横浜方面から2ネタ
先日、スリバチ学会さんの下末吉フィールドワークに参加してきました。おなじく参加されたlotus62さんが暗渠ネタを記事にしてくださっているので、まるかぶりになっちゃいそうなので、わたしは周辺ネタでも。
スリバチに関しては去年から興味を持ち始めていて、荒木町のスリバチ、荒木町に関する文献、大谷口のスリバチ、サンフランシスコの建物的スリバチ(←これはおまけ的ですが)、あたりを、たのしんでおりました。そもそも、スリバチ在る処に暗渠在り!と言っても過言ではないわけです(暗渠か開渠かの違いくらいなわけで)。なおかつ荒木町・大谷口ではレア度の高い暗渠物件が見られましたし、なんともいえない異空間ぶりが味わい深い、土地自体の魅力も大きい・・・スリバチ界は、暗渠的にもとても魅力あるものだ、と感じています。
で、下末吉フィールドワークなんですが。
お台場の暗渠イベントでお見かけした方がいらしてたり。同じ美容師さんに髪を切ってもらっていた方が(というか美容師さんがその方の話をしていた)いらしてたり。なんか微妙につながっている!
と、感動したり、
造成に見とれたり、
保土ヶ谷みたいに崖からダバダバ水がしみていないか観察したり、
(保土ヶ谷からそう遠くはないし、非常に崖の多い場所だったので、だいぶしみ出してるかと思いきや、乾いた崖が多かったです。)
そんなことしてたら何度かはぐれかけたり(すみません)、
ナポリタンを食べたり、
(昔ふうの洋食屋さんにて、「食べほうだいナポリタン」と書かれたいたので思わず注文。こういうお店だとかなり盛りが良い場合があるので、慎重に普通盛りを頼んだところ、あああ大盛りにすれば良かった~、という盛りでした。。)
などとたのしみました。
lotus62さんも書かれているように、暗渠サインが少ない場所でしたので、暗渠探しはむつかしかったです。地形図で見るぶんには、さんざん川があったように見えるんですけどね~。
途中、かつて溜池があった場所に、名残の弁天池が。住宅地の真ん中にぽっこりと空いた、違和感ありまくりのコンクリ池でした。中央には弁財天、片隅に遊び場(!)。
それからさきほど、崖から水がしみてない、と書きましたが、行程の最後のほう、末吉神社までくると、突然のダバダバでした。
こんな、ミニ滝が・・・!
末吉不動でも、湧水に出会えました。こんどはもちっと”滝”然とした、湧水の滝~~。
それから、どこかの坂道沿いで見た、崖下を流れる名もなき小さな流れに、度肝を抜かれる暗渠蓋が。人工芝と・・・な、何?なんだったんだコレは。。干してるのか、置いてるのか。。ちなみに写真の上方向は小さな開渠でした。
これ、蓋写真館入りですね。
と、いうふうに、見るものがいっぱいありました。・・・が、圧倒的に足りないわたしの体力。普段は暗渠を求めて低い土地を下へ下へと行くだけです。ですが、スリバチ界では、スリバチビューを求めて、たえず昇降運動をするわけです・・・嗚呼、思い返せばたしかにわたしもスリバチ行ったら昇降運動してました。けど、下末吉はスリバチの深さも規模も圧倒的にデケーーー!!・・・ってなわけで、ふらっふらしたり、靴ずれしたり、眠くなったりして、ついてくのがやっと。他の皆さんは、おそらく全員、たのしげにピンピンしてるんです~~凄い!!凄いなあ。。体力つけたいッス。
あ、そうだ。このために鶴見の地形図(旧版・大正12年)を持ってたんですが、今回のスリバチエリアからずっと東南方向にある長~~い水路のようなものが気になった方が結構いらっしゃいました。わたしはお答えできなかったのですが、後から調べましたら、どうやら”川崎運河”の跡のようです。
・京浜急行電鉄が造成、大正11年に出来(地形図は丁度のタイミング!)、昭和16年に埋め立てられた。
・大正12年の地図では運河両岸は荒れ地だが、当初は工場用地の予定だった。しかし工場の誘致が進まず、住宅地として分譲、「京浜」の一字ずつを取って、京町と浜町(現在は平安町)と名付けられた。
・川崎運河は残念ながら運河としてはあまり使用されず、埋め立てられ、現在はコンクリートの防潮壁が残っている。
という、ちょっと哀しい、だけどそれが色っぽい、歴史を持った場所のようです。現在の様子をgoogleの航空写真で見ると、運河跡には大きな建物がボンボン建っており、非常に分かりやすいです。遺構もあり、暗渠とも通じるものがあるし、ぜひ見に行きたい物件です。
その翌日は、綱島の友人宅へと遊びに行ってきました。なんか連日多摩川渡っていて、不思議な感じw
綱島は谷が少なくて川跡のようなものは探しにくかったですが、田んぼの用水路だったような道は、いくつもありました。
こんなのとか、
こんなのとか、
こんなのとか、、
違和感アリな場所が結構あります。すぐ近くに鶴見川が流れているので、旧鶴見川流路、支流、灌漑用用水路、排水路、、あれこれ想像をめぐらせながら歩けて面白いです。
で、唐突にこんなものがありました!
