北池袋の谷を歩く
ある日、下板橋にちょっとした用事で行くことになりました。ここら辺といえば、谷端川が頭に浮かびますが、谷端川に限定せずにうろうろしてみることにしました。
今回は、ここらへん↑↑のさんぽの記録です(yahooから拝借)。はっきりと見える川筋は少ないものの、下板橋駅、北池袋駅、どちらにもすぐ近くに電車の車両基地があって、水の予感がするのです。
下板橋駅、下車するのは初めてです。駅前に広がる野っぱらの、広がり具合にまずびっくり。23区なのか??
この場所、マイ地図上では清掃事務所、となっています。yahooの航空写真にもまだ建物が見えるので、わりと最近なくなってしまったもののようです。その事情を知らずにここに降り立つと、「うわぁ駅前なのにやる気ないなー」と思ってしまうかも。。
駅前には駐輪場があって、そのあり方がものすごく暗渠っぽいです。谷端川暗渠です。
先日リバーサイドさんが谷端川(小石川)を全編レポートされました。この川は自分のさんぽでも長らく候補にあがっているものの、自分にとってはかなり長い川なので、まだ覚悟が決まりません。
谷端川はかなり堂々と東上線をくぐり、駅前の新しい道路のところでもデーンとしていました。
駐輪場区間を過ぎると、谷端川緑道となります。ますます立派なり。案内板もあるし、力を入れてもらってる感じがします。
谷端川はまた後で・・・という気持ちと、整備されすぎてるとちょっと魅力が・・・という気持ちから、谷端川をそれて、商店街へと足が向きます。あと、大事なこととして、まだお昼ご飯を食べていないから。。。
川底から丘へと上がってゆくと、ふと空地に井戸の残骸が2つ、見えました。
その空地の斜向かいには銭湯です。三鈴湯、というようです。みすずゆ。ちょっとすてきな名前。
お、銭湯?とも思うわけだけれど、ここは地形的にあまり川の匂いがしません。
商店街の尽きるところまで、もう少し坂を上り、上りきったところで今度は別な商店街へ向かうべく、左折します。何か食べもの屋はないかー!
左折すると今度は見晴らしの良い下り坂。右手に池袋中学校、その向かいに染物屋さんです。坂を下っていきます(基本的に標高の低い方へ低い方へとあるく癖がついてます)。
すると、その坂道が下りきったところには、新月湯という銭湯がありました。さっきから銭湯の名前がイケてる。そして見た目も良い銭湯!!
新月湯の前はやや広めの通りで、密度は低いけど商店街のようでした。そして新月湯の向こう側は上り坂。つまり、この通りが谷になっているのです。
*つぎ、猫写真なので猫嫌いのひと注意!*
キタコレ・・・と思いながら、谷底を歩いていきます。なにか暗渠サインはないかなー?
おお、駐車場に猫がいました!近づいても逃げません。それどころかスリスリ猫でございました!ひょー、かわええ。結構デカイので、オトナかと思ったら、猫じゃらしに激しくじゃれつきます。すーごい、かわええ!しばし遊びます。
あまりに食い付きが良いので、もうずっと遊びたいくらいでしたが・・・、
もうかんべんしてニャン。
って言われちゃったので、そろそろゴハン食べる店を本気で探そうかな。
通りはその先も蛇行しているのでした。左側にうっすら崖も現れます。だいぶ暗渠サインが揃ってきました。
・・・ここに川の流れを描く情報(古地図含む)は、未だ得ていません。ただし、明治期の地図を見ると、まさにこの谷の形に沿って、田んぼが続いているのです(下った先は谷端川)。ここに川は、あったと思います。
・・・と、ある時点までウキウキ調べていましたが、ついさっき”ふろっぐねすと”さんに雲雀ヶ谷(ひばりがやと)として載っていることを発見・・・!やっぱり川だったんだ。そして雲雀ヶ谷で検索すると、神田川まる歩きしちゃいます!さんもヒット。ううん、入れ食いだな。。
わたしは地形から入り、後からこの谷名を知ったわけですが、鉄分を含む方はむしろ雲雀ヶ谷踏切の名で思いつくのかもしれませんねぇ。
・・・14時くらいだったので、もういい加減ゴハンを食べたい。北池袋の駅に近づきます。
北駅袋駅前の路地がちょっと良い感じだったので、うろうろします。ここ、夜とか良い感じかもしれない。
電柱が真ん中に立っちゃってますよ!?
