« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »

2010年3月

まんまるに魅せられて

「ちょっと天童に見たいものがあるから」という、なんだか怪しい理由を家人に告げ、ちょっくらドライブしてきました@帰省中。「見たいもの」は、以前から心に決めてたものなんですが、積雪が酷い時期は避けたかったので(たんに寒いから)今回なのです。

Tendo1 けれど、少ない空き時間でひとりで行ったことは、後悔することとなりました。羽州街道という路肩の狭い道路で、しかもカーブする陸橋という、駐停車しにくい所からそれはじつによく見えたのです。せめて写真を撮りたかったですが、写真に集中したら激しく事故りそうだったので自重。。ああ、もう!

上からの写真をあきらめ、おとなしく街道を戻り、もっとも近寄れそうなポイントに移動します。

Tendo2

空き地のようなところを、ざくざく歩き、

その横にはこんなに立派な用水路。

農閑期だからか、枯れ気味ですね。山形の用水路、雪解け水でごうごうしているところも、結構あるのですけどね、、

Tendo3

足元は、こんな。

上の写真、わたしが水路上で大股開いて撮っているわけではありません。

途中で5~6枚、立派なコンクリ蓋が渡してあったので、そこに立ちました。

Tendo4

そして水路の向かう先は、こう。

Tendo5

比較的新しい水門がありました。

Tendo6

2つある水門のうちひとつの出口は、こんな感じ。

ここから、田畑を潤しに行くのでしょうか。いまはなんか、溜まってます。
この、水が溜まってるせいなのか、ここらへんには顔面くらいの高さに黒くて小さな虫がいっぱいいて、ちょっと嫌でした。

Tendo7_2

古ぼけた看板。

「入らないでください」的なことが書いてあるのだと思うんですが、機能してない感じです。。
かと言って、入る勇気はありませんけど。

さて、目標物は、目の前です。

Tendo8 

どーん!これが、山形の円筒分水じゃい!!
ノリ的には、「これがほんまもんの仔牛料理じゃい!」by美味しんぼ

あこがれの円筒分水。わたしが魅せられていたのは、あのまんまるだけじゃなくって、まんまるを綺麗につたう、たくさんの水にもだったのですが、残念、水は流れていませんでした。
円筒分水は、KLO@廃墟徒然草さんのところで知り、なんじゃあこりゃぁ!→行きたい行きたい行きたいぞ!、と、なったのでした。そして円筒分水のデータベースとなっているサイトを見たら、山形にもあるじゃありませんか。
念願かなって、見ることができましたが、前述のとおり、上から見下ろせず、構造がいまいちわかりません。これでも、水路のヘリに立ち、両手を上げてかなりふらふらしながら撮ってますw 阿呆なことに、ワンピにブーツという格好で来てしまったので、羽州街道のドライバーさん達から変な目で見られちゃったかもしれません。

Tendo9

ともあれ、まずは見られて満足しました。今度は、春以降に来て、潤ってるところを見てみたいです。

水路を戻ります。気持ちよく真っ直ぐです。

画面左に切れている水門、これに、ビニールが被せてあります。冬場の錆びを防ぐのでしょうか?水門も新しいですし、こうやってメンテナンスしてあるということで、今は枯れた水路でも、きっとこれから使われるのだろうという期待が持てます。

また、報告します!

Tendo10

さて。帰りはむか~しの通学路を通って帰ってきてみました。道路拡張のためか、街並みが変わっちゃっていますが・・・

見てください、この立派なコンクリ蓋暗渠。ここが、わたしの小学校低学年の頃の、通学路でした。以前、わたしの通学路に暗渠があった話をしましたが、ここもだったのか・・・。だんだんと、自分が暗渠に惹かれる背景、その結びつきが見えてくるかのようでした。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

桃園川支流を歩く その16環七近辺②高円寺川上流

今回は、驚愕の新素材暗渠が登場します!
以前通った桃園川支流の、環七ちかくの生活感満載暗渠、環七に面した所で途切れ、その上流部分について積み残したままでした。環七を渡りJRの線路も越える、というところまで情報は得たものの、実際のブツを確認していなかったのです。でもそのブツというのは、わたしの記憶ではカラーのタイル張りのあまり面白くない道があるのであそこらへんだ→後回し、ということだったのですが・・・

Koenji1_2

流路の近くを通ったので、そのタイル張りの道がどうつながっているか、確認することにしました。付近をうろうろしていると、

え。

おお!

タイル張りのみち→ハズレ、で、ちゃんと、あるじゃないですか、立派な暗渠が!!新しい家の脇に、一段下がって、すっと伸びています。

こりゃ、うれしいです、小躍りです!
この日はすでに疲れ切っていたのですが、一気に疲れがふっとびます。やっぱ現地いかないとわかんないもんですね~~。

Koenji2

そのすこし下流部分も、道路を挟んでお向かいのブロックにちゃんと生き残っていました。

ああ~~~すごいすごい!上流部の途中をいきなり発見してしまったわけですが、ここから水源まで、と、下流部まで、を、それぞれご紹介しましょう。

ちなみに高円寺川、とタイトルにつけていますが、これがおそらく高円寺川だと思います。手掛かりは”神田川再発見”のちょっとした記述だけなのですが、その本で指しているのがおそらくコレ、そしてその出典は未確認(というかわからない)、という状態です。
言っときますけどこの高円寺川、けっこう見どころ満載です。

