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桃園川支流を歩く その17たかはら支流(仮)は七変化

昨日はマイ・メインテキストの地図を職場に忘れてきてしまい、かなり心細い思いをしました。・・・もはや携帯より大切になっている気がします、、地図。

さて。遠征が多かった気がするので、桃園川に戻ってきましょう。

Taka1 今回は、中野の警察大学跡地ちかくから流れ出す支流です。これは、桃園川探検隊さまの支流地図で知ったものですが、もともと知っている道だと思っていたため(これが実は大いなる勘違いだったのですが)後回しにしていたところです。

中野駅の北側を、線路沿いに西に歩いて行くと、その支流のあるあたりが少し凹んでいます。途中、酒屋さんがあるのでそこで酒を物色していたら、警大跡地再開発に関する資料が壁に貼られていました。わたしは全然知らなかったのですが、もうそこには大学ができることが決まっていて(高さ100Mもある建物も)、警大を囲んでいた壁は壊され工事は進んでいて、今後中野駅にも新たに西口ができて、ここらへんはだいぶ変わるだろう、ということでした・・・。
なんということでしょう。わたしは、警大跡地の周囲の、くたびれた高い塀沿いにぐるぐる歩きながら、塀の割れ目から時折見える廃墟なものを覗きながら、以前あった陸軍中野学校に思いを馳せるのが大好きだったのです。その塀が、もう無いと・・・!

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支流をたどることはもちろんですが、その警大跡地もじゅうぶんに味わおう、と心に決めてさんぽを開始。
さんぽのおともにする飲み物を買おうと、高円寺方向に寄り道します。

途中、ふるい御屋敷の手前にある廃テイストのおうち(これもかなりいい感じ)のところに、こんな井戸がありました。このコントラストが!

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買い物をしようと思っていた店は”まんまるまんとう”という可愛らしい名の、台湾テイストのお店で、そこで美味しそうなパオやら、梅サワー(酒じゃないやつ)やらをと目論んでいました。ところが、なんとまんまるまんとうがあったところはもぬけの殻。昨年閉店してしまったのだそうです・・・今日はさようならがふたつもあるのかぁ。

斜向かいのパン屋さんで、じゃがバターという名のデニッシュとお茶を買い、たかはら公園で食べました。このじゃがバターが意外と甘いお菓子パンで吃驚しながら、警大跡地の工事現場を遠目に見ます。・・・嗚呼、ほんとうだ、もう塀は無いし、廃墟感もぜんぜん無い・・・。あれらはずっとあるものだと思っていたのにな。

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警察大学跡地・・・警察大学校の前は、陸軍中野学校、お犬様のお囲いがあった土地です。

最初はもちろん、陸軍中野に対する萌えで行ってみたのですが、この写真に見えるような、自動車教習所っぽい信号機などと思いっきり生い茂る草というすがたも、わたしの心を鷲掴みし、お気に入りでした。今はもう廃墟感は殆どなくて、この信号機がかろうじて見えた、という状況です。

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なんともやりきれない、喪失感がでてきてしまったので、たかはら支流を探す前に、警大跡地の周囲をもう少し歩くことにしました。

ああ、塀が少し残ってる。そして”警大跡地を防災緑地に”と書かれた看板も。この看板が前はもっともっといっぱいあって、塀に挟まれた道はなんだか暗くて・・・記憶をかみしめます。

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すると。あれ?あそこの家と家のあいだ、なんだか不自然な隙間があるぞ?

わたしの地図上で湧水点がプロットしてある場所よりさらに上流部(地形的な)に、暗渠らしきものを見つけてしまいました。

今回追おうとしている支流の最上流部にあたります。”杉並の川と橋”によれば、このあたりにかつて、”谷”と呼ばれた場所があり、池があったそうです。おそらくその池を水源とし、桃園川に向かう支流がひとつ。さきほどのたかはら公園の脇を通ることから、”たかはら支流(仮)”と呼びたいと思います。

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上の写真は最上流部とおぼしき所に手を伸ばして取りました。このように、壁に挟まれた場所になっていて、入ることはできません。

この流路を更に上へと伸ばすと、写真右側に切れている警大跡地(中野区)へと続くことになります。果たして、上述の”谷”は、どこからどこまでであったのか。なかなか資料が見つかりませんので、これは今後の宿題です。

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最上流部に入れないので、周囲を探索します。

すると。

うわぁ!

声をあげてしまいました。いきなり、ありました。さっきの続きです。

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一見したところコンクリ蓋なのか敷石なのかわかりづらいのですが、ともかくものすごい暗渠テイストとものすごい興奮に引きずられ、奥へと入っていきます。

途中で蓋のようなものが見えなくなります。
蓋のない、そこは・・・

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キャーーーーー!!!!開渠!!!!!
苔むした護岸が生き残ってます!!!!!!!!

このすばらしき開渠の、たかはら支流(仮)上流部に、すなわち地味な路地に、キャーキャー言って写真を撮る人の図。。

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もう少し上は、護岸は見えますがこのようにがらくた?でふさがれていて、入ることができませんでした。

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さて、戻りましょうか。
ふたつのさようならを味わってやや悲しくなっていたところ、この支流の発見で心情的にものすごく救われました。

何度も眺め、何度も写真を撮ります。下流へと眺めると、こんな景色。

見事です。

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コンクリ蓋を味わってみます。

ここでは、大きめのコンクリートを”上に置いた”みたいな感じで、今まで見てきたコンクリ蓋とはなんだか違います。ちょっとガタガタしたりもします。

もう水は枯れているので、蓋の機能はもはや無いか、”護岸に躓き転倒防止”といったところでしょうか。。

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そこから数歩歩いただけで、蓋の大きさはなぜか小さくなり、川にすっぽりとはまります。

こちらは安定感があります。でも、こういうふうにできるのなら、なぜ上の写真のところもピッタリサイズの蓋にしないのでしょうね?と、素朴に謎。

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道路に出るところで、管に入り暗渠になっていたようでした。

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道路を挟んだ下流側。

コンクリ蓋は乗っているようではありますが、土と生い茂る草たちに覆われていました。

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もういちど、振り返ってたかはら支流(仮)上流部を。

ご紹介した”コンクリ蓋ガタガタ →ピッタリ”の視点を入れて見ることで、またいちだんと味わい深くなりませんか?w

たかはら支流(仮)、まだ最初の一歩というところですが、あまりにすばらしい個性を持った、新種(珍種?w)発見といった支流なので、何回かに分けて書こうと思います。
この、最上流部でみられたいくつかのポイントが、全流路を象徴しているところも、見事だなと感じました。というわけで、次回もたかはら支流(仮)、七変化編です。

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コメント

見慣れすぎた道の先や裏に暗渠道が隠れていたときの感動!よくわかります!!!
しかも中野杉並の間みたいなところに開渠とは!!!

投稿: lotus62 | 2010年4月14日 (水) 15時00分

>lotus62さん

こんにちは。いやぁ、ビックリな位置に、ゴージャスな川跡でした。続編はもっと(すぐそばを何回通ったかわからないという意味で)ビックリな位置でした。

投稿: nama | 2010年4月14日 (水) 17時34分

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