桃園川支流を歩く その16環七近辺②高円寺川上流
今回は、驚愕の新素材暗渠が登場します!
以前通った桃園川支流の、環七ちかくの生活感満載暗渠、環七に面した所で途切れ、その上流部分について積み残したままでした。環七を渡りJRの線路も越える、というところまで情報は得たものの、実際のブツを確認していなかったのです。でもそのブツというのは、わたしの記憶ではカラーのタイル張りのあまり面白くない道があるのであそこらへんだ→後回し、ということだったのですが・・・
流路の近くを通ったので、そのタイル張りの道がどうつながっているか、確認することにしました。付近をうろうろしていると、
え。
おお!
タイル張りのみち→ハズレ、で、ちゃんと、あるじゃないですか、立派な暗渠が!!新しい家の脇に、一段下がって、すっと伸びています。
こりゃ、うれしいです、小躍りです!
この日はすでに疲れ切っていたのですが、一気に疲れがふっとびます。やっぱ現地いかないとわかんないもんですね~~。
そのすこし下流部分も、道路を挟んでお向かいのブロックにちゃんと生き残っていました。
ああ~~~すごいすごい!上流部の途中をいきなり発見してしまったわけですが、ここから水源まで、と、下流部まで、を、それぞれご紹介しましょう。
ちなみに高円寺川、とタイトルにつけていますが、これがおそらく高円寺川だと思います。手掛かりは”神田川再発見”のちょっとした記述だけなのですが、その本で指しているのがおそらくコレ、そしてその出典は未確認(というかわからない)、という状態です。
言っときますけどこの高円寺川、けっこう見どころ満載です。
まずは1つ前の写真の奥だけ覗いて、そして上流へと遡ってみましょう。
ちいさめコンクリ蓋の上を歩いていこうとすると、このようにフェンスで阻まれてしまいます。
よく見るとこの先にもおうち毎にいろんなフェンスが設けられていて、まるで障害物競走のよう。
仕方がないので、引き返し、上流へ。
最初に見つけた地点の、ちょっと奥を覗き見るように。
草が生い茂っていてよく見えません。ちなみに、このブロックの向こう側はもうJR中央線の線路です。
線路で分断される手前の流路はどんな感じなのか。反対側に回ってみるとします。
これがそのつづき。・・・ぇ?
・・・は!?
ウッドデッキです。
最初、わが目を疑いました。だって、ウッドデッキ暗渠ですよ??
人の家の玄関みたいなんですが、ちょっとだけ凝視してしまいました。ひえぇ・・・新素材だあ。
そして、目を凝らせば、ウッドデッキの隙間からは、きらきらと水面のようなものが見えるのでした。
ちょっと拡大してみます。 うぅん、水面までは映りませんでしたかね。
路上であんまり長居するのも怪しい人なので、退散しないとな、、、にしても、えらく感動というか、ものすごくテンションが上がった瞬間でした。
JRの高架をくぐり、最上流部へと行きます。
最近できた座・高円寺。ここらへん(とその隣の駐車場あたり)に、鉄池と呼ばれた池があり、そこが高円寺川の水源のようです(「杉並の川と橋」より)。ここには湧水があって、大根洗い場として長年使われ、「デバ」とも呼ばれていたそうです(「高円寺むかしマップ」より)。
さて、水源まで来たので、また最初の地点に戻ってから下りましょう。
障害物競争のところの、下流部はマンションや家の敷地で高い塀に囲まれています。
腕を伸ばしてパシャリ。お、最後の障害物が見えますねw
そしてこっち側はお花畑・・・むむ、その下には、すのこ、いや・・・もしや・・・、もうちょっと下流も見てみましょうか。
ちょっと下流をもういちどパシャリ。
うおおおおお!
またしてもウッドデッキ!!