Koenji3

まずは1つ前の写真の奥だけ覗いて、そして上流へと遡ってみましょう。

ちいさめコンクリ蓋の上を歩いていこうとすると、このようにフェンスで阻まれてしまいます。

よく見るとこの先にもおうち毎にいろんなフェンスが設けられていて、まるで障害物競走のよう。

仕方がないので、引き返し、上流へ。

Koenji7

最初に見つけた地点の、ちょっと奥を覗き見るように。

草が生い茂っていてよく見えません。ちなみに、このブロックの向こう側はもうJR中央線の線路です。

線路で分断される手前の流路はどんな感じなのか。反対側に回ってみるとします。

Koenji8

これがそのつづき。・・・ぇ?

・・・は!?

ウッドデッキです。
最初、わが目を疑いました。だって、ウッドデッキ暗渠ですよ??

人の家の玄関みたいなんですが、ちょっとだけ凝視してしまいました。ひえぇ・・・新素材だあ。

Koenji9

そして、目を凝らせば、ウッドデッキの隙間からは、きらきらと水面のようなものが見えるのでした。

ちょっと拡大してみます。 うぅん、水面までは映りませんでしたかね。

路上であんまり長居するのも怪しい人なので、退散しないとな、、、にしても、えらく感動というか、ものすごくテンションが上がった瞬間でした。

Koenji10

JRの高架をくぐり、最上流部へと行きます。

最近できた座・高円寺。ここらへん(とその隣の駐車場あたり)に、鉄池と呼ばれた池があり、そこが高円寺川の水源のようです(「杉並の川と橋」より)。ここには湧水があって、大根洗い場として長年使われ、「デバ」とも呼ばれていたそうです(「高円寺むかしマップ」より)。

さて、水源まで来たので、また最初の地点に戻ってから下りましょう。

Koenji13

障害物競争のところの、下流部はマンションや家の敷地で高い塀に囲まれています。

腕を伸ばしてパシャリ。お、最後の障害物が見えますねw

そしてこっち側はお花畑・・・むむ、その下には、すのこ、いや・・・もしや・・・、もうちょっと下流も見てみましょうか。

Koenji14

ちょっと下流をもういちどパシャリ。

うおおおおお!
またしてもウッドデッキ!!

なんということでしょう、こんな短い区間で2度も新素材暗渠が見られるとは。
なんということなのでしょう、高円寺川のこの個性!(まるで高円寺そのものみたいじゃぁ~)

Koenji4_2

その先は家の敷地の下を通るようです。写真の中央よりすこし左側から出てくるような感じ。

ちなみに、今までお見せしたエリアの何処かに、”工事用土採取跡にできた三角形の池”があって、そこの水も合わせていたようです(”杉並の川と橋”より)。その池には食用蛙が繁殖し、夜には不気味だったとか・・・。

Koenji5

さらに下流はここ、この細い道が暗渠で、その向こうはもう環七です。

ちなみにこの道の右側にある建物は「さぬきや」といううどん屋さんです。利き酒師が居て、コシの強いうどんを出す、なかなかクオリティの高いお店ですが、わたしにはちょっと硬いうどんでした。
それから、この地点の左側には、サウナと給水塔と不自然な道があって、そこらへんも怪しい地点です。高円寺川へ注ぐ支流か用水路があったかもしれません。

Koenji6

環七の向こうを眺めます。以前の記事のちょうど向かい側。

赤いレンガの建物が、日本エマルジョンという会社で、その横を高円寺川はすり抜けていきます。
それより下流部は前の記事に書いてありますので、今回はさらりと下っていくことにします。

Koenji15

日本エマルジョンの脇の道は狭く、通りにくいのですが、むりやり通ってみました。

すると、暗渠の脇、民家の敷地の中にこんなものが。石臼のような、大きくて突き出たマンホール。3つ並んでました。な、何・・・?

Koenji16

さらに下っていくと、

ぶっはー!こ、これは浴槽じゃないですかw
板橋の風呂釜支流で大笑いしている場合じゃないですねえ、杉並にもこんな光景あったんですねえ。しかも植物がすんごい育っちゃってますww

ちなみに、この先、観音池という池がかつて民家の中にありまして、その流れをも合わせて、そして高円寺川は桃園川に注ぐのでした。河口部分には立派なコンクリ蓋、それから橋の遺構もあって、そちらも楽しめます。
と、高円寺川の全貌をいつもの略地図に記したいところでしたが、残念ながら略地図のサービスが終わってしまいました。今日から地図難民です。というわけで、行程は示せませんので、過去記事を参照&推測してくださいませ。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

万世橋近辺と、あこがれの橋

Mansei   わたしは本務先のほかに、非常勤として2か所で働いています。そのうち一つは神田でして、神田川の近くです(ちなみにもう1つは紅葉川沿い)。古い建物や名所(私好みの)が多く、さんぽにも良いとこなんですが、いかんせん本拠地での仕事が終わった後に行くので、夜だわ店は閉まってるわ・・・通ってる年数の割にあまり散策はしてきていないのでした。

