« 紅葉川をねちねちと歩く その6 愛住町支流(仮) | トップページ | 紅葉川をねちねちと歩く その8 本流~本塩町支流(仮) »

紅葉川をねちねちと歩く その7 策の池支流(仮)など

実は8月2日で、暗渠さんぽは2周年を迎えていました。
今年はめちゃくちゃ更新が遅いですが、読みに来てくださる方々、ほんとうにありがとうございます。
2周年記念ぽいことがなにかしたくって、桃園川の記事一覧という、過去記事リンク集を作ってみました。右サイドバーの一番上に表示してゆくので、たまに思い出してもらえると幸いです。ほんとは、記事にした暗渠ぜんぶの一覧を作りたかったんだけど、、今は断念です。ちまちまやってきます。

*****

暗渠を歩き、資料を読み、その土地のひとたちの話を聞いていくと、そこにあったであろう川が感じられ始めて、とても豊かなさんぽをすることができます。
その一方で、たったひとつの「川」を知るのにさえ、とても時間と労力がかかります。・・・それはなんだか「人」と似ていて。桃園川のことだって、わたしはまだまだ、知らない。

もしかしたらどこかで書いたかもしれないけれど、わたしのやりたいことは、こんなふうにひとつの川にじっくりと寄り添うような、なが~く、ゆっくりとした暗渠さんぽなのかな、と思うようになりました。
もちろん、好奇心は旺盛なほうなので、他のいろんな場所にも飛び飛び、いくと思いますけど。

*****

さて。紅葉川を、ひきつづきねちねちと歩きたいと思います。前回より少し川を下って、曙橋の駅を少し過ぎた地点。

Momijia1

向うに見えるのは、外苑東通り。つまりは曙橋なんですが。ちなみに曙橋の由来は「ここから日の出がよく拝め、都内の立体交差の第一号」ということからきてるのだそうです。

写真左側、外苑東通りが出来る前は、ただの崖地帯だったみたいです。
「地域誌 この町の暮らし」には、このあたりに崖、泉、銭湯(宝来湯)、といった水関係文字が並んでいます。

Momijia2

今じゃああまり崖気分でもないですが、言われてみればたしかに結構な急斜面ですね。

このあたりに「泉」と書いてあるので、むかしはこの崖から水が湧いていたのかもしれません。それもきっと、紅葉川のささやかな水源であったことでしょう。

そして右手に「合羽坂」があります。合羽坂の由来は、このあたりが明治までは田んぼや池で、住んでいたカワウソとカッパを間違えてのこと、だそうです。

Gake つまりはこんな風になってるみたいでした。・・・と、これは曙橋近辺の、紅葉川左岸のお話。今度は右岸のお話を、もうちょっと上流に戻ってから、することにしましょう。

Momijia5

前回の愛住町のあたりからひきつづき下っていくと、紅葉川本流は、靖国通りに出たり出なかったりします。

ここでいったん靖国通り沿いに出て、

Momijia6

そして川跡はすぐさま裏通りに下がっていきます。時代によっては、この裏通りに2流あったりもするようです。

あれ、いつのまにか、川沿いカフェが出来てました。
この写真の右手、瓜吉って書いてあるところ。ここ、紅葉川の真横にあって、オープンエア席もあるのです。良いね良いね。

Momijib21_3

でもこの日は店内でランチをすることにしました。ハヤシライスに、根菜を含めたいろんな野菜が入っていて、卵ものっていて、おいしい。ハヤシライスに根菜って、アリだね!中国茶もあって女性好みな感じです。

Momijia7

食べたらもうちょっと川下りをします。
ここらへんの紅葉川から見える崖は、けっこうすごいものがあります。

歩きながら右側を見ているだけで、崖、階段、階段、崖。階段の多い場所だと思います。こんなちいさな階段も。

Momijia8

こんなに上に建ってる建物も。

ここから、洗濯物を落としちゃったりしたら大変だろうなあ、とか、ながーい階段をつかうとき疲れるだろうなあ、とか、そんなことを考えたりしながら。

この崖上と崖下がちょうど町境になっています。紅葉川の本流には痕跡が比較的少ないですが、ここを歩いていると、川気分がちょっと上昇します。

Momijia9

ふたたび曙橋に出ます。
これは・・・、地層ではあるまいか。あの、スリバチ学会がタモリ倶楽部に出たときに、話してた場所ではあるまいか?
地層が好きなわけでもないけれど、なんだか観光地気分です。

