ミョウガの谷を歩く
「ああ、そうか、茗荷谷も、谷なんだ」と、丸ノ内線でボーっとしていて気付きました。むしろ、今までそれに気づかなかったことのほうがボーっとしています。
”東京の凸凹地図(おすすめリンクにあります)”を見ると、茗荷谷から後楽園にかけて、丸ノ内線に沿って細い谷が続いています。
・・・実は先日、自分のミスで茗荷谷で暇を持て余す、という丁度良い目にあったので、この谷をゆっくり味わうことができました。茗荷谷の駅を出、裏に回ると(茗荷谷の場合、春日通りがあるほうが表っぽいという私の認識)、このような谷状の下り坂がありました。
ちなみに、この坂の頂上の隣には、バスターミナルがありました。
茗荷谷駅の裏からずっと、周囲より低い道はひとつだけ、とてもわかりやすい道(谷)です。
ただし、川との関係は・・、手持ちの古地図、書籍ではこの谷を流れる川らしき表記は見つかりません。ですが、ここには川があったようです。神田川に注ぐので、茗荷谷支流(仮)とでもしましょうか・・・水源についてもまだよくわからず、後日追記するとします。もしかすると既にここも流路なのかもしれません。
右手に拓殖大学のキャンパスが見えています。
周囲より低いところを、クネクネしながら下へ下へと進む道。
「旧茗荷谷町」の説明板がありました。それによると、
小石川台地と小日向台地の間の浅い谷を、茗荷谷と呼んでいる。江戸時代、茗荷畑が多かったからといわれている。
・・・とのこと。
突如、このような空間が現れ、目を奪われます。
ここは、アユタヤ・・・?
アユタヤの向かいには、拓殖大の入口。
この画像の左側にも坂があり、こちらに向かって下ってきます。そこにもかつて流れがあったようで、拓殖大学はそのような谷に挟まれた立地です。
ややや、丸ノ内線出現!
見よ、地下鉄があんなにも上にある光景!この土地、どんだけ低いんだ~!
わたし、以前はもうほんと適当に、後楽園~茗荷谷で丸ノ内線が地上に顔を出すのは、丸ノ内線「が」上ってきているからだと思っていました。そしてそれに対し、とくに何の疑問も持っていなかったのです。
・・・それだけ、自分のものを見る目が変わったということ。
さて丸ノ内線高架(!)をくぐり(!!)、先へ進むと、入口に藤棚があり立派な井戸を持つお寺、伝明寺が。
藤寺(伝明寺のこと)の脇に、藤坂(富士坂)という坂があり、そこの説明板には、「清水谷は小日向の谷なり。むかしここに清水が湧き出した。」、この藤寺の付近一帯は湿地だったこと、が書いてありました。暗渠サインが少ない中歩いていたのでちょっと不安になっていましたが、やはり茗荷谷支流(仮)の存在が確かなような気がして、ほっとします。
崖から水が浸み出す光景。
崖の上には丸ノ内線が通っているという構図です。
てくてく歩いていると、ときどきゴォッと丸ノ内線が通り過ぎていきます。
ああ、さっきよりも更に上にあって、見上げる角度も更に・・・まぶしひ
また、くぐる。
右上には東京メトロの小石川検車区。
写真の中央に交差点がありますが、そこに立ってみるとやはり両側から坂が下ってきて、ここが谷だなと実感できます。
左側が丸ノ内線の線路、右側が小石川検車区。
地下鉄の施設どうしから成る崖に挟まれた道、、、くどいようですが、すごく不思議なのです、その感覚が。
そしてその崖はどんどん高さを増す。こんなところにも川は流れていたんだ・・・
線路側にあった、謎のもの。
東京メトロの建物の横を通ります。
今日もおつとめ、ご苦労さまです!
