菊坂2010 前編
今回は、東大下水(ひがし・おおげすい)のうちの、本郷および西片からの流れについて。以前HONDAさんのところで2009年か2010年バージョンを書きますとか言ってから半年以上が経過してしまいました・・・最近ここをリバーサイドさんが書かれていますし、歴史や位置についてはおふたりの記事をご覧になるとよいと思います。
まず、本郷三丁目の駅を降り、本郷通りを歩いて行けば、よく見るとうっすら谷部分があります。
この谷がこの東大下水の上流部の1つで、”別れの橋”が架かっていたところです。古地図には上流部の記載がほとんどみられませんが、橋があるということは、それなりの流れがあったということでしょう。・・・ここを下流へと追う前に、水源と思しき所を見に行きます。
本郷通りから一本裏道に入ったところ。奥の木々があるところは、水源となる池があると推測される懐徳館の庭です(”文京のあゆみ”では水源は「旧加賀藩上屋敷から流れる」という記述のみ)。手前は会社の駐車場ですが、その池から流れが出てくるとすれば、このあたりを通るようです。
で、水源探索の前に、博物館で火星の展示をしていたので見てきました。博物館に行くときは、懐徳館の遺構が置いてある、その名も懐徳門から入ります。
ウソカラデタマコト、という展示コンセプトに惹かれて。行ってみたらいろんな年代のお客さんが来ていて、熱心に見ていました。”火星の川跡(推定)”にずいぶんと見入ってしまいました・・・かなり良い展示でした!
見終えたら、さて、懐徳館の庭園を見ましょうか・・・ここは普段は立入禁止です。しかし、年に一度、ホームカミングデイ(リンク先は去年のもの)のときには、入ることができます。年に一度だなんて少なすぎると思われる方、そのほかにもうひとつ、裏技があります。それは・・・
構内、医学部研究棟の13階にのぼると、このように展望台的な空間があるのです!そこから見下ろすと、ちゃんと視界内に懐徳館が見えます。わたしが懐徳館だけ見ているのでこういう見え方ですが、もっと眺めは良いですw
もっとよく見ると、こう。
池らしきものが見えます。水はないようですね。
・・・それから、この階にはもうひとつ、おたのしみがあります。
カポ・ペリカーノという、イタリアンのお店があるのです!もちろん、学外にもオープンなところ。土日は建物自体がロックされるので、インターフォンを使ってレストランに連絡すれば入れます。ここがですね・・・、結構ウマい。これは白身魚とホタテのトマトクリームパスタ(サラダ、パン、飲み物つき)。
さらにさらに、カウンター席で食べれば、眼前にはこんな風景が広がるのです~~!
見えるんですよ、アレが!w スカイツリーの写真撮りたい人にも、良いでしょう。それから、夜景も良さそう。地図好きな方は、地図と照らし合わせながら何時間でも楽しめるんじゃないでしょうか。
・・・この時点でかなり満足感を得てしまいましたが、はっ、今日は菊坂に行くんだった、と我にかえります。
古地図に載っていない東大下水の上流は、菊坂に沿うのでしょうか。ブラタモリでは最初、本郷通りからこの空間に入って行ってました。ここは菊坂を囲む谷の、崖下すぐへ出る裏道です。
裏道はすぐ菊坂に出てしまいますけど。かわいい輸入文具やさんのSCOSは、今日は夏休みでした(涙)。
金魚問屋と喫茶をいとなむ”金魚坂”は、にぎわっていました。釣堀をふくめ外の空間が、以前訪れたときよりも派手になっている気がします。。
さて菊坂にもどりますと、こういうあやしげな細い路地や、そこにつながる駐車場の奥の細~~いケモノ道みたいな道とか、違和感のある空間があります。・・・これが、水路と関係あるかどうかはわかりませんが、この近辺は魅力的な路地が多くてそれだけでもたのしい。
路地に気を取られてうっかり行きすぎてしまいましたが、ブラタモリでも食べていた、菊坂コロッケ!これも本日の目的のひとつであります。
東大下水の流れに沿うため、菊坂下道に入りつつ、菊坂コロッケをパクパク。
これ、うーまーーーい!!
所謂じゃがいものコロッケよりも、肉の割合が多めで、もちろんじゃがいもはホクホクかつしっとり、まるでコロッケとメンチカツを良いとこ取りで食べてるみたい!
炎天下なのに、ランチの直後なのに、おいしく食べられてしまう!味付けも絶妙です。
あー、ウマいなあ~~。
お、井戸発見。この界隈、井戸がけっこうあるみたいです。
うー、もっと食べたひ・・・。
と、左側にとても感じのよい路地を見つけました。眺めていたら、良さそうなカメラを抱えたおじさまが、「奥に井戸があるよ」と教えてくれました。なにか有名な場所らしいあつかい。
入ってみると、樋口一葉ゆかりの井戸がありました。あ~、ここだったのね~(今までありかを知らなかった)w
さすが、立派な状態でのこっています。
暗渠と離れてしまいますが、そこから見上げた景色がすばらしくって思わずウロウロしだしてしまいます。
住居として現役なのもすばらしい。
何箇所かにある門は、個人宅の門ではなく、かつての長屋?の門のようなので、入って行っちゃいました。この奥の路地がまたすばらしい・・・。
家々が並ぶのはものすごい崖下です。”谷根千ろじ事典”という冊子で、崖から浸み出す湧水を、樋を使って直接台所に引き入れていた家の話を見ましたが、(その例はここじゃないけど)そういうこともできそうな場所だなあと思いました。
いやぁまた寄り道をしてしまいました・・・。菊坂下道にもどり、今度はしばし東大下水に沿ってゆきましょう。
この、菊水湯のところで、流れはカクカクッと曲がって、より崖下へと近づくようです・・・
ここでいったん、前編はおわり。このつづきともう一つの流れを、後編で追いたいと思います。
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