ちかんに注意するほうではなくって・・・、この池です。
道路の脇に、いきなりコンクリで囲まれた三角形の、へんてこな池があるのです。
中央には弁財天。
スリバチウォークの時の、溜池跡にあった池と感じが似ています。ここもかつて溜池だったりしたのでしょうか。
地形的には両サイドが小高くなっていて、南へ進めば間もなく鶴見川があるのです(違うものかもしれないけど合流口ぽいのまであって)。
いつか、ここらへんの図書館まで足が伸ばせたら、調べたいところです。
こういう、コンクリでガッチリ取り押さえた、プールみたいな池が、住宅地に突然現れる・・・っていうことが都内ではあまりなかったので、面白い池を2日連続で見られた、という、なんだか貴重な週末でした。
・・・最近杉並ネタが不足している気がします。そろそろ戻りたいところ。
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コメント
おつかれさまでした!
namaさんの古地図が大活躍でしたね。
そうそう、弁天池。コンクリに囲まれたちょっと異様な池でしたが、一つひとつの蓮の花がとてもきれいだったのが印象的でした。
綱島の池も気になりますねー。これは「残っちゃった」のか「残しておいた」のか???
投稿: lotus62 | 2010年5月31日 (月) 14時56分
お疲れさまでした~。
この池おもしろかったですよねぇ。ここら辺のエリア、gooの昔の航空写真が対応していなかったり、情報が得にくいのでちょっともどかしいですよね。
綱島の池は、写真ではどうも伝えきれてない気がします。一緒に居た友人たちも、わたしが大興奮しているのを見、そこまでの興奮は覚えないけどたしかにへんてこだね~っていうリアクションでした。
投稿: nama | 2010年5月31日 (月) 16時25分
「ちかんに注意」に笑っちゃいました。
狙って入れたでしょ。
かつては「河童に注意」だった、なんて都市伝説、ないですね…。
投稿: えいはち | 2010年5月31日 (月) 17時46分
>えいはちさん
へへへ、狙いましたww
わたしの連想は、ちかんが現れたら、背負い投げしてあの池にドバシャー!!みたいな、なんつうか激しい感じだったんですが・・・、「河童に注意」な都市伝説を連想されたえいはちさん、ロマンチックですね良いですね・・・。
投稿: nama | 2010年5月31日 (月) 18時28分
namaさん、お疲れさまでした+来てくれてありがとう!
東京スリバチ学会初!東京脱出の記念すべき会ということで、「東京のすべての台地が憧れる」下末吉台を選びました。
みんな調子に乗って走ってましたが、普段のフィールドワークではあんなに走らないのでご安心を!
投稿: スリバチ会長 | 2010年5月31日 (月) 22時39分
lotusさんのレポとあわせて楽しませてもらいました。
暗渠歩きは基本的にひたすら下って行くか、ひたすらのぼっていくか
なので、同じ窪地や谷筋を訪問するのでも、「スリバチを味わう」場合
の歩き方とは確かに運動量が全然違いますわあね。
それにしても、7枚目の蓋??、絶句モノです。一体これはなんでしょう??