そんななか、銀座線神田駅の、日本最古の地下街があるところの入口が、こんなこと(工事中)になっていたのでかなり焦りました。

Kandaeki_2

地下、地下鉄、古いもの、って、わたしの大好きな3拍子揃ったこの、神田の地下街、須田町ストア。もともと相当な寂れ感があり、かくいう自分も店舗を利用するわけではなく、考えてみればなくなっちゃう可能性だってあるわけで。
地上の景色を見て愕然とし、「タノムー、なくならないで、なくならないで!」と祈りながら、ここを見に行きました。

ああ、良かった、なくなってない。店舗は営業してる、って書いてありました(営業時間終わっちゃったけど)。
ちなみに、リンクさせていただいている、aquiraさんがうつくしい写真を撮っていらっしゃいます。しかも営業中の写真。

Mansei2_2 それから、元・交通博物館が解体されていると知り(さきほどのaquiraさんによる)、ついふらふらと。
解体現場、夜に忍び込めたら嬉しかったですが、そんなわけにもいかないようで、頑丈に閉まった扉の向こう側を眺めるのみ。もしかしたら万世橋の遺構が覗き見れやしないかと期待してしまいましたが、そんなこともなく、、、なんか特ダネでも撮ってやろうという意気込みむなしく、こんなピンボケ写真しか撮れていません(涙、涙)。

Mansei3

物足りなくなって、さらにふらふらと歩いていくと、あれれ、ガード下の、肉の万世じゃない側にも、肉の万世がお店出してる・・・?

ここ、以前は無線のパーツ屋さん?だった気がします。いったいいつのまに撤退されたのでしょうか。職場から近いというのに、ぜんぜん知りませんでした。

Mansei6

そしてそのアキバ側。

あれぇー、こんな空間あったっけ・・・?

以前はなんかがあったはず、と思いましたがもはや思い出せません。ここも結構通っているはずなのになぁ、、、どうなってるんだわたしの記憶。

Mansei4_2   

と、そこに、古く、錆びた色の電信柱のようなものと看板があり、かなり目を引きました。

んんん、これも、以前から見られたっけ・・・?周囲に建物があって、見えなかったのじゃないかと思うのですが、いかんせん記憶があやしい。もし、建物が撤去されたことにより今だけ見えているのだとしたら、貴重なものですよね。

Mansei5_2

ショーワ って書いてあります。

(夜にきれいな写真が撮れないデジカメのようで、見づらくてすみません、、、)

Sakaeya さて、ここらへんには、まつや(蕎麦)、みますや(大衆酒場)、松栄亭(洋食)、、、趣のあるお店が多く、いったいどこへ行けばいいのか迷いますが、とりあえずコチラ。

すばらしき外観、サカエヤミルクホール。これは前に行ったときの写真。
有名店ですが、最初にここを発見したのは偶然の通りすがりで、当時「ミルクホール」がなんなのか露知らず、牛乳瓶とダンスホールみたいなものが頭の中で混じり合って、たいへんでした。

Sakaeya2

ここでは、非常にレトロでシンプルなラーメンが食べられます。懐かしさの入ったうまさだけじゃなく、ちゃんとうまい、です。

ラーメン大盛り!

頼んで、

ずるずるずる~~~

食べて、

たいへん満足しました。

それから、以前とある史料で見て以来、とってもあこがれていた面白そうな橋が、岩本町付近にあるようなので行ってみました。それは、弁慶橋と言って、なんと三方向から渡れる橋というもので、江戸の名所だったようです。うーん、なんだかカッコイイゾ!と思い、少しでも名残を見たくて現地へ向かいます。

Benkei

・・・これがあこがれの弁慶橋です。

えぇ~~・・・説明板はかなりのあっさりとしたもので、三方向云々の記述もなく、何処から何処へ架かっていたのかさえ、ぜんぜんわかんない・・・たぶん、ここらへん、と思ってパシャリ。くっ・・・これじゃただの夜の道。
この弁慶橋の廃材を使って、赤坂見附のほうの橋が作られたそうなので、それも見とけばよかったかな。

ちなみにこの橋が架かっていた”藍染川”は、かの有名なへび道を有する藍染川ではなく、神田駅西口付近を水源とし、神田のオフィス街をひたすら通り抜ける、地味な藍染川です。去年、神田で飲んだ後にふらふら歩いてみたことがあります。
今回は歯切れの悪い写真ばかりだったこともあるし、そのうち昼間に、”もうひとつの藍染川を歩く”を、やってみたいと思います。

| | コメント (9) | トラックバック (0)

桃園川支流を歩く その15極狭支流(仮)には続きがあった

この日ほんとは、リバーサイドさんが書かれていた、桃園川北側支流(仮)の河口を見に行く予定だったんです。(以前自分も行きましたが、河口だけ見てなかったので。しかも、冬場は草が減っているようなのでw)

Semar1

高円寺の駅近くをぶらついていたら、こんな古い古い街燈がありました。

高架のわき、狭い道を、建物に寄りかかる疲れた老人のように、それは在りました。

上から下まで完璧なむかしの街燈で、電線すら伸びています。これ、もしかしてまさかの現役なのでしょうか?夜にも見に来なければいけませんね。・・・この道、何回通ったかわからないのに、気づきませんでした。

Semar2

そして桃園川緑道をあるきます。

目指す支流サインはあすこらへんかな~?冬だから、草ぼうぼうじゃなくなってるはず・・にしても、きれいすぎませんかね、ここ?