じろじろ見てしまいます。建物の上には車両をメンテナンスするような場所があるようで、いや、これは洗車の道具?洗車には下水の再生水を使っているのだったはず。
そしてその排水はきっとこのマンホールを通るのです。
流石、マンホールもでかいです。
さて、東京メトロに入り浸るゾーンが過ぎ、街角に出ます。
小桜商店街。すてきな名前ですね。これからの季節に、ちょうどよいです。
この先、小桜橋という橋があるので、そこ由来でしょうね。
春色です。
小桜橋も、春色でした。
橋の下には、茗荷谷支流(仮)の河口がありました。ここで神田川と合流します。
その後神田川を下って、飯田橋まで歩きました。
するとこんなお知らせが。「今年も」という表現をわざわざ用いる理由が知りたいです・・・そんなにも何度も工事しているのでしょうか。
というわけで、何も食べずに暗渠さんぽが終了してしまいました。
茗荷、茗荷と連発していたためか、茗荷が食べたくなったので家に帰って茗荷の梅漬けを作りました。塩もみして梅と混ぜただけですけどw 茗荷自体好きですが、わたしはこうやって食べるのがいちばん好きです。実家では自家製の梅と一緒に漬けるので、はるかにきれいな色になります。あれ食べたいなあ・・・
今回の行程は以下です。「ミョウガの谷を歩く」だなんて、風の谷っぽくてなんだか素敵でした(谷しか合ってないけど)。
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コメント
すごい崖!壮観ですね。小桜という橋も商店街も、すごく素敵ですね。茗荷谷ってほとんど仕事で2回くらいしか駅を降りたことがありませんでしたが、ぜひさんぽで行ってみたいと思いました。
>坂の頂上の隣には、バスターミナルがありました。
うぉぅ!これに特に反応してしまいました!!さっそく地図見てみまーす。
投稿: lotus62 | 2010年3月 5日 (金) 17時21分
お~今回もいいとこ散歩してますなぁ!!
今度横浜にある地下伽藍に行ってみない?(いったことあるかな?)大谷みたいに地下迷宮を楽しめそうだよ!
投稿: ポコ | 2010年3月 5日 (金) 19時41分
ここでも電車の車庫のそばに、川が流れていたんですかね。
同じ丸の内線でも中野富士見町の車庫の脇は神田川ですよね。
投稿: リバーサイド | 2010年3月 5日 (金) 20時45分
>lotus62さん
崖萌えですかw はい、けっこうすごい崖で、しかも鉄要素入りの特殊な崖でした。ぜひ行ってみてください!
>ポコさん
う、それ知らなかった。(言い訳すると、横浜のことはほんと良くわかんないのだ;;)ぐぐってみてビックリ!!なにこのすっごいすてきなところ!!!行きたいッス~~
>リバーサイドさん
はい、もう、すぐ隣でした。中野富士見町のも、神田川すぐ近くですよね。中野富士見町の場合、神田川の護岸に、排水口的なものが残っていたり、するのでしょうかね?こんど確かめに行きたくなりました。
投稿: nama | 2010年3月 7日 (日) 23時15分
まず、昨日はお会いできて嬉しかったです。
イメージと違いました? どんなだったんでしょう。
さて、茗荷谷、「表」のほうは以前勤め先の関係でよく行きましたが、「裏」はかなり昔に一度ぶらぶらしたきりです。良い景色がいろいろあった記憶はあるので再訪したいとずーっと思ってます。
「線路側にあった、謎のもの」、なんかスゴイですね。ガラガラガラと開いて、砂利がザザーッと降って来そう。
茗荷、お好きですか。こんな食べ方はいかがでしょうか。
http://ei8at12so.seesaa.net/article/122942793.html
投稿: えいはち | 2010年3月 8日 (月) 00時02分
>えいはちさん
ふふふ、どうも~、こちらこそ嬉しかったです。イメージのこと、ちょうど今えいはちさんのとこにコメントしてきちゃいましたw
茗荷谷”裏”、すっごい良かったです。鉄萌えもかならずや刺激されますよ。拓殖大向かいのアユタヤ的な画像、見難いので後日拡大しようと思いますが、けっこう神秘的です。「謎のもの」もなんかスゴイですよね。降ってきそうな気はするのですがw、一体何の用途なのか見当が付きません。
茗荷、好きですね~。しかし、梅漬けと天ぷら、刻んで薬味が限界で、ゴーヤとツナとカレーなんて思いもよりませんでした!これ試してみたいです!
投稿: nama | 2010年3月 8日 (月) 00時13分
んー。。。ということは、丸の内線で四谷に出るとき、地上に出るのは四谷がもともと谷で、低い位置にあるということなのですね??
ということは、下谷も谷だったのかな。
地名って注意深く見てみると面白い(^。^)
投稿: セイ | 2010年3月19日 (金) 09時44分
>セイちゃん
だって四つ”谷”ですぞ。名前の由来の1つには”四つの谷があった”というのもあり(そのうち1つを記事にする予定)。駅から見える上智のグラウンドは、お濠を埋めたものだしね~。
下谷も確実に谷なんだと思うよ。きっと川も流れてたはず!ただ、わたしはセイちゃんの活動圏についてあんまり詳しくないので、何川とかすぐわかんないんだけどね~~・
ともかく、ようこそコチラの世界へ!ww
投稿: nama | 2010年3月19日 (金) 11時33分