なんということでしょう、こんな短い区間で2度も新素材暗渠が見られるとは。
なんということなのでしょう、高円寺川のこの個性!(まるで高円寺そのものみたいじゃぁ~)
その先は家の敷地の下を通るようです。写真の中央よりすこし左側から出てくるような感じ。
ちなみに、今までお見せしたエリアの何処かに、”工事用土採取跡にできた三角形の池”があって、そこの水も合わせていたようです(”杉並の川と橋”より)。その池には食用蛙が繁殖し、夜には不気味だったとか・・・。
さらに下流はここ、この細い道が暗渠で、その向こうはもう環七です。
ちなみにこの道の右側にある建物は「さぬきや」といううどん屋さんです。利き酒師が居て、コシの強いうどんを出す、なかなかクオリティの高いお店ですが、わたしにはちょっと硬いうどんでした。
それから、この地点の左側には、サウナと給水塔と不自然な道があって、そこらへんも怪しい地点です。高円寺川へ注ぐ支流か用水路があったかもしれません。
環七の向こうを眺めます。以前の記事のちょうど向かい側。
赤いレンガの建物が、日本エマルジョンという会社で、その横を高円寺川はすり抜けていきます。
それより下流部は前の記事に書いてありますので、今回はさらりと下っていくことにします。
日本エマルジョンの脇の道は狭く、通りにくいのですが、むりやり通ってみました。
すると、暗渠の脇、民家の敷地の中にこんなものが。石臼のような、大きくて突き出たマンホール。3つ並んでました。な、何・・・?
さらに下っていくと、
ぶっはー!こ、これは浴槽じゃないですかw
板橋の風呂釜支流で大笑いしている場合じゃないですねえ、杉並にもこんな光景あったんですねえ。しかも植物がすんごい育っちゃってますww
ちなみに、この先、観音池という池がかつて民家の中にありまして、その流れをも合わせて、そして高円寺川は桃園川に注ぐのでした。河口部分には立派なコンクリ蓋、それから橋の遺構もあって、そちらも楽しめます。
と、高円寺川の全貌をいつもの略地図に記したいところでしたが、残念ながら略地図のサービスが終わってしまいました。今日から地図難民です。というわけで、行程は示せませんので、過去記事を参照&推測してくださいませ。
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コメント
あのハゼランが可愛らしく咲いていた桃園川の支流が、これだとは!!!
現地での驚愕っぷりが目に浮かぶようですw
まずはこのスノコ、もとい、ウッドデッキw!!
杉並区の仕事ではないですよね。ちょっとした御洒落心で個人的に発注して架けたのでしょうかw しかも2箇所でシンクロしてるとは・・・w
それとこの浴槽!よくも同じ仕様のものを3つも集めたものですねw 日本エマルジョンさんで乳化乳濁などにこの浴槽を使っていたのでしょうか・・・???
すごい川筋見つけましたねー。
投稿: lotus62 | 2010年3月26日 (金) 16時07分
>lotus62さん
こんにちは。lotusさんもここいってらっしゃったから、目に浮かびやすいですよね、きっと。後半も楽しいけど前半も楽しい、なかなか良い川でした。
浴槽がある建物は、エマルジョンさんより南方にある、別なとこの所有だと思いますwすみませんまぎらわしくて。そしてエマルジョンって漫画「電波の塔」で幻の燃料みたいに描かれていたので、実在しないものなんだと今日まで思ってしまってましたよ。返事になってない返事ですみませんw
投稿: nama | 2010年3月26日 (金) 17時27分
すごい、ウッドデッキ暗渠。よく見つけましたね。
この支流、桃園川探検隊さんの旧水路図を見てみましたが、環七から東側はグチャグチャになっています。どこがどうつながっているんだか…。
家からそう遠くない距離なので、そのうち行ってみたいとおもいます。
投稿: リバーサイド | 2010年3月26日 (金) 22時25分
>リバーサイドさん
すごいですよ~。ここ、地形で追うとわかりにくいかもしれませんが、最初の1蓋(w)を見つけてしまえば、あとはわりと素直に繋がっていってくれるので、わかりやすいんじゃないかと思います。
高円寺からご自宅まで歩かれるときなんかに、ぜひ!
投稿: nama | 2010年3月29日 (月) 09時46分