Semar3

入っていきます。するっと入れます。

いや、むしろ、前から人が通り、利用されている感じがします。

しまった、間違えたか・・・どうやら目指す北側支流(仮)の一本東側に来ちゃったみたい。

ま、いいか。これも探検!

Semar4

すぐに、流路はゴミ置き場みたいになって、そしてエトアール通りに出ました。

先を眺めていたら、その上に立派なレンガの煙突が見えました。
・・・あ。あれはきっと、第二宮下湯の煙突。と、いえば、縦置き車止めがあったところでは・・・。
記憶がつながります。

Semar5

とりあえず見られるところまで支流を遡ります。ここはもう、ゴミ置き場になっちゃってますね。

Semar6

そしてひとつ回り道をして、後ろのブロックへ行くと、わー、あったあった!!

極狭支流(仮)と名付けた、以前ちょこっとだけ見つけた暗渠につながっていました。これは、かなりうれしいです!つまりいまわたしは、極狭支流(仮)の河口部を見てきたわけですね。
縦置き車止めの向こうは、あいかわらずバイクその他がうち捨てられ、粗大ごみ置き場になっていました。

Semar7

こうなると、極狭支流(仮)の全貌を追いたくなるというもの。以前はたやすくあきらめた道も、もしかしたらなんかあるのじゃないか、という目で見ていたら・・・、

やっぱり、あった!!

画像が暗くてすいません、以前見失ったつもりでいた、隣のブロックにあっさりと暗渠がありました。家の敷地内をくねって奥へと走っています。

Semar8

その先には、またちょっとだけ入れるスペースがありましたが、またしてもゴミ置き場のよう・・・!

なんなんだ、極狭支流(仮)のゴミ捨てられ率の高さは・・・。

Semar9

よく見れば、散乱するごみの下には、健気にコンクリ蓋があるのです。

(コンクリ蓋を見つけたら、メジャーで測る&コツコツ叩いてみる、をやるつもりでいるのですが、習慣化してないのでどうも忘れてしまいます、、、)

Semar10

その上流は、家の敷地に入っちゃいました。

コンクリ蓋が塀に沿って続いていきます。

Semar11

その終点がコチラ。家の敷地から出てきたコンクリ蓋暗渠、土の地面に変わります。

でも、土の中をまだ暗渠は通っていそうです。この位置、振り返るともうほぼJRの高架(高架まであと1軒、という位置です)。
高架の向こうに、さらなる上流があることを期待してしまいます・・・

高架下を、きょろきょろ探しながら歩きます。

Semar12_2 

すると。
うーわー、なんかいきなり、でっかいのがありました!!

どーん!

横幅が広がりすぎていて面喰らいます。ほんとに極狭ちゃんの上流なのかな・・・?しかし位置的にはここくらいしかないのです。ちなみにすぐ西には、エトアール通り奥からくる暗渠があります。

Semar13

そういえば、そのエトアール通り奥からくる暗渠も、JRの線路を挟んで下流部は狭く、上流部のほうが幅広でした。いったい、どういうことなんだろう、、、
ともあれ、ここは極狭支流(仮)の上流部のようではあるし、こことエトアール通り奥からの暗渠は、なんだか似ていて隣り合っている、いわば”高円寺のふたご川”だな~、なんて思いながら歩きます。
<後日追記>この2本とも、高円寺北にあった軍事施設(通信部隊)とも関連するようです。

Semar14

ふたご川と言ったばかりですが、雰囲気がすこうし違うところも。
エトアール通り奥からの暗渠上流部が、けっこう塀に囲まれていたのに対し、極狭支流(仮)の上流部は、このように家々の生活空間がはみ出しているかのようです。

Semar15

あら残念、コンクリ蓋が終わります。

なんだかきれいなアスファルトなので、きっと近年舗装されたものなのでしょうねぇ。

コンクリ蓋が終わるとともに、家々の生活空間感もなくなりました。家の隙間を縫う、ザ・暗渠なみちへと変わります。

ちなみに、この流れの右側に池が、左側に湧水点のようなものがあったようです。(ここはすぐ資料が出ないので、後から補足します。) 後日補足:この極狭支流(仮)の上流部には、かつて”高円寺北弁天池”があり、おそらくそれが水源と思われます。また、お隣のエトアール通り奥からの流れは、”水神ほくらからの流れ”と言われており、その地点は暗渠が途切れるところの近くのようです。この2本の流れは、高円寺の北側からの2本の流れとして紹介されていました(”杉並の川と橋”による)。

Semar16

アパートの敷地内に、壊れてしまった井戸がありました。

(・・・また、ゴミ捨て場みたいになってます。)

Semar17

お。
初めて、橋の遺構のようなものが出現!

そしてこのタイルの道は高円寺の北側にある商店街です。有名な沖縄料理屋さん、抱瓶などがあるところ。ちなみにわたしはきよ香の店構えの方が好きです。すてきですよ~!