投稿: HONDA | 2010年6月 1日 (火) 00時03分
>スリバチ会長さま
会長、コメントありがとうございます!
そうですか、スリバチ学会のみなさんもテンションが上がりまくるような、凄い凹凸だったのですねあの場所は!?それだとしてもあの坂ダッシュ階段ダッシュは、やっぱり凄すぎると思いますけどもww
>HONDAさん
そうですよね、暗渠探しばっかりしていると、急激なアップダウンに対応できない(←言いすぎ。そして自分への言い訳)ですよね~。
あの蓋?はかなり謎です。プラスチック製品カオスです。私有地化しているようですけど、それにしても目的がぜんぜんわかりません!隣はシンプルな開渠だっただけに、とても目立ちました。
投稿: nama | 2010年6月 1日 (火) 09時58分
初めましてこんにちは。少し以前から暗渠好きになりまして、こちらを楽しく拝見させて頂いております。
弁天池!写真を見て「懐かしい!」と声を上げてしまいました。
ここは子供の頃に良くザリガニ釣りに出掛けていた場所でしたが、現在でも残っていたことに感激です!
子供の頃は何も考えずに遊んでいましたが、今考えるとやはり住宅街にポツンとある弁天池は違和感ありまくりですね。
今後も来訪させて頂きます。
それでは失礼致します。
投稿: たま | 2010年6月 4日 (金) 14時50分
>たまさん
初めまして。コメント、どうもありがとうございます!!とっても嬉しいです~。
なんと、この弁天池のお近くにお住まいでしたか。しかもザリガニ釣りを!このときは子どもを見かけませんでしたが、もしかすると今でもザリガニ、釣れるかもしれませんね(そんな雰囲気でした)。違和感ありまくりと書きましたが、わたしは”違和感”が大好物なので、とても素敵な場所だと感じました。
それとこの場所、池から鶴見川へと向かう途中に盛り土した場所があって、スリバチ的にも良い場所のようです。すばらしい場所で幼少期を過ごされ、うらやましいです~!
ではでは、これからもよろしくお願いいたします。
投稿: nama | 2010年6月 4日 (金) 17時29分
こんにちは。
今頃ですが、スリバチ、暗渠イベントに居ました。
”川崎運河”跡、そんな歴史があったんですね。
こういう”消えた”水路なんかも歩いてて楽しそうですね。
地図見ながら地形と照らし合わせて歩き回る、ネタも探せて楽しいです。
投稿: まさ | 2010年6月 7日 (月) 23時59分
>まささま
こんにちは、コメントありがとうございます!!
スリバチにも、暗渠イベントにもいらしてたのですね~。ちょっとだけお話しさせていただいた遠方からいらした「まさ」のつく方かとも思いましたが、ブログ(をお持ちのまささんですよね?)を拝見したら違う方なのかも・・・と、、、あの日お会いした方で顔と名前が一致する方がまだまだ少なくて、すみませんすみません。
運河は杉並とはあまり縁がないものなので、その魅力がわかっていませんが、川崎運河の歴史には胸がキュンとしました。地図も地形も水路も、ほんと楽しいですよね~~。
今後とも、よろしくお願いいたします!
投稿: nama | 2010年6月 8日 (火) 10時12分
こんにちは。
はい、モアイ名刺と、ご挨拶させてもらいました(会長・・遠方から・・なんて言わなくていいから・・)。
運河・・”流れ”が無いので、川とかとまた違う”水路”ですよね。
小樽運河とか、観光地化されがちなのに、水路がされないのはどうしてか・・ムリですね。
川崎へは近くまた行くので、そのとき歩いてみたいです。
投稿: まさ | 2010年6月 9日 (水) 23時12分
>まささん
ああ~!モアイとダムのまささんでしたか!!失礼しました。じゃあ、きっとわたしが見たブログの方は違うmasaさんという方なのでしょうね・・・ダブルで失礼いたしました。
あと、「遠方」は、お住まいをわたしなりにぼかしてみたつもりでした。これまたゴメンナサイ・・・m(_ _)m
川崎、いかれるんですね。工場も見られるしすてきですね~~~!わたしも川崎運河を行きたいとこリストに入れましたが、いつになるやら、、、
投稿: nama | 2010年6月10日 (木) 12時51分