暗渠週間のまとめ
先週は暗渠に関するイベントがいくつかあり、まるで”暗渠週間”でした!
にもかかわらず、延々と微妙な体調不良が続き、マメに記録をUPできませんでしたので、いままとめて記事にしてしまいます。
まず、火曜に暗渠ナイトがありました。
KLO@廃墟徒然草さんによる、新宿ゴールデン街での渋い渋いイベントでございました。
もう、暗渠ナイト、という命名の時点でメロメロ。そして初ゴールデン街!
自分が歩いたことのある場所でも、あれこれ知らなかったことが明らかになって面白かったです。そして暗渠以外の知識や経験も手に入った気がしますw
木曜には、白汚零さんの下水道の写真集発売、展示も開始されました。
これはえいはちさんから教えてもらった情報ですが、暗渠にはまって間もなく見に行った”地下探訪”という展示で、ほれぼれした写真を撮られている方なわけです。それから、わたしが毎日トイレで拝んでいる、下水道局発行のカレンダーの写真を撮られている方でもあるわけです。
展示をちょろっと拝見したら、ここで素敵!と言っている月刊下水道1月号表紙の写真もあり、ますますほれぼれ。初めて拝見する、まるで星空のような写真もありました・・・
土曜には神田川ネットワークの方々と、桃園川支流を歩きました。
この情報は市チャンさんからいただいたものですが(あのときコメントを頂いたこと、本当に感謝です)、わたしにとってはブログ右側の”おすすめ本”に一番最初に載せた本、”神田川再発見”を書かれた方々とお会いするという一大イベント。
すでにリバーサイドさんが記事にされていて、わたしが使おうと思っていた写真と大体一緒だったのが面白いですが、わたしも改めて書きたいと思います。過去記事にだいぶ訂正が入るので、訂正を入れた過去記事(それらもいずれ、自力で発掘した資料で更に補足したいところです)にリンクを貼りつつ行程をなぞります。
リバーサイドさん同様、大勢で歩くというのは初めてです。ひらひらとはためく、”神田川ネットワーク”の旗。
荻窪駅から天保新掘用水を目指します。途中、HONDAさんが年末に書かれていた善福寺川支流を通りました。なかなかゴージャスなコンクリ蓋暗渠が連なっていました。今後、中央図書館に行く際に寄って、たのしむことができそうです。
つぎにいったん善福寺川に出、取水口近辺から天保新掘用水を辿ります。
まずわたしが天保新掘用水と思っていたところの一部は、違う用水路だったようです。↑のリンク先で歩いているところのもう少し左側の地下をトンネルで抜けていて、目で見ることはできないようです。要訂正!
それから、この写真のように、金太郎車止めがいっぱいある地点のさきに妙に広い植え込みがあるのですが、ここには水車があったのだそうです。
更に天保新掘用水は杉並高校脇を通っており、自分が考えていた場所とは数メートル異なりました。
この、写真の中央にある囲われた部分のようです。
そして遊び場24番は、天保新掘用水からの枝用水ではなく、天保新掘用水そのものの暗渠でした。遊び場24番はこの囲われた水路跡をずっと伸ばしていった先にあるのです。
それから、以前腹痛をこらえながらも歩いた、天保新掘用水から分流した用水路暗渠と思っていたここ(杉並高校脇~杉並税務署まで)は、善福寺川の旧流路だそうです。これも要訂正。
リバーサイドさんはすでにご存じでしたが、わたしは頭の中で全然違う風につながってしまってました。
しばらく天保新掘用水は地下深くもぐるので、それをイメージしながら青梅街道を越えます。
青梅街道沿いからの写真。お気に入りのパン屋さんを惜しみつつ遡ったここは、千川上水からくる青梅街道用水路の分流。相沢堀が阿佐ヶ谷まで伸びていたのは割と有名ですが、その後の時代に青梅街道沿いの用水路は高円寺の方まで伸びたのだそうです。
つまり、ここは天保新掘用水とは関係が無い。訂正してきました。
それから交番東支流とか言っていた、あきら書房のある、天保新掘用水とつながるこの流れは、”石橋湧水路”という名が付いているそうです。
水源について間違っていたわけではなさそうですが、、ちゃんとお名前がありましたねぇ、ハハハ・・・。
さて一行は、いったん天保新掘用水を離れ、馬橋稲荷、それから馬橋稲荷支流(仮)へと。この水源は阿佐ヶ谷東公園だそうです。わたしは目に見える暗渠しか追ってませんでしたが公園までは歩いていたので、あああ惜しかった・・・訂正しときました。
因みに案内役のケロキさんは”ギー川”というたいへん可愛らしい名で呼んでいました。ギーという美容室があるからとのこと。そんな命名も素敵ですね。
それからエトアール通り奥の支流を通ってJR高架まで行き、極狭支流(仮)へと一本隣へ移動します。
するとそこに、lotus62さんがアンキュチュアリと呼んでいたあのエリアに、なんと軍事モノの痕跡がありました!