Semar18

極狭支流(仮)暗渠は商店街をわたり、こんなふうにちょっときれいになりますが、その向こうはいよいよ見失ってしまいました。

地形的にはこの向こう側くらいが最上流部だと思います。そしてちょうど見失う地点には、以前、小学校からのくされ縁みたいな友人が住んでいたアパートがありました。うーん、懐かしい・・・。

<後日訂正>ここにはまだまだ上流があります。以降は民家の中を通りながら、高円寺北3-42まで続きます。ケロキさんによれば、水源はお宅の中の池かも、とのこと。

Semar20_2

そして極狭支流(仮)を桃園川まで引き返し、当初の目的を果たします。

これこれ、これが北側支流(仮)河口部ですよ~~。以前見たときの、夏場のうっそうとした感じがないですね。
入ってみます。

Semar21

数歩だけ、入ることができました。

護岸のようなものが見え、そしてなぜか錆びたスコップが捨てられていました。

Semar22

ちょっと疲れたので、ザッツバーガーカフェに寄り、チョコバナナサンデーをいただきました。

うぅ~ん、甘い。疲れてるのでちょうどよいけど。なんだか女子どものような食べものを食べてしまったな~ww

今回の行程です。極狭支流(仮)のほぼ全貌を見ることができ、満足しました。ゴミ捨て場のようになっている場所の出現率が高かったことが、すこし切なかったです・・・

この極狭支流(仮)は、高円寺駅の南側にあるエトアール通りと、北側にある中通りという、2つの商店街を結ぶように在ります。なので、柳亭で餃子&ビールの後、暗渠を歩いて行って、抱瓶で泡盛&そーきそばを食べる、など、飲みのハシゴに使えるかも!・・・狭くて暗そうなので、夜はあんまりお勧めしないですけどね~w

Semarmap

| | コメント (7) | トラックバック (0)

アメリカで暗渠を探すの巻③

Ame26

今回は、マンホール特集です。
最初に、ロサンゼルスに降り立って地面を凝視したところ、日本よりずっとマンホールの数が少なくて、それから”側溝”らしきものの蓋がなくて、驚きました。雨水処理の流れが見えにくいのです。

でもまぁ、たまにマンホールはあることはあります。
これは、サンディエゴのホテル近辺にあったもの。緑と赤の二色刷りがうつくしい、雨水排水用のもの。

Ame27

これは、UCサンディエゴ構内にあった、おなじく雨水用のもののようなんですが、ばっちりMADE IN INDIAって書いてあるのが面白くって撮りました。

これを立ち止まって撮っていたら(仕事中)、連れの人に後れを取ってしまったので、事情を説明しようと"I like underdrain !!"と思い切って告白してみたのですが、相手の反応は"HAHAHA!"のみでした。陽気にスルーされたに近いです、、、そんなわけで、アメリカ人の方の暗渠に対する興味のほどは(すくなくともその方の)、手ごたえ悪し、でしたね~w

Ame28

先述のように、側溝らしきものがほとんど見られないなか、UCサンディエゴにはこんなV字溝が。雨季の最後のほうだったらしく、乾ききってますけど・・・

珍しかったのでパシャリ。

Ame29

おなじく大学構内の、ユーカリ林の地面に、唐突にこんなふうにマンホールがあったりします。

たぶん周辺の雨水がダイレクトに注ぎ入るのでしょうけど、周囲の景色と独立しすぎててなんか不思議な感じです。
パカッと開けたら、焼き芋とか出てきそう。

Ame30

これは、ロサンゼルス市内のもの。

ベルシステム、ってあんまり馴染みがなかったですが、電話線ってことでいいんでしょうか? 

なんだか、亀の子せんべいみたいですね~。

Ame31

これはUCLAの構内にあったもの。LA WATERって書いてあります。

丸がいっぱいあってかわいいです。

Ame32

これもロサンゼルス、UCLA内。WATER。小さくって、マンは入れないので、ハンドホールですね。

ちょっと黄色が入ってますが、こういう色とりどりのものもありました。

Ame33

ここからはサンフランシスコです。

しゅ、手裏剣・・・?

電気系でしょうか。

Ame34

市内を歩いていると、こんな大胆な半渠がけっこうあって、おどろきました。

最初にこれの上を歩いた時、下水の匂いがふっとしたので、エーこんな風に下水流すの?と驚きましたが、

Ame35

良く見りゃHI VOLTAGEって書いてありますね。電気系統かな。

でも底に水が溜まっているみたいで、水が溜まってて高電圧ってすこぶる恐ろしいですw

かなりでかいマンホール。比較のために足をのっけてみました。

Ame36

S★F SEWER(下水渠)。

つのだ☆ひろ的な星マークがカワイイなぁ~。

Ame37

これまた小さすぎるので、ハンドホールでしょうね。

なんも書いてないので、なんのホールなのかわかりません。

なんだか、クラッカーみたいですね・・・

Ame38

S★F CALIF って書いてあります。CALIFにはカリフォルニア州以外の意味はないみたいで・・・用途がわからないマンホールでした。

デザインはシンプル、ですね。

Ame39

そしてこれが雨水用とおぼしきもの。周囲に継続した側溝はないので、付近の降った雨が一目散にここに来、吸い込まれるのでしょう。この、側溝を設けず道路の脇を凹ますやり方、他の2都市でもそうでした。
ただ、他2都市では道路の脇にこのような凹みがあって、その真上にマンホール蓋、というまた違う構造で、わたしとしたことが、きっと次のシスコでもその形状だろうとか思ってしまって、写真を撮らなかったのです・・・、激しく後悔してます。

ちなみに、AJAX FOUNDRY CO.(アジャックス鋳物工場)とだけ書かれています。なぜ、用途ではなく製造元だけ・・・。

Ame40

これは、UCバークレー構内のもの。星がいっぱいで、めちゃめちゃカワイイです!!(これが一番気に入りました~~)

H.C MACAULAY FOUNDRY CO. BERKELEY CAL 、、、マコーレー鋳物工場で制作したようですが、いったいなんのマンホールなのかはわかりません・・・

Ame41

それから、な~んと、まさかの大径マンホール!

