赤羽☆ワンダーランド
荒川にはそれほど興味は持っていませんでした。
なぜならわたしが好きなのは小河川や側溝だし、暗渠だし。
しかし桃園川の属する神田川水系は、荒川水系なわけで。
荒川に興味を持たないというのも、食わず嫌いみたいじゃないか。
そんなこんなで荒川知水資料館に行くことにしました。(たんに行きたかった。)
赤羽から歩けるようなので、赤羽岩淵の方が近いですがあえて赤羽で降ります。赤羽は「東京都北区赤羽」、という漫画でかなり面白可笑しく描かれているし(著者が面白可笑しいんですが)、それから東口が新宿(東口)みたいな景観なので、すこし親しみを覚える街です。
ミニ新宿赤羽の、歌舞伎町にあたる位置に飲み屋さん街があります。その中の有名店、まるます家。
「孤独のグルメ」にて、なんちゅう凄いとこがあるのだと感動を覚え、以来憧れていた店。朝の9時からお酒が飲めて、飲兵衛が集う店。午前中なのに飲兵衛の行列ができたり!雰囲気、サイコー☆です。なぎら健壱や井筒監督がへろ~~んと座っていそう。・・・看板の「ご商談に」に、思わず微笑んでしまいます。
ほかにも、午前10時台だというのに営業している飲み屋さん、ジョッキでカンパーイとかやってるお客さん、多々。なんなんでしょう、この空気。いまは何時で、ここは何処?ものすごいトリップ感です。
飲み屋街を抜け、地図上であやしげだった道をゆきます。行程は以下の地図・・・地図難民なので、yahooから勝手に取ってきちゃいました。。
上の地図の、青い部分を下から上へと歩いています。クネリ道に行こうとしていると、途中の路地がもうすでにあやしい。
このマンホール群・・・
あやしげだった道に入ります。カクカクしていたり、クネクネしていたり。
クリーニング店があったり、意味なく三角の植え込みがあったり。
大きな道路を渡ってもなおそのあやしげな道は続き、右側がちょっとした崖になります。
向かう先には、新河岸川。
そういえば、さっきからこの道は町境です。
あ~、きっとここ水路あったろうな、川なのかな。でも、とくに下調べもせず、あとから調べなきゃという思いにも駆られず(自分の活動エリア外だからでしょうかね)、のほほんと歩きます。
第四岩淵小学校の前に出ました。わざとらしいほどに道路は広くなり、歩道が分けられます。
小学校の裏手へと道がぐるりと回ります。回ると、両脇には新しいマンションがそびえ、道まわりも小ぎれいになります。
そして車道にはこんな。道幅が狭くなり、いきなり通行止め!
自分が運転してたら「なんじゃぁこりゃあ!」って言いそうw
そのまま進むと、新河岸川の堤防にぶつかって、道は終わるのでした。
むぅーん、かなり暗渠指数高め!!
堤防に上がると、さっきの道の延長線上にはこれ。
しかし地図を見ると「放水路」と書いてあります・・・。あいにく「赤羽・新河岸川・放水路」とかでググると、そりゃもう「荒川放水路」しか出てこないので、これがなんなのかよくわからないままでした。元自然河川でイザというときの新河岸川放水路暗渠なのか、それとも、人口の放水路なのか(これはなさげ)、ただの下水道な元自然河川なのか・・・。謎のまま。
そこから新河岸川や荒川には出ず、いったん陸地方面に戻って目的地のひとつ、小山酒造へ。
23区内唯一の酒造としていつか来てみたかったところ。思いのほか、古くない建物でした。
別棟の販売所にてお酒を買いつつ、お話をすこうしだけ伺います。少し前までは蔵を見るだけでも価値ありというくらい、味のある建物だったのに変わってしまったのだ、と、すこうししんみり。
小山酒造のつぎは、いよいよ荒川知水資料館です。
ごくごく近くにある川岸に出ちゃえばいいんですが、そこに向かうのも、できれば少しでも多く暗渠らしき道を通りたい。と、クネクネ道を探していると、かなりそれっぽいものを見つけました。
ほーら。
ひとつ上の写真の、左側をアップにするとこんな感じです。
たくさんの(本格的な)水槽と魚たち。養魚場跡でしょうか?