馬橋駅という軍事用の駅舎跡。わたしは軍事モノ&鉄(薄め)要素で萌えましたが、鉄なリバーサイドさんも、すごく嬉しそうに見えましたw。
それにしても、青梅街道にあった都電の馬橋駅と、中央線の”幻の馬橋駅”までは調べられましたが、高円寺北の軍事施設用の馬橋駅ってのは情報が得られていません。あー、早く図書館とかに行きたいです。
さて、高円寺の北側へ。つい先日は「極狭支流(仮)には続きがあった」などと興奮していましたが、さらにもっともっと続きがあったことも分かりました。(というか不足分の一部は情報を得たのですがそれでもまだまだ足りていず、ケロキさんは水源までご存知でした!)
こういうせま~くて味のある流れが、もっともっと北まで続いていました。こういう狭い道を、皆で一列で歩くのです、なんだか面白かったです~w
ここが歩いて辿れる最上流部です。この向かいのお宅の中に、水源(推測)があったようでした。途中で途切れる、と思った場合わたしは1ブロックぶんくらいしか探索しないのですが、もう少し広範囲に調べた方が良さそうですね・・・ってわたしどんだけ省エネだったんでしょうかw
あまりお喋りできませんでしたが、ケロキさんは桃園川にかなりお詳しいようす。わたしは桃園川がたいへん好きで、暗渠仲間の間では桃園川担当者気分でいたものですから、最初はムム、ライバル出現とか阿呆なことを思っておりましたが、こりゃライバルどころじゃありません。ちょっとした質問に答えてくださるときの、答え方や知識の多さがちょっとHONDAさんと被り、もしかしたらこのお方はお師匠さんかもしれない・・・とか思い始めています。
それにしても自分は、これまで得た情報の統合の仕方が、ほんとに初心者だったなと感じました。他の方の成果をナマで聞くのって面白いです。もちろん、調べるのは楽しいので、今後も調べていきますけれど。このような催しに、今後も参加させていただけたらとっても励みになる気がします。
すべての催しの関係者のみなさま、どうもありがとうございました!!
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コメント
お疲れさまでした~。
ケロキさんの解説も素晴らしくて、namaさん同様、桃園川にハマりそうです。
天気がよければ、GW後半に高円寺・阿佐ヶ谷あたりをぶらついてみようかなと思っています。
暗渠週間とは面白いですね。GWは河川や暗渠をまわって、水路黄金週間といきたいものです。(あっ、またネタが溜まってしまいそう)
投稿: リバーサイド | 2010年4月26日 (月) 21時13分
お~なんか充実してるね~!
アンキョナイトってなんかいい響きだね。
皆さんはどういったきっかけでこの世界に入ってったのかしらね?まさか大学でサークルとかないよね?あるのかなぁ。
投稿: ポコ | 2010年4月26日 (月) 22時15分
こんばんは。まさに暗渠週間、ですね。一人歩きも楽しいけれど、人と一緒に暗渠を辿るのも、それぞれの目線からの発見やら知見やらをお互い楽しめていいですよね。暗渠ナイトでお目にかかった時、書き込み用の?地図を持ってたのが気になってたんですが、あまりお話できなかったのが残念でした。そのうち桃園川ツアーでも企画してくださいね〜!