Ame42

以降、さらなる残り物写真を。突然マンホールじゃなくなりますが・・・、ロサンゼルスのメトロの駅に、空飛ぶ人がいましたので。

・・・一体どういうコンセプトなんでしょう。シュールだなぁ。

Ame43

それから、車でサンフランシスコからベイブリッジを経てバークレー市内に行く途中、橋を降りてすぐのところに浄水場があったので、興奮してパシャリ。
この付近には工場地帯があります。その、たちならぶ工場のクレーンを見たジョージ・ルーカスがスター・ウォーズを思いついたのだと、地元の人が言っていました。

Ame44_2

そしてハンバーガーはやっぱりでかくて、パテが厚くてジューシーでおいしかったです。

奇しくも、いまマックでカリフォルニアバーガーをやっていますよね。もう、早く食べたくて仕方がありません。

うわーん、おいしそー!!・・・ってことで、アメリカで暗渠を探すの巻、これにて終了です。探せば、何かはあるもんだ!

| | コメント (3) | トラックバック (0)

アメリカで暗渠を探すの巻②

Ame16 ある日の朝食。先輩が頼んだ、サーモンベーグルが凄かったので。写真だとインパクト薄いですが、ベーグルはふつうサイズで、それを取り囲むものたちが釣り合ってませんw

拳ほどもあるチーズの塊と、ベーグルと同じ直径の厚いトマト×3、それから山盛りのサーモン。確実に挟めません。適量のサーモンを挟んでもなお、山盛りが残っていましたw

ホテルの朝食だからって、ベーグルサンドだからって、油断してはいけませんね。。。

さて、サンフランシスコの街中で朝さんぽをしても、いまいち暗渠につながらなかったので、結構あきらめてました。そのまま最終訪問地へ・・・

Ame17

英語に四苦八苦しながらランチを食べ、UCバークレーの構内を歩いていました。

すると、建物の合間にひっそりと、ちいさな窪みのようなものが見えました。おおお!!?・・・そしてタイミング良く、案内してくださった方が”あそこにはcreekがあるのよ。”
・・・おおおお!!!! マジっすか!
駈け寄ります。

 

Ame18

うわあぁぁぁ!すごい、清らかな小川がそこに!
相当盛り上がって、Wow!! Great!!! とかひたすら連発してました・・・。全行程で最も興奮した瞬間です。

まさか、大学の構内でこんなものに出会えるとは思っていませんでした。興奮しすぎて記憶が定かではありませんが、strawberry creek とか仰ってた気がします。かわいらしい名前ですね。

Ame19

この流れは、自然河川で、付近にある山の湧水が水源のようでした。

ちいさな流れに、ちいさな橋が渡してあります。護岸はなくワイルドなままです。
驚くべきことに、付近にはちょっとした林があり、2匹もの立派なリスを見ました。”squirrel !!”つってこれも興奮しましたが、現地の方はかなり涼しいお顔。

この清流や林やリスが、大学のなかにすっかりと溶け込んでいて、羨ましかったです・・・

Ame20

少しずつ下っていくと、・・・見てください、これ!

護岸登場。その姿たるや、まるで日本の水路にある、石積みではないですか!??

Ame21

さらに下ると、また護岸が消えワイルドになります。
ああ、これ、どこまでも追っていきたい。それから、どこまでも遡っていきたい。でも、仕事中なのでそうもいきませんでした。案内してくれる方の、背中を追うばかりです。思い返せば、川沿いを歩いてくださったことに、感謝。ってことですけどね。

Ame22

そしてそれは唐突にやってきました。

わー!!

暗渠だーー!!!

Ame23

うわー。うわー。strawberry creekに合流しています。きっと校舎の下を潜ってきた、別な流れがあるのですね。こっちもきれいな水でした。暗渠内部の壁には、落書きがしてあり、学生がもぐりこんでずぶ濡れになりながら書いたのかしら、とか思うと、ちょっと微笑ましい。

ともかく、これが今回の、最初で最後の暗渠でした。失われた川、という表現に相当するかは微妙ですが、だれがなんといおうとこれは暗渠です!

Ame24

そのさき、暗渠からきた流れをあわせたstrawberry creek は、すこし立派になり、護岸をたずさえてサンフランシスコ湾へと向かっていくのでした。

Ame25

川沿いから離れ、UCバークレーのシンボルでもある、セイザー・タワーの案内もしていただきました。塔の最上部に登り、バークレー付近を見おろします。

わたしの一番の関心事は、もちろんcreekの出処です。
おそらく、このちいさな山の、(画像内の)左端と右端からカーブを描きつつ降りてくる2つの林、その中をcreekが走っているのではないでしょうか。つまり、それらの上端が水源?そんな単純な構造でいいのかわかりませんが、、、
しかし、このようなちいさな山がいくつもあり(バークレー・ヒルズ)、あちこちからあのようなcreekが流れ出ているのかと思うと、国分寺並に魅力的な街ですね!!(比較対象が国分寺でいいのだろうか・・・)
なんたるうつくしい街!

