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暗渠のウルトラマンをゆく

JTBさんで、神田川の分水路をクルーズする、つまり暗渠に潜入という企画があったので参加してまいりました。暗渠にはなかなか入れるものではないから、普段は「上を歩いてるのが良いんですよ~」とか言いながらも、入れる機会があるんだったら喜んで入っていくわけです。まったくもってすばらしい企画だと思います。教えてくださった方々に、ほんと感謝です!

ただ、”暗渠の王様 都会の秘境トンネル河川を往く”という企画名ですが、暗渠に思い入れのある(強すぎる)自分としては、どうしてもこの 王様 という表現がしっくりこない(勝手なことを言って、関係者の方スミマセン;)。分水路は洪水を防ぐために近年つくられたいわばサイボーグ(命名HONDAさん)部分であり、わたしにとっては”ウルトラマン”的存在なのです。なので、分水路はすくなくとも所謂”暗渠”といったときに、最初に浮かんでくるものではなく、ちょっと異色な存在。でもそれはそれで、非常にカッコ良い存在。

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日曜の午後。水道橋駅前集合。神田川があって、もう船が見えてます。

水道橋はたまぁーに通りますが、こんなにうれしいことはない・・・!!

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船に乗って、ひとつ前の写真を撮った位置をみてみると、こんな感じ。嗚呼、水辺からの景色。

実はわたし、神田川クルーズは初めてなのです。神田川を船からみるようすは映像で見てますが、自分が乗るのは全然違いますねー!!
・・・一抹の不安はわたしの三半規管で、東京湾の屋形船から、エーゲ海のでかいクルーズ船まで、”停泊したら”無差別に酔うという決まりを持っているのです・・・。大丈夫なんだろうか。

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さて、このために、マニアパさんの川Tシャツを着てきました。川!アンド、ボート!半袖だけど、とってもあったかかったので、さむくなーい。

で、ライフジャケットを装着します。品川 ひらい丸 っていう、釣り船屋さんのものみたいですねw 今日の船なのでしょうか。

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出発地点は市兵衛河岸船着場です。暗渠好きさんならピンとくるかと思いますが、ここはかつての谷端川(小石川)の河口で、そこに防災船着場がつくられています。
以前はもっと河口たる形をしていたそうで、その頃の貴重画像を以前HONDAさんが披露してくださいました。リバーサイドさんも最近記事にされてます。

お二人とも言及されているように、今現在は、谷端川は水道橋分水路に合流しています。ガイドさんは、この向こうに水道橋1号分水路が横切っていて、あの穴はその余水吐だ、と表現されてました。

さあ、いよいよ航行開始。杉浦さん作のかわいい地図をいただいて、ガイドの石坂さんの豊かな解説を聴いて。神田川を遡上します。

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橋を観賞するためにと、橋付近は止まったりゆっくり走ってくださったりします。

しかし、わたしはあんまり橋に興味を持っていないので、こういう合流口のほうが気になります。あれはどこの暗渠なんだろな・・・。とか。

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三崎町中継所の横を通り過ぎます。文京区・千代田区・台東区の不燃ごみを積み替える場所。なんと昭和6年からあるのだそうです。

話に聞いたり、TVで見たりはよくありましたが、自分で目の当たりにするのは初めてです。

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さーて、今回の主目的。いよいよ水道橋2号分水路に、入ります!(昭和54~61年施工、暗渠内は全長約500mとのこと) 吐口から入って、遡ります。

下から見上げると、名前がしっかり書いてあることがわかります。実は、以前ここがなんだかわからなくて、こんなふうにブログ上で質問をしたことがありました。
なんだかわかんない、とか言っていたのが2009年。いまのわたしはそこに入ろうとしている・・・!

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さあ、内部に突入です!!