投稿: HONDA | 2010年4月27日 (火) 00時41分
お疲れ様でした。
ケロキさんに桃園川を語らせたら句読点なくきっと何日も話し続けますので、数日間の食料と水を用意するといいと思います。
彼は、造園家です。阿佐ヶ谷駅近くにケヤキの木が茂るところに温室と呼ぶアジト(!)があり、川好きが集まっては語り合っています。今度集まりがある時にお声をかけますね。
師匠、いいですね。「ケロキ」のほうが喜ぶかもしれませんが。
ケロキさんにもう一つの顔があります。お城研究家。江戸城、小田原城の話になるとこれまた寝られません。
投稿: 市チャン | 2010年4月27日 (火) 01時08分
>リバーサイドさん
良い解説でしたよね~~。
水路黄金週間、すごいすごい!w 所謂行楽地とは違い、GWでも混雑しなさそうなところもサイコーに良いですよねww
>ポコさん
ね、暗渠ナイト良い響きでしょう。
きっかけは人によって結構違うみたいだよ、ちょっとしか聞いたことないけど。サークルは無い気がする、、、鉄道のは良く見るけれどもねぇ。
>HONDAさん
そうですねぇ。そういえばウォーキングのときには下水道にお詳しい方もいらして、マンホールに対する分析が面白かったのですよ!
地図、気づいてらしたのですかwあれがコンビニ産のマイメインテキストです。中にはぐちゃぐちゃと書き込みがしてあり、汚いですよ~~w はい、いつか桃園川ツアーが出来るようになりたいです。ケロキさんにお会いして、自分は全然マダマダじゃん!(←とうぜん)と思いました。まずは桃園川専用ノートでも作ろうかなと思います!
>市チャンさん
お疲れさまでした&ありがとうございました!
「句読点なく」お話しされるイメージ、浮かびますww 造園家の方としてのお話も聞いてみたいし、お城にはそれほど拘りはありませんがそういえば中野の谷戸付近にあったお城については聞いてみたいことがあります。直接「師匠」と呼ぶのはわたしも恥ずかしいので、心の中で師匠と思い、ケロキさんと呼ばせていただこうかなと思います。
アジトって素敵ですね~~!ほんと、いろいろとありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします!!
投稿: nama | 2010年4月27日 (火) 10時01分
市チャンさんのコメントに反応して横入り失礼します。
ケロキさんがお城に造詣が深いと伺って、市橋さん、ケロキさんに一つお知らせを。
渋谷の東急百貨店(本店&東横店)において、5/13~19に「大なごや祭in渋谷」という催しが行われます。
名古屋城開府400年記念として、名古屋城や当時の戦国武将関連の展示(レプリカですが鯱も!)などが開催されます。また「名古屋でらうま市」として名古屋にしかないみそかつ丼などのおいしいもの物販も!
ご興味ありましたら、ぜひどうぞ!
(実施には私の会社も関らせていただいております;;;;以上宣伝でございました;;;)
投稿: lotus62 | 2010年4月28日 (水) 18時16分
>lotus62さん
ケロキさん、見てくださると良いですね。
というかこのお知らせにはわたしも反応してしまいますよ!名古屋メシ、だーーーーい好きです!!みそかつ食べたいです!!
投稿: nama | 2010年4月28日 (水) 18時24分
>lotus62さん
情報、ありがとうございます。
実は、私、夫の転勤で名古屋に3年住んでおりました。
しかし!当時は軟弱でした(笑)ので、知らぬ土地で自律神経をやられ、調子のいい時は愛知医大付属病院に車で通院、具合が悪いと寝込んでいるといった生活でした。
ただ、味噌カツ、きしコロ(冷やしきしめん)、天むすを知りました。
懐かしいから行ってみましょう。
ありがとう!