目に見えるところに広がるのは大学の建物たちです。芝生エリアもところどころにあり、刈りたての芝生のとても良い匂いがしていました。

さて、アメリカで暗渠を探すの巻、次回はもう暗渠写真はありませんのでご容赦くださいw ③は残りもの写真を並べたいと思います。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

アメリカで暗渠を探すの巻①

Ame1 サンディエゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、の3都市に行ってきました。仕事なのでプラプラする時間がびっくりするほど無かったですが・・・収穫を3回に分けてご紹介したいと思います。

サンフランシスコで、朝の集合時間前の1時間をさんぽに充てることができたので、ケーブルカーで上へ登ろうと言う同行者に対し、「私は低い土地へ行きたい」と一人行動の許しを請い(暗渠趣味について言ってあったので・・・しかしどうも協調性の無い感じですね)、ひとり地面ばかりを見て過ごしました。3都市の中で、いちばん地形的に激しい、面白そうなサンフランシスコで時間が取れたのはラッキーでした。
アメリカで、日本の河川暗渠化と同じような条件があったとは考えにくいんじゃないかな~、そもそも土地いっぱいあるし。などと考えつつ、とりあえず街をくだる。すると、車止め発見・・・!?

Ame2

いえいえ、駐車スペースかなんかみたいでした。

一応訪問地の暗渠の下調べをしてみているのですが、何も情報が得られていません。そもそも、日本と同じ暗渠サインがあるとも思えないので、うーん、地形以外は一体なにを見ればいいのだろう?と、不安に思いながら街をくだります。

Ame3

下り坂がやがて平坦になり、平坦になってからも結構あるきましたが、いっこうに平坦なまま。谷らしき場所がありません。

ちょっと心細くなって・・・、見上げれば、電信柱がにょっきり。木製です。

ロサンゼルスの電信柱も、木でした。小さい頃、あったよなぁ、木製のやつ。と、ちょっと懐かしい感じがします。

Ame4

ふと、違和感のある土地に出くわしました。

暗渠探しで頼りになるもののひとつ、この”違和感”。この土地の場合は、周囲より1メートルほど低くなっている駐車場があって、そういう駐車場がこのブロックにだけいっぱいある、というもの。(近隣の他の区画は、整然と建物が並んでいます。)

Ame5

とりあえず、このブロックを一周することにしました。

すると、こんなマンガみたいな穴がw

ワハハ、覗きたくなっちゃいますねぇ~~

Ame6

覗きます。

うんうん、この中も、ぐっと低い土地で、空き地みたいになってます。

(でも、なんのための覗き穴なんだ?)

Ame7

ぐるっと1ブロック分あるきましたが、最後にもこのような一段低い駐車場がありました。

Ame8

で、隣のブロックにも駐車場があったのですが、こちらは低くはなっていないのです。

Ame9

こんどは反対側に回って、戻るようにしながらじろじろ観察。

反対側も同様で、1メートルほど低い、建物の建っていない土地の出現率高し。

Ame10

こちらは中が見えなかったけれど、やはりたぶん空き地で、入口にこのような段差がありました。

ずいぶんと古いレンガです。それと、左に少しだけ見える段差部分、真下に石燈籠のアタマみたいなのが見えていました、いや、絶対石燈籠ではないと思うんですけどw

Ame11

低い土地の奥に見える、廃な建物。

しかしこの隣から、新しくて立派なマンションの敷地が始まって、違和感ゾーンは終わってしまいました。

さて、この違和感ゾーンについての、わたしの仮説は。周囲に比べて不自然に低く、空き地や駐車場の割合が不自然に高い、長方形の土地であることから、やはり以前なにかあったような気がしています。そして無理やり自分の希望と結びつけると、これは河川か運河を埋め立てたものではないか?と考えられます。幅がけっこう広いので、暗渠の可能性はかなり低いような、しかし築地川のようなイメージを持ちました。つまり、川跡指数(←lotus62さんのパクリ)20くらい、ってところでしょうか。・・・ただし、1メートルほど陥没している理由は謎です。そこらへんは工事をした人の雑さに賭けたいところですw

Ame12

・・・違和感ゾーンから、踵を返します。そろそろ集合時間だしね。

と、戻ろうとすると、少し先にはこのような崖地帯がw 
うーん、崖っていうよりかは、盛った感じがしますけどねぇ・・・

Ame13

別な時に、ケーブルカーで登って行った際に見えた、サンフランシスコの街の原型。

時折この街に対するコメントで見かけますが、ほんと、よくこのような土地に街を作ろうとしましたよね・・・

このような土地を見る限り、山や丘ではあるけれど、川の匂い(湧水の匂い)はあまりしないなぁ~、と思いました。

Ame14

チャイナタウンでゴハンを食べた、帰り道。

丘から見下ろす夜景がきれいだったので、写真に撮っていたら、なんだかスリバチみたいに見えてきました。こちらから下る急勾配の坂、その下には平地が広がるのみなんですが、その向こうに高層ビル群が並びます。つまり、地形的スリバチではなく、建物的スリバチなわけですが・・・。カメラの技術が無くってほんとすみません。。