Momijia10

さて、荒木町にやってきました。荒木町といえばアレです。すばらしいスリバチと策の池。

策の池のある谷戸は以前、紅葉川の支谷だったといわれています。その資料もねちっこく手に入れにいったりしたわけです。

で、紅葉川本流から見えるこの路地。ここあたりがその谷の下の方なのではないかと思われます。

Momijia11

谷沿いらしき建物に、なぜかこんな注ぎ口と、謎の池がありました。

なんだろう・・・蛇口もついていないし、金魚も泳いでないし、用途がよくわからない。すごい違和感。

松本だったら湧水口認定してるとこです。

Momijia12

そしてここは、前の年に来た時はもっといびつな地面の路地だったのに、きれいに舗装されてしまってました。

いいらさんも旧ふろっぐねすとにて、紅葉川のときにこのあたりを探索されているようなのですが、そのときには木の蓋みたいなものや、水路敷を思わせる雰囲気があったのですが・・・うぅ

Momijia13

もう少し上流に寄ります。

このあたりだと、現地形から流路を推測することはできます。低くなっているところがおそらく策の池から出てきた川の跡です。

地図によっては、このあたりにも小さめの池が見られる時期があります。

Momijia14

せっかくなので、また策の池に近づこうと思います。

・・・なんだか、遺跡のようなものが。すごい段差のある場所のようで、この建物の3階くらいの位置に、もう一方の地面があります。策の池の周辺にたどり着くためにはここを登って登って・・・、

Momijia15

さあ、この向うが荒木町の一級スリバチです。

以前ここの土地についての資料をみたとき、このスリバチのうち一部分は人工の土手であり、その下を排水路が暗渠として通っていることを知りました。
そしてその場所が、おそらくここです。この、階段の下を暗渠が通っているはずです。さきほどからリンクしている資料では、以下のように書かれていました。

・平成9年に荒木町で下水道の工事を行った際、昭和以前から存在するらしき石組みの下水路が発見された。調査の結果少なくとも幕末期から存在。
・その石組みの下水路は現在でも下水道として使われている。
・この暗渠は本来、(策の池の)泉水を排水する目的で作られた。
・この石組み暗渠の延長は53m、断面は長方形で、内法は幅63cm、高さ88.8cm。底石、壁面、蓋石からなる。

池をつくるために作ったフェイク土手。そして最初から土手の下をくぐす暗渠目的で造られた、ふるい下水管がこの真下を通っている!・・・そしてそれは、いまも下水を流している!
おまけに、この下に広がる土地は、かつて花街でもあった・・・そんな幾重にもなる萌えを味わえる場所が、ここなのです。

Muti うーん、荒木町の地形って、本当にすごいなあ。前回策の池に行ったときには、スリバチ部分ばかり歩いていましたが、今回はその北側にも谷っぽいものが残っていることも味わえました。
大雑把な地図にすると、こんな感じ。策の池が策の池として整備される前、おそらく水色部分のような策の池支流(仮)が、紅葉川に注いでいたと思われます。
・・・策の池支流(仮)は、そのむかしこの地があまり人の住まない、荒れ地みたいな場所だったときに、もっとも自然なかたちで流れていた小川だったのかもしれません。

|

« 紅葉川をねちねちと歩く その6 愛住町支流(仮) | トップページ | 紅葉川をねちねちと歩く その8 本流~本塩町支流(仮) »

1-8 さんぽ:その他の神田川支流」カテゴリの記事

コメント

遅ればせながら、2周年おめでとうございます。
>桃園川の記事一覧
これ、いいですね!
見てみると、桃園川にはたくさん支流があって
それをまた丁寧に辿られてきたんだなあと改めて実感。
さすが「桃園ラブ」ですねー。
これからも楽しみにしてます!

投稿: lotus62 | 2011年8月17日 (水) 16時36分

>lotus62さん

ありがとうございます・・・わざわざすんません。
記事一覧、lotusさんのウェブページをぱくっただけですよ。。。面倒くさいけど、作ると達成感ありますね。全体の略地図も作ってみたいなぁ・・・それこそだいぶ先になりそうですが。

投稿: nama | 2011年8月17日 (水) 21時14分

じゃあ私もw、2周年おめでとうございます。
私の方もそろそろ1年かなぁ。

>桃園川の記事一覧

桃園川だけで一覧を作れるのはやっぱりすごいですね。

話は少し変わりますが、「東京の暗渠 全リスト」みたいなものを作ろうという動きがいつか出てくるんじゃないかなあ、と時々夢想しています。

投稿: 猫またぎ | 2011年8月18日 (木) 09時50分

>猫またぎさん

ありがとうございますw
おお、そろそろ1年ですかあ。祝!
桃園川はどうしても力が入っちゃいますねえ~w

「全リスト」・・・それはえらいことになりそうですねえw 支流も含めるとほんとに水路だらけだから・・・。でもそんなのがあったら一日中、いや何日でも眺めていられますねえ~。

投稿: nama | 2011年8月19日 (金) 18時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24013/52314932

この記事へのトラックバック一覧です: 紅葉川をねちねちと歩く その7 策の池支流(仮)など:

« 紅葉川をねちねちと歩く その6 愛住町支流(仮) | トップページ | 紅葉川をねちねちと歩く その8 本流~本塩町支流(仮) »