紅葉川をねちねちと歩く その4 川田窪支流(仮)つづき
期せずして、えいはちさんとのコラボ企画のようになっている、紅葉川、川田窪支流(仮)のつづきです。
今回も、前回とおなじ資料を参考にしつつ、舟下りとまいりたいと思います。
小笠原邸からはじまる谷を下ってきて(後ろからきてます)、余丁町からの流れ(右から垂直にきてます)との合流点をみると、こんな感じです。・・・目の前に坂が出現します。紅葉川はこの坂の向こう側なので、まっすぐ下ろうと思っていたのに、へんな感じ。
流路はどっちだ?
数歩後ろに下がります。流路が道になっているのだとすれば、どうやらここが、合流した流れが下っていく場所です。かくかくっとしてます。
暗渠感はありません。
道沿いには、いろいろと気になる家がありました。
謎のでっぱり、謎の色合い、謎の曲った梯子・・・
その先、第三の支流、女子医大からくる流れが合流します。この奥から流れてくるようです。
ちなみに、いまわたしが立っているあたりに、かつて万世湯という銭湯があったそうです。この銭湯が開業した時、地元のセレブが(町が二流になったと)嘆いたという話があって、興味深かったです。銭湯、喜ばない人もいたんだなぁ・・・。
左側にいけば、金弁財天なるものがあったようですが、このときは気づかずに、スルー。
さあ、三つの流れを合わせた川田窪支流(仮)が紅葉川に向かって蛇行していきますよ。
大きく弧を描く、そのむこうはさきほど踵を返した丘です。ここは、水の流れが見えるようです。
向うの丘はどんどん高くなり、奥が崖のようになっていきます。
流れは微妙に蛇行しています。
住所は、”住吉町”にはいります。ここ、牛込区だった頃は”市谷谷町”だったのだそうです。谷が連続している・・・。で、この谷とは、この付近が”ジュク谷”といわれる湿地だったからとのことです。湿地につぐ湿地・・・。ちなみにジュク谷の場所の特定については、不完全なので、いずれ。
住吉町をうろうろしてみると、なるほどジュクジュクしていそうな空間があります。ここは流路からちょっと右岸側にそれたところですが、車止めのある道です。奥は、崖。さきほど迂回してきた丘の下なわけですが、なんかが湧いてきそうです・・・。
ここらへん、ジュク谷じゃないのかしらん、と思いながら歩いていると、別な方向にまた崖。そして階段がみえます。
それにしても、ジュク谷っていうネーミングセンスがおもしろい。
あまりに急な階段だったので、ついつい近づいてしまいます(猫またぎさんとの違いは、疲れるから上らないところでしょうかw)。
住居の雰囲気が非常に良く、なんだか菊坂みたいだ・・・。(←誉め言葉)
支流に戻ってきます。すると、あれ、以前はコンビニだったところが、いつのまにか韓国食材屋さんになっています!うわ~、おもしろいおもしろい(←輸入食材屋さん好き)!!
でもこのSFCとやら・・・、本家と大学、ダブルでパクリなんじゃないんでしょうか。大丈夫なんでしょうか、いろいろと。
そのSFC(ソウル・フライドチキン)を引力に負けて買ってしまいました。店内に屋台みたいなブースがあって、いろんな韓国の食べものを売っています。たのしー!!w
一押しらしい、ヤンニョムチキンを買いました。ヤンニョムジャンがまぶされまくっていますね。
この後、そのまま仕事に行ったのですが、このビニール袋の中にたれがこぼれて、なんというか、大変でした。味は甘辛スパイシーで、ビールによく合いました。
河田児童遊園が出現。じめ~っとしています。川沿いっぽい。
後ろはマンションがずどーーん!とそびえたつ風景です。対比がすごいです。
もすこし下ると、念仏坂です。ここにはなんと、昭和5年頃には滝があったそうです。左側に。・・・た、滝!?
雨の日には、子どもたちが滝の下でばん傘を回して遊んだそうで・・・。
いわれてみれば、階段の下のマンホールから、滝の音がしていましたw(そのような音は本当にします。)
道路の向かい側には、梅の湯という銭湯があったそうです。
そして昭和5年の回想の絵には、ここらへんからドブ川が記載されていました。
あけぼのばし通りの商店街。フジテレビ時代を、残念ながらわたしは知りません。
もっとむかしは、道路の右側にどぶ川があったそうです。大雨が降ると、大水が出て魚屋さんからうなぎや魚が逃げ出すので、子どもたちはつかまえるのが楽しみだったとか。
それから、明治生まれの方のお話によると、この下には、道路一杯の広さの暗渠があって、「計器点検の時には舟で通った/水流を計る青ガンと称する電話ボックスのような鉄塔があった」とのことなのです。横を流れるどぶ川とは別に、です。なにその興奮する話!!?ごうごうと流れる地下水路・・・世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドを想像します。(話の感じからして、下水道ぽくない気がするんです。かなり惹かれるので、これもいずれ調べてみたいと思います。)
この、サントクのあたりには、紅葉湯という銭湯があった、とされています。そう、もう、紅葉川本流はすぐそこなのです。
正確な合流点はわかりませんでしたが、川田窪支流(仮)は、あけぼのばし通りを下ったあと、すこうし西にずれて、靖国通りの向こう側にある紅葉川に注いでいたようです。
ここはサントクのちょっと下、以前もかなり気になった空間。みずも児童遊園、です。こんなの暗渠としか思えないんですが。。。
昭和5年の絵には、この児童遊園の半分くらいに、”マンホール水道道路”と記載されていました。向きからしても川田窪支流(仮)の可能性は低く、水道道路、なのかもしれません。これも、宿題。
前回とあわせた、川田窪支流(仮)編の行程です。
支流沿いには、見過ごした弁財天のほか、謎の地下水路、滝(水源が不明)、しょうゆ工場にソース工場、”小池ラムネ”・・・など、わたしがもっと知りたいものが盛りだくさんでした。
積み残しもありますが、ひとまず次の支流へとまいりたいと思います。
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コメント
途中の菊坂っぽい階段はいいですよね。
書籍「東京の階段」にも載っている有名な階段です。
上の方が結構急です。
http://blog.goo.ne.jp/tokyostair/e/a90efc5f24e59603aeeb605dcaa26330
あと、途中の「謎の家」がすごくいいですね!
見れば見るほど面白い。
これだけのために行きたくなりました。
投稿: 猫またぎ | 2010年12月21日 (火) 18時42分
>猫またぎさん
おお!階段マニアには有名な階段なのですね!
ここは遠目で見ても、素人でも「お!」と思う階段でした。
謎の家、お気に入っていただけましたか(うれしい)。わたしの超へっぽこ写真でこれですから、実物はもっと見ごたえありますよ。なくならないうちに、ぜひ。
投稿: nama | 2010年12月22日 (水) 20時30分