分水路については、タモリ倶楽部でも出てきたようですが、DPZおよび暗渠MOOK本発売イベントにて、三土たつおさんがレポートしています。わたしすっかり、三土さんは”分水路愛好家”だと思っちゃってるんですがw
そのお話が非常に面白く、色んな情報が頭に残っていて、それを確かめるような航行でもありました。自分が体験するのは、やっぱり違う。

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入っていくと早速向こう側に、水道橋1号分水路が見えます。
2号よりもっと長い1号分水路との間には、このように疎通口があけられています。本来真っ暗である1号分水路が、ライトで照らされてほんのり蒼くうかびあがります。

ちなみに、ほかの参加者の顔等がうつらないよう、気をつけながら撮っていたので、ぜんたいが写らない、へんな写真ばっかです。。

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天井からぶらさがる物体が、ぼんやりと見えます。

三土さんのレポート(イベントの方)で聞いていた、工事跡。ここに板をはめ(つるし)、水を止めつつ工事を行ったとか。

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”マンホールの下”もいくつか見ることができました。こんな風になってるんですね。うっかり落ちないようにしたいもんです(落ちないけど)。
黄色い階段には、ところどころ草のような紙きれのようなものがくっついていて、増水時にかなり上まで水が来たであろうことを思わせます。天井から枯木がぶら下がってるところもあり、また同様の感慨があります。守ってくれて、ありがとう、ウルトラマン!

ガイドさんがこの上には「河川」マンホールがあることを教えてくださいました。そういえば文京区には河川マンホールがあるのだった。これのことか!ぜひ歩かなければ・・・って、この上は何度も歩いてるんだけど。次は、ぜひ、気づかなければ!

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壁には入口からの距離がところどころ示されます。200mの表示。

ちなみに、水深は約3.3mなのだそうです。神田川本流よりも深いとか。

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分水路の実際の暗さを味わうべく、突然ライトを全消しにされたら、まっくらでした。まっくら、真っ黒、田舎の夜。数秒で怖くなってしまいました。

あかりをはんぶん消した状態だと、こんな幻想的な感じになります。深海のプランクトンのような、あるいは北国の雪の夜のような気分。・・・このくらい明るかったら素敵だけど、普段の分水路って、ものすごく暗いんだな。

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首都高の柱が、地下神殿のように浮かび上がってきました。
何かと地下神殿とくっつけるわたしですが、実際に地下神殿と近い雰囲気があると思います。

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もっとどーんと見えている首都高の柱もありました。タモさんが絵画鑑賞したところ、とか。

我々も観賞しまくり、撮影しまくりです。さながら展覧会。まっくらな分水路でこんなことが繰り広げられる、ふしぎ。

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あああ、もう出口が見えてきました。出口はすなわち、分水路呑口です。

この、皆で船に乗ってくらやみから出ていく感じは、ディズニーのアトラクションのようでもあります。

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出たとたんに広がる世界は、とても明るかったです。
そして・・・やはりこういうのが気になりましたw 穴!

船河原橋のところ。これは紅葉川のナゴリかもと言われている穴ではないでしょうか(定かじゃないので、あとで調べます)?船からみたら、中が面白いことになっていたので、これは紅葉川の最終場面でお伝えしようと思います。

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さて、船は水道橋2号分水路を出、もと飯田町駅付近を通りすぎてUターンし、日本橋川に寄り道します。

その前に、工事中の小石川橋を通過します。去年、このように橋を取り去り、いま新築中みたいです。
実は09年の夏は、ここに立っていたのでした。ぶった切られていたとは・・・。

さてさて、その後小石川橋通過架道橋 をながめ、くぐり、水道橋へと戻っていきます。

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水道橋を過ぎると、このように水道橋1号分水路の吐口があらわれ、

 

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お茶の水分水路が姿を現します。この2本の分水路は、この地点でぽっかりと横に呼吸口みたいなものをあけつつ、つながってゆくのでした。

お茶の水分水路の入口は、ますます神殿の入口のようです。水面がきらきら反射して。

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一行はもうちょっと舟下りをたのしみます。お茶の水掘割区間に突入。 

ここは有名な、仙台藩が掘った人工の掘割ですが、まったくこの谷の深いこと。
ところで、中央線に乗っていてよく気にかかるのが、このあたりからジョ―――っと出ている水です。この崖っぷりからいって、湧水だよね?と思っているのですが、この日もヂャァ―――!と出ている箇所がありました(写真中央)。

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ずっと橋をスルーしてばかりですみませんねぇ。聖橋をくぐり、丸ノ内線・神田川橋梁にさしかかります。

丸ノ内線のトンネルが、暗渠の入口に似ています。

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地下鉄の下をくぐる。ここは、ものっすごい萌えスポット!!

茗荷谷でも同じような興奮の仕方をしていましたが、こんどはなぁんと水上ですよ!