暗渠指数、かなり高いですねぇ。
つきあたりには武骨車止めが、どすーん・どすーん。
クネクネしすぎて、いま自分がどこにいるのかわからなくなってしまいましたw
左側に見える家のせり出し方が、いかにも川の上に建っているかのようです。
それから向こうにえんとつが見えます。おお、地図には載ってないけど銭湯だ!最近まで営業してたのかな~?
近づいて行ったら、えんとつからはほそぼそと煙が出はじめ、なんと現役営業中ってことがわかりました。
岩の湯。渋いです。格好良いです。お隣の赤羽越後屋という酒屋さんもすごくすてき。
でもまぁ、営業は午後からみたいなんで、入れませんでした。
テキトー暗渠歩きも楽しんだので、そろそろ開かれた川に出ましょう。ここからは、赤羽☆ワンダーランド その2 へつづきます。
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コメント
赤羽、ですか。
サイタマ在住時代をあんまり思い出したくないので、
その境目に近いところはなんかまだ素直に楽しめそうにないんですよ。
(先日ろーたすさんが紹介されてた南千住も)
でも、今もたまにサイタマ行かなくちゃならないのですが、
こっちに帰ってくるとき電車で荒川を渡ったところの風景には妙に癒されます。
愛憎というのか、コンプレックスというのか、複雑な感情です。
わかんないでしょ~?
投稿: えいはち | 2010年4月29日 (木) 10時32分
赤羽!ここはほんと朝からフツーに飲めるいいエリアですねーww
と能天気なコメントしてしまいますが、えいはちさん、南千住の記事ではもしかしたら厭なお気持ちにさせてしまったかもしれませんね・・・。ごめんなさい。えいはちさんの特別なご記憶、いつかそれも氷が解けるように何ともなくなる日が来ることを、心からお祈りいたします・・・。
投稿: lotus62 | 2010年4月30日 (金) 09時27分
>えいはちさん
うーん、たしかに「わかります」とは言えない感覚ですねぇ、サイタマ愛憎、、、東北などと違い、隣りにあるというこの距離感が、また。赤羽や南千住までもとなると、けっこうエリアが広がりますね。あちらのほうとか、それからサイタマ本体とか、私としては行ってみたい場所がけっこうあるので、今後もレポっちゃうと思います、、、
>lotus62さん
午後にならないと店も開かない高円寺に慣れ親しんだ身からすると、まったくの別世界でした。何故?とか、赤羽だけなのか?とか、疑問は未解決です。
投稿: nama | 2010年4月30日 (金) 09時46分
赤羽の東側はいい店がいっぱいあって、飲み屋天国ですよね。
しかし、地形的には西側の方が圧倒的に面白い。深い谷が3本あって、それぞれ特徴があります。今回はそちらには行かれたのでしょうか。
投稿: 猫またぎ | 2010年4月30日 (金) 10時47分
>猫またぎさん
ですねですね、まさに飲み屋天国!
そして仰るとおり、西側の地形についてかなり面白そう、と思っていました(地図を見て)。まず目に付いたのは今回挿入した地図をツツツ、と左側に行ったところの崖で、あそこらへんだけでも行きたかったのですが、実は今回は行っておりません(水門のところで時間を取る予定だったもので)。
谷は三本もあるのですか。しかもそれぞれ特徴的なのですか!これは、ぜひとも行きたいです。情報ありがとうございます!
投稿: nama | 2010年4月30日 (金) 11時38分
2枚目の地図の暗渠、桐ヶ丘団地の方からの谷と、赤羽自然観察公園(旧陸上自衛隊十条駐屯地)からの谷を流れていた川の下流ですね。
赤羽自然観察公園には川の水源だった、都の名水57選にも選ばれた湧水が残っているはず。
西が丘の国立競技場近辺から赤羽駅の北側まで、二つの谷をまたがるように鉄道の引き込み線(確か軍事関係だったような気が)の痕跡もあるはずです。
投稿: HONDA | 2010年5月 5日 (水) 15時25分
>HONDAさん
こんにちは。タネ明かし、ありがとうございます!わたしがここについてあまり調べる意思がないこと、バレバレでしたでしょうかww うほーいと思って、さっそく地図を見てみました。なるほど!はっきりと川筋ありますね、緑道にまでなっちゃって。湧水はあるわ、軍事絡みだわ、引込線跡だわってこれは大興奮ですね・・・!!!こりゃもう、アッチ側にも絶対行ってきます!ありがとうございました~~。
投稿: nama | 2010年5月 7日 (金) 10時38分