線路沿い(というか駅のホームの隣)にお社が。
もうそろそろいい加減ゴハン食べたい。駅前をふらふらするものの、店自体が少ないし、気になるお店が見つかりません・・・。うろうろしたあげく、駅近くの中華屋さんに決めました。この中華屋さん、微妙に新しいし中が見えないしで、決め手に欠けていたんですが、文字の書き方が中国の方ぽかったので、味が期待できそうと思って、思い切って選択しました。
その店の名は、徳栄。
店内、入るとおじさんが3人ほどビール飲んでます。おひとりは酔っぱらいすぎて、ふらっふら です。
とりあえずハズレの無いようにと坦々麺セットにしました。すると、炒飯、ザーサイ、杏仁豆腐がついて650円!しかも、しかも、おいしい・・・!!
やったぁ、これ思ったより全然おいしい!コスパも良い!北池袋に隠れた良店見つけたり!
・・・と、興奮もするけれど、ふらっふらのおじさんに若干ビクビクしながらの昼食でした。
まだ明るかったので北池袋駅は通過し、もう少し川筋をさかのぼってみることにしました。
途中、こんな道もあったけれどここは今回は関係ないので過ぎ去ります。
JRの車両基地にきました。池袋運転区。
後に古地図と照合すると、さきほどの雲雀ヶ谷の流れは、ちょうどここを斜めに横切っていくようなのです。大正以降開発され始めるものの、明治期はここは谷底が田んぼ、それを畑が囲むような土地だったようです。
うーん、おもしろい。でも線路には入れないので、脇から回っていきます。
?
団地の敷地に、おもむろにこんなのがありました。なんだこれ?
上池袋公園、というところに出ました。公園は小さな崖の下にありました。
そしてこの崖下こそが雲雀ヶ谷の流れのあったところです。
公園の1ブロック上流には、ゆラックスというお風呂屋さんがありました。
ゆラックス脇の道もまた蛇行していました。
そしてこの周辺がなだらかな谷頭となっており、おそらくは上流端と思われます(地形図上ではそうだけれど。水源についてはよくわかりません)。
さあ、これで雲雀ヶ谷のさんぽはおしまい。
そのまま池袋方面へ歩くと、豊島清掃工場に併設されたスポーツセンター、”健康プラザとしま”が新しくぴかぴか建っていました。入ってみると、1階にカフェがあったので、のんびりとお茶を飲んで休憩しました。
冒頭の野っぱらにかつてあったのが、清掃事務所。奇しくも終点も清掃工場。あ、そういえば昨日のブラタモリもゴミ処理だった!
今回の行程はこんな感じです。南が切れちゃっていますが、黄色が雲雀ヶ谷の川跡で、埼京線の線路を横切って、山手線の線路のちょっと手前で止まる、という感じです。今回辿った道は黄色いほうですが、並行する西側の道もあやしいです。おそらくは、田んぼの用排水をこの2本でまかないつつだったのではないかな、と考えます。
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コメント
谷端川の記事、ご紹介有難うございます。
今度、谷端川緑道を辿ってみてはいかがでしょうか。同じ神田川の支流暗渠として、桃園川と比較できるかもしれません。
雲雀ヶ谷の支流、ブラタモリ池袋・巣鴨編で紹介されてましたよね。番組の後追い企画として、行ってみたい暗渠です。
投稿: リバーサイド | 2011年3月 4日 (金) 22時23分
>リバーサイドさん
谷端川、今年こそはと思っています。
ここ、歩いた時期はブラタモのその回より前だったのですが(まだツイッターを始めていなかった頃という覚え方w)、番組をみたときには正直思い出せてませんでした。 「ひばりがやと」という名でもってやっと今つながりました;;あの回をもう一度見なければ・・・。
投稿: nama | 2011年3月 7日 (月) 10時34分