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お茶の水分水路とつながる扉が見えます。

それにしても、この日はアチコチから手を振られましたw 

ちなみに、水面が揺れているのは、直前に他の船とすれ違ったからです。向こうはわりと速度を出していて、こんなふうに波ができ、暫く残っていました。

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Uターンして、もどります。こんどは右岸を見ながらの遡上。

電車から見えるか否か、が景観の分かれ目なのでしょうか?左岸の整備っぷりにくらべ、右岸は古さ・汚さが残ります(わたしにはそれは良いものに見えるけれど)。
あ、あそこにも、湧水(ガイドさんは自然の地下水、という表現をされていました)。

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おおう、ここにも湧水が。なんだかダバダバですねえ。神田川の両岸ってわりと。

なんだか通路?みたいなのもあるし、右岸のぼさぼさっぷりは中々好みです。

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そして最大の興奮湧水が、これです。地下鉄からの排水!
つまり、地下鉄の線路や駅によく浸み出してる地下水たちで、それって湧水ですよね。この地下鉄がらみの水ネタというのはかなり興奮度が高かったです。しかもジョブァァァー!!!って。すごい勢いだ。

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ふぅ、市兵衛河岸船着場に帰ってきました。
なんとかそれほど酔わずにきたようですが(殆ど停泊してないしね)、最後、この船着場でうろうろしていたら、若干酔っていました(足元がゆれてた気がする)。

それからこの、吐口は簡単に開くようでした。大雨のときは、ここから出てくるのでしょうか。

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その後、まだ明るかったので上野に寄り、こんなものをみてきました。

このすぐそばで、

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このようにすごい薄っぺらい階段を見つけました。

以前の善福寺池そば暗渠沿いの階段より確実に薄いです。猫またぎさん、いかがですかーww

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手すりはついてるので、一応のぼるためのものなんでしょうが・・・

その後、ツイッターで情報をいただいた、100円キャンペーン中のせんねんそばでそばを2杯と、天ぷらとホッピーをいただき、真っ赤な顔して銀座線にゆられて帰ってまいりました。満足!

それにしても、分水路に入るという行為は、普段の自分の活動からするとなかなか遠いことで、貴重でした。ウルトラマンだなんて勝手なことを書いていますが、配られたプリントの文言「地下に造られた、第二の神田川」、これもとてもすてきでした。関係者のみなさま、このような機会をどうもありがとうございました!今回はもうひとつのコースに参加できなかったので、またやってはいただけないものでしょうかね・・・w

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コメント

>ずっと橋をスルーしてばかりですみませんねぇ
これは私へのフラグと見たw
橋(主に裏側)はあとで私がレポートしますー。

投稿: lotus62 | 2011年3月 1日 (火) 19時03分

ウラヤマシイです。こんな体験ができるなんて。
今度、こんな機会があれば、是非参加したいと思います。

私は以前、神田川船の会主催のツアーで、神田川・日本橋川・小名木川を巡りました。こちらも面白いですよ。
http://pub.ne.jp/sktk4a/?entry_id=989480
ちょうど、3月に春の実施の募集が始まるようです。興味がありましたら是非。
http://homepage2.nifty.com/sn98/kandagawa.htm

投稿: リバーサイド | 2011年3月 1日 (火) 21時28分

>lotus62さん

フラグでもあり・・・、じっさい、写真を見たら、わたし本当に橋裏を殆ど撮っていなかったのですよw 龍っぽい橋裏は少なかったですからねー(勿論首都高の裏は撮った)。

>リバーサイドさん

ひそかにつぶやきましたが、実は次の日曜の同じ企画に誤って申し込んでしまい、キャンセルしてしまいました。その分の空きが、まだあったら、申し込めるかも??
ツアーご紹介ありがとうございます。色々なのがあるものですねえ。今年はもう少し船乗ってみても面白いかもしれません。検討したいと思います。

投稿: nama | 2011年3月 2日 (水) 12時44分

サイボーグ暗渠!そういえばそんなことも言いましたね。懐かしい。

投稿: HONDA | 2011年3月 3日 (木) 00時18分

>HONDAさん

言ってましたよー。もうその言葉に参って高田馬場分水路見に行ったようなものです。

投稿: nama | 2011年3月 4日 (金) 10時51分

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