田名 水づくしのたび②
田名、水づくしのたびのつづきです。ちなみに、田名の蓋も含め、「蓋コレクション(左サイドバー)」を久々に更新しました。
前回は新堀(旧烏山用水)を中心に歩きましたが、今回はこの大堀(相模川幹線用水路)へと注ぐ流れに注目です。
ちいさな樋と、そこから滴るささやかな流れが見えます。
むぅ・・・あの感じ、湧水じゃ?
行こう行こう、向こうは山の斜面みたいな所だけど登っちゃおう!
樋が続いている、小さな側溝に沿って、軽い山道みたいなところ(小さな道でしたが、旧大山街道というようです)を上ります。すると、雨が降ったわけでもないのに、道が濡れている・・・。
すごいじゃばじゃばしてる・・・
どこかから湧いてる!これ確実に近くで湧いてる!!
と、興奮してかけのぼり、道を凝視し、落ち葉をかき分けたりしていたら、落ち葉の下から小さなせせらぎが見つかりました。
結構勢い良く流れています。すぐそこに崖があり、あちこちから浸み出しているようです。
いまの場所もよかったですが、来る途中でバスから見えた、もっとダクダクの湧水も見に行かなければ。
崖を上ります。眼下には、相模川がつくった谷底。けっこう大規模で、すんごい見晴らしです。
登りきって、超鋭角にターンすると、目指す坂道に出ます。
その坂道には”しろ坂”という標柱がありました。なんとなく”城”をイメージしましたが、由来は城とも”白い岩盤”ともいわれるそうです。
で。しろ坂を下るとまもなく、ここらへんからもう浸み出し始めています。車道にじわじわとあふれているのが見えますでしょうか。
もすこし下ると、だばだばっとね!!
凄い勢い!
岩肌を艶めかしく濡らしつつ、絶えることなく、だくだくと。
もう、さっきからわたしは興奮しっぱなしです。「なにこれー!うわー!うわー!」ってなってます。
しろ坂はこのように歩道なんてないような車道なんですけど、右側の斜面がずっとすごいことになっているので、車の存在を忘れてしまいます。これから見にゆく方は、気をつけてくださいまし。
できたての湧水ですから、かなりの透明度です。
ここは側溝ですが、かなりキレイな水がたっぷりと流れていきます。
こんなに上からも・・・。
しかしさきほど”白い岩盤”とか書いてあるのを見たわけですが、あんまり白くもないんです。。
もうこの岩壁に向かって、何枚写真を撮ったかわかりません。
流れがよどんでいるところでも、落ち葉がどんだけ溜まっていても、この透明度です。
ぴかぴか!
みてー!みてー!
ここなんて、滝!!ブッシャアー!
滝っすよ!!(滝は2,3個ありました!!)
何度もいいますがココ、こんな道路っぱたですよ?
うはぁー、すごすぎる、田名。
水の勢いが凄すぎて、側溝からも滝の如く飛び出しています。さらに、横からあふれています。
そして、ダクダク地帯が終わったところで暗渠にかわり、このコンクリ蓋の下を通って、かえってゆくのでした。
ふはぁ・・・。相当に興奮した。
いちおう、大堀まで見届けることにします。これが出口かな?・・・あり、減っているような。
そしてちょうど良いことに、しろ坂を下ったところにあるのが、相模川ふれあい科学館です。まさに寄ろうと思っていたところ。
券売機の余りスペースを使って、魚の図鑑みたいにしてくれていました。ヤマメ、ニジマス、アユ・・・いやぁー、美味しそうですねー!中にも、これらの魚の水槽があって、個人的にはとても釣りがしたくなりました。
この日はたまたま、ペンギンのおさんぽ、なるものをやっていました!ペンギンは好きな動物の相当上位です。小学生の頃、自宅でペンギンを飼っているという人の記事を読んで、本気で「飼うにはどうしたらいいか」を考えていました・・・動きがもうヤバいくらい好きなんです。そんなわけで、子ども向けイベントでしたが、しっかり楽しみました。
ペンギンのおさんぽは時間制でしたが、施設内の池にいくと、なんとカモが。トコトコ寄ってきた・・・!!こんなのはじめて!
この方、アイコさんといって、ここに住みついちゃったようなんです。人に寄ってくるので、こんなふうに接写できます。・・・ぐわぁ~~、わたし鳥類大好きなんです。嬉しすぎてもうだめ。。。
この日以降、すべてのカモはわたしにとって”アイコ”ですw
前回のビーグルくんといい、アイコといい、なんか自由で気さくな動物の居るまち、田名。
科学館には湧水池とか水車とか書かれたものもありましたが、人工度が高すぎるため割愛。かなり満足して科学館をでると、また暗渠でした。バーコードみたいな、変わった蓋です。色も。
なかなか楽しかったですが、そろそろ休憩をしたいところです。喫茶店でも定食屋でもいいから、なんか食べられるところは・・・あ、あった、カフェ!