投稿: 市チャン | 2010年4月29日 (木) 01時39分
>市チャンさん
”きしコロ”って知らなかったです。地方グルメ、興味津々・・・!夏にいただくのでしょうか。もし見かけたら食べてみたいです。(名古屋時代のおはなしは、現在の市チャンさんからは中々想像がつかず、、、大変でしたでしょう、、)
投稿: nama | 2010年4月30日 (金) 09時35分
今日、実家(浜田山)の近くの床屋に行って、そこのオヤジさんと話をしてきました。
オヤジさんの子供の頃、緑地公園付近の暗渠は、小さな川でかなり生き物がいたそうです(カメなんかもいたらしい)
川の反対側(南側)にも流れがあって(関東バスの車庫脇)、どちらかといえば、そちらの方が流量は多かったようです。(今も公園脇に細い道が続いています)
以上、今日仕入れたネタでした。
投稿: リバーサイド | 2010年4月30日 (金) 16時44分
>リバーサイドさん
うわうわうわ~、そうなんですか!かなり生き物が。汚いどぶ川では、なかったんですねえ。ああ、なんか良い話ですねえ。
車庫脇にもやはり流れが!善福寺川沿い、あやしい道両側にありますもんね。
あげ掘の情報いただいてから、松庵川河口付近の複雑な暗渠も、どこまでが善福寺川?とかよくわからなくなってきて、嬉しい悩みですw
投稿: nama | 2010年4月30日 (金) 17時03分
>lotus62さん
東急百貨店本店は地下がないのをご存じですか?
あれ?これ、どこかで書いたかも?
失礼しました。
投稿: 市チャン | 2010年6月 8日 (火) 22時56分
>市チャンさん
お呼びありがとうございまーす!
へへ。地下がない東急は「東横店」のほうではw?
(松涛に近いほうが後からできたのですが、あれを旗艦店にしたくて東急さんでは「本店」と呼んでいるそうです。アゲアシとりみたいでゴメンナサイww)
下を流れる渋谷川のせいで、地下が作れなかったんですよね。西武はAB館の間を宇田川が流れているので連絡通路を作れなかった、とか、川が渋谷の街づくりに大きく影響を与えているんですねー。
投稿: lotus62 | 2010年6月 9日 (水) 08時48分
namaさんのブログで、lotusさんと話してごめんね。
東横店でした。
川の上に「ブン」って建ってるデパートってなに!って思うよねー。でも、渋谷川は「ナニクソ~ッ!」と流れている。(失礼しました)
投稿: 市チャン | 2010年6月 9日 (水) 16時10分
>リバーサイドさん
今回、区が出した「河川生物調査」っちゅう、えらくお金がかかっていそうな内容の報告書が出ました。
ヒジョーにくわしくて、その筋(どの筋?)の方にとっては垂涎もの。
これまでも、池に多く見られていたブルーギルやブラックバスが川のほうにも多く見られるようになったこと、フロリダヨコエビ、アメリカウズムシといった熱帯魚の底石に付いているような生き物が川底の石にくっついているのが確認された、と。
熱帯魚を飼っている人が水替え時に、誤って下水管に入れてしまったためかもしれません、と担当者が言っていましたが。川の生き物の生態が変わる要素です。川がリヴァーになるってことですかね。(ちゃう、ちゃう)
投稿: | 2010年6月10日 (木) 10時06分
>市チャンさん
いえいえ~全然です!渋谷の地下もようってなんか面白いですよね。西武も、そこまでして建てるのね~ってw
>? さん(←きっと市チャンさんですよね?ww)
杉並区の「河川生物調査」!おお~、見てみたいです!区の図書館に行けば見られるのでしょうか。
投稿: nama | 2010年6月10日 (木) 12時46分
呼ばれちゃいましたので、namaさん、この場をお借りします。スミマセンw
>たぶん、市チャンさんww
ブルーギルやブラックバス、川にも進出してきたのですか。本格的に駆除しないと生態系が崩れてしまいますね。
熱帯魚系の生き物は、たぶん心無い人が捨てたと言う方が、可能性大なのではないでしょうか。(下水管の水が川に流れるのは大雨の時ぐらいですので)
「川がリヴァーになる」→100年後の善福寺川はアマゾン的になっていたりして・・・(冗談で済まされない)
投稿: リバーサイド | 2010年6月10日 (木) 21時36分