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谷なんです 梶ヶ谷編②

梶ヶ谷川(仮)のつづきです。

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前回、まさに梶ヶ谷駅のところにあった池から流れ出していた、流れ。深い谷を進み、家々の間を縫って、ここまできました。

暗渠は立派なコンクリ蓋の曲線美でもって、道路と併走していきます。

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すると、足元のマンホールの蓋が開いている!!この状態に遭遇する(しかも近くで見られる)なんて珍しいので、興奮してしまいます。

いったい、なにが??

・・・とりあえず、もったいないので、覗き見します。中にはキレイな水が勢いよく流れていました。

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そしてマンホールの蓋からはホースがはみ出ていて、先に続いています。ごぼごぼっ、ごぼごぼっ、という音がするので、暗渠から水を吸い上げているのか?と首を傾げてしまう、ふしぎな光景です。

先は工事現場のようです。

わくわく!

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そしてホースの先が、工事現場の一部につながっているようでした。
工事現場の方々がちょうど休憩に入られるようだったので、このホースが何なのか聞いてみました。すると、
「湧き水だよ、湧き水。ここは崖の下だからね、沢山湧いちゃって、こうやらないと現場に水が溜まっちゃうんだよ。」
とのこと。・・・ある種、湧水ととても触れ合える職業のひとつ、なのかもしれません。おじさまはとても自然なこと、という感じで言ってらっしゃいましたが、わたしは”湧き水”って聞くだけで「ほぉぉぉー!」とうれしくなっちゃうわけです。(どうも、ありがとうございました。)

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コンクリの舗装×白線×半渠蓋。ひとつひとつはよく見るけれど、この組み合わせでは案外登場しない。

この半渠蓋からのぞくと、やはり水は勢いがあって、「さっきの、湧き水さんも加わったんだよね」と、にやり、としてしまいます。

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ゆるやかに曲がります。
やっぱ曲線、たまりませんねぇ・・・。

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さきほどまでは、しずかな住宅街でした。ここからは、少し大きな通りに出ます。

訪問前はここで暗渠が消えるような気が(地図上では)していたのですが、ますます存在感を強めて、続いていました!

立派なコンクリ蓋。ここでほぼ直角に曲がるのですが、その曲がり方は江戸期のまんまなのです。

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うおっ。クリーニング屋さんの親分みたいなのが!

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クリーニング総合工場の前から、ちょっと変わった蓋になります。

長細くなって、間に鉄板が仕込まれ・・・強度を上げたいのでしょうか。なぞ。

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この広い道路では、すこしずつ出たり消えたりもするのですが、基本的に立派な暗渠がずうっと続いているのですよ。豪快に。

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フェンスで覆われ、ジャングル化していて歩けないところもあります。

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なにやら色々と物置用みたいになっているけれど、民家専用で閉じていて歩けないところもあります。

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入れないエリアの最後には、どーんと物置蓋が置かれていました。

それから、緑色の植物か野菜が入ったような袋が、ちょこちょこと置き去りにされています。

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どうやら、野菜とお花の直売所のようでした。それにしても、10円均一とはっ・・・。

梶ヶ谷川(仮)上流部でも、100円台だった気がするのですが。ここは、すごい。豪快。買えばよかったです・・・。しかも、暗渠直売所!(直売所蓋?ちょっとちがうかな・・・)

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直売所を過ぎると、またも暗渠の雰囲気は変わってしまい、この写真右側の、囲われた部分がそれです。なにかを待っているような、いないような・・・。

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左手にある、龍台寺というお寺からも、湧水と思われるものが合流してきていました。

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また物置蓋があって、そのつぎにコンクリ蓋が出、誰かんちの自転車置き場になって、そこで暗渠らしさが止まってしまいます。同時にわたしもここら辺で、タイムアップとなってしまいました。

このさき、下っていく方向には、溝の口駅があります。溝の口の駅周辺にある暗渠へと、これはつながるのかもしれません。

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今回の行程を簡単に。

よくみると、曲がっている角度が直角を超えてますね・・・。この不自然さ、どこかからは人の手が加わっているのかもしれませんし、梶ヶ谷川(仮)ではなく、ちゃんとした名のある水路なのかもしれません。でもま、続きの調査はまた今度・・・。

弟のつくった筍御飯なんかを、想像しながらあるいた、ちょっとしたナツカシさんぽでした。

さて。今年中にめぐったあちこちを、もっと今年中に記事にしておきたかったですが、どうやらこれが、2010年最後の記事になりそうです。
去年からはじめたこのブログ、今年は主役の桃園川を愛する人たちとの交流が何度もおき、さまざまな方向につながり、とてもありがたくうれしいことだな、と思っております。また、暗渠関係の方々とも交流させていただき、たいへんに刺激を受けました。どうも、ありがとうございました。来年もまた、よろしくお願いいたします。

最近、杉並近辺のことを書いていませんが、常に、戻っていくところは杉並、そして桃園川、と思っております。1月はそこらへんの記事が、書けたらいいな。

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コメント

先日、梶が谷に行ってきました。
この梶が谷の記事、ちゃんと拝見していて現地でも意識していたのに、現地では全く内容を思い出せませんでした。
なので、「namaさんが歩いていたのは違うところだったのかな」などと思って歩いていましたが、帰って読み返してみると、全く同じところを歩いていましたw
そりゃそうですよね。
この谷で歩くところは決まってますもんね。

なおこの暗渠は、クリーニング屋近くのこの広い道との交差点で直角に左折しているわけではなく、左から右へ(つまり北から南へ)と流れていた「根方十三ヶ村堀の分水」に真横からぶつかっているのだと思います。
溝の口駅北口の駅前通りに「南田の堰」という説明板がありまして、そのあたりで分水していた流れです。
そして、梶が谷川(仮)と交差か合流かしたあとも、まだ先に続いていて結構面白いのですよ。
梶が谷川(仮)とは単にT字に合流していたのか、それとも十字に交差していたのか、それとも立体交差していたのか、その辺はよく分かりません。
私の所でこれが記事になるのは相当先になりそうですが。

投稿: 猫またぎ | 2011年2月14日 (月) 12時53分

>猫またぎさん

梶ヶ谷、行かれましたか。たしかに、梶ヶ谷で降りたらあの谷しかないですよねw
なんとなんと、別な流れでしたか、あれは。しかも流れ、思ってたのと反対向きだし・・・あとで訂正しないとです。情報ありがとうございます。猫またぎさんによる梶ヶ谷(および根方~~の分水)、楽しみにしております!

投稿: nama | 2011年2月14日 (月) 17時35分

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