぱり、金太郎くんもいるし興奮しますね~w
投稿: nama | 2012年3月23日 (金) 17時57分