カフェ・・・。という名の、カラオケのようでした。ズコー。前回の観光協会という名のカラオケルームのように、この地ではまずカラオケなのか。。
仕方がないので、飲食はあきらめます。
さいごに、新堀の辿っていないところを歩こうと思います。木道のはじまりは、ここ。
ちなみに、右手の家の大型犬に吠えまくられるのでちょっとブルブル。
少し下っただけで、鬱蒼。ここの眺め、けっこう好きです。
水門跡がありました。よくみると、何箇所もこういった水門の跡があります。田んぼがいっぱいあった時代、どんどんと分水されていたのでしょうね・・・。
また、谷保っぽくなります。
なんてのどかなんだー。
ナナメ橋登場。
鯉もスイスイ。
だけど、ちょいちょい鯉が跳ねるので、そのたびにビクッ!!となってしまうので少しこわい(リアルに飛び上がります。踏み外したらどうしてくれるんだ)・・・。
そして、前回遡ってきた場所に戻ってくるのでした。
いやぁ、水路脇のみち、満喫しました。
あとはバス停に向かいつつ、暗渠さがしをします。
すると、用水路暗渠沿いにクリーニング屋さんがありました。
いやいや、良く見てください。ここ、クリーニング屋さんと駄菓子屋さんを兼ねています!1000種類の駄菓子だって、すごいぞ、マミー!さっそく店内に入ってみると、マミーはそのスペースの殆どが駄菓子で、クリーニング屋さんはレジのとこにちょっぴり。そして近所の子どもや若夫婦やらがたのしげに駄菓子を選んでいます。みんな声を掛け合っていて、すごく古き良きニッポンな感じがしました。
とうぜん自分も駄菓子を買います。山盛り買っても、500円もしないなんて駄菓子ってほんとうに素晴らしい!
マミーはさすがの品ぞろえで、今まで出会ったことのない駄菓子がこんなにありました。バス停のベンチに並べてみましたよ。
この”マギーおばさんのチョコチップクッキー”は、若夫婦の夫が妻に「マギーは買っといて」と言っていたのを見、さぞ美味いんだろうと思っていたら、なかなかのコスパでした。ふぅ・・・面白かった。
後半は、湧水のほかは、カモと駄菓子に感動するという暗渠感のすくない記事となってしまいましたが、田名はひそかに見どころ多し、ということで。あの湧水は、またいつか見に行きたいなぁ・・・。
と、いうところで田名の記事はいったんおしまいですが、次回はうってかわって、都会の湧水群をお目にかけたいと思います。
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コメント
水郷田名の回、更新お疲れ様です。楽しみにしてました。駄菓子屋さん、そういえばありましたね。子どもだらけで入りませんでした(笑)
さすが相模川ってことで、川沿いがものすごく削られてますよね。高田橋から上流はほんとに普通の田舎で、次の鯉のぼりの季節はそっちから徒歩で行きたいと思ってます(いつもはそこを通る、一日数本のバスで行くのですが)。
住宅地のバスターミナルとか狭隘バス路線というバスファン的魅力もあるし、もう少し行くと横浜水道もあるし、地蔵や変な石仏みたいなのもあったりして、なかなか深いですよ、田名(個人的に)。
投稿: しかすけ | 2011年2月18日 (金) 20時44分
おひさです!
今回もいい感じのとこだね~
東京(&神奈川)にも面白いスポットがいっぱいあるんだね。
私もマギー~食べてみたい!!見つけた絶対買ってみよっと。
投稿: ポコ | 2011年2月19日 (土) 19時37分
>しかすけさん
しかすけさんの撮られた、新堀(烏山用水)に惹かれて決めた、たびでした。情報いただいたことに改めて感謝です。
駄菓子やさんは、子どもだらけ率が高いのですねw 田名の町中?はあまり人が歩いていなかったので、あの空間をみたときはちょっとほっとしたりもしました。
仰る通りのすごい地形です。相模川はわたし、初めて見たのじゃないかな、たしか。上流もそそられますねぇ。バスでいく、ってのが、またイイですよね!
>ポコさん
おひさー。マギーに反応したねw なんだか、子どもの頃出会わなかった駄菓子ってけっこうあるよね。新しくできたらしいものもあれば、山形に進出してくれなかったものも。マギーは田名でしかまだ見つけていない・・・どこか都内でも売っていないものか・・・。
投稿: nama | 2011年2月21日 (月) 12時54分
この斜面湧水はさすがにすごいですねえ。
というかここ、斜面ごと川じゃないですか!
一度は行ってこの目で見てみなければ、という気になってきました。
あと、カモのアイコさんにはちょっとやられてしまいました。
自分は鳥類が好きだという意識はなかったのですが、このアイコさんにはやられましたw
投稿: 猫またぎ | 2011年2月21日 (月) 19時50分
>猫またぎさん
斜面ごと川!うまいこと言いますねー!たしかにそうです、川ですねここはw
アイコはほんっとカワイイです。係員の手からえさを食べるほどになついているみたいです。もし田名に行かれることがあれば、アイコにもぜひ!
投稿: nama | 2011年2月22日 (火) 09時31分