Ame15

ちなみに、今回もっとも衝撃的だった食べものはコレ。

笑っちゃう外観。レインボーのゼリー。
けど、食べてみたら(むしろ積極的に食べにいきましたw)意外や意外、柑橘っぽい爽やかさがあって、ゼラチンのぶるぶるも程良くて、なんか美味しい!!ww

むしろその後に食べた、見た目おとなしめのレモンのムースが激甘で辟易しました。

この外見で、美味しいって凄い。でもこの色彩でお菓子を作ろうと思うのがもっと凄い。

さて、アメリカで暗渠を探すの巻、その①はどうも煮え切らない感じで、川跡指数もずいぶん低めでしたが、その②に続いていきたいと思います。

| | コメント (9) | トラックバック (0)

東京ぶらり暗渠探検(イベント)

Event

お台場で暗渠イベントがあったので行ってきました。

ある程度暗渠に関わっている方々が来るはずと考えると、ふだんブログでやり取りさせていただいている方々・そうでない方々、いずれにせよ、人通り少ない薄ら暗い道を、ほそぼそ歩いている人々が一堂に集結する(しかもお台場)。それってなんだかスゴイこと!

会場入り口の写真、中のようす、いろいろ撮りたかったですが、うっかりコレのみになっちゃいました・・・コレは、KLO@廃墟徒然草さんが発表された、”トンネルの埋め跡”で、即座に「こりゃ行かなくちゃ」と思って撮ったものです。発表者4名それぞれ、独自の切り口と経験値でもって魅力的な発表をされ、す~~~っごい楽しめました!熱くうなずいたり、感動して「ほ~!!」となったり。
わたしはへたれなため、lotus62のアニキと一緒にアルコールを注入しつつ見させていただきました。閉幕後には、てづくり名刺で挨拶まわりをし、初めて関係者のみなさまのお顔を拝見し、なんだかとっても嬉しかったです。

それからいそいで未来館に移動して、見たかった”おいしく、食べるの科学展”を堪能。なかなかすてきな週末でした。

そして明日からは約1週間、アメリカ出張なので、しばらく更新はオヤスミします。西海岸、もと砂漠だった都市だったりするので、きっと暗渠は期待できないですが、下水道、マンホール、(そしてあわよくば暗渠)等々、なるべく目を凝らしてこようと思います。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

ミョウガの谷を歩く

Myoga1 「ああ、そうか、茗荷谷も、谷なんだ」と、丸ノ内線でボーっとしていて気付きました。むしろ、今までそれに気づかなかったことのほうがボーっとしています。

”東京の凸凹地図(おすすめリンクにあります)”を見ると、茗荷谷から後楽園にかけて、丸ノ内線に沿って細い谷が続いています。
・・・実は先日、自分のミスで茗荷谷で暇を持て余す、という丁度良い目にあったので、この谷をゆっくり味わうことができました。茗荷谷の駅を出、裏に回ると(茗荷谷の場合、春日通りがあるほうが表っぽいという私の認識)、このような谷状の下り坂がありました。Myoga2

ちなみに、この坂の頂上の隣には、バスターミナルがありました。

茗荷谷駅の裏からずっと、周囲より低い道はひとつだけ、とてもわかりやすい道(谷)です。

ただし、川との関係は・・、手持ちの古地図、書籍ではこの谷を流れる川らしき表記は見つかりません。ですが、ここには川があったようです。神田川に注ぐので、茗荷谷支流(仮)とでもしましょうか・・・水源についてもまだよくわからず、後日追記するとします。もしかすると既にここも流路なのかもしれません。

Myoga3

右手に拓殖大学のキャンパスが見えています。

周囲より低いところを、クネクネしながら下へ下へと進む道。

「旧茗荷谷町」の説明板がありました。それによると、
小石川台地と小日向台地の間の浅い谷を、茗荷谷と呼んでいる。江戸時代、茗荷畑が多かったからといわれている。
・・・とのこと。

Myoga4

突如、このような空間が現れ、目を奪われます。

ここは、アユタヤ・・・?

Myoga5

アユタヤの向かいには、拓殖大の入口。

この画像の左側にも坂があり、こちらに向かって下ってきます。そこにもかつて流れがあったようで、拓殖大学はそのような谷に挟まれた立地です。

Myoga6

ややや、丸ノ内線出現!

見よ、地下鉄があんなにも上にある光景!この土地、どんだけ低いんだ~!

わたし、以前はもうほんと適当に、後楽園~茗荷谷で丸ノ内線が地上に顔を出すのは、丸ノ内線「が」上ってきているからだと思っていました。そしてそれに対し、とくに何の疑問も持っていなかったのです。

Myoga7

・・・それだけ、自分のものを見る目が変わったということ。

さて丸ノ内線高架(!)をくぐり(!!)、先へ進むと、入口に藤棚があり立派な井戸を持つお寺、伝明寺が。

藤寺(伝明寺のこと)の脇に、藤坂(富士坂)という坂があり、そこの説明板には、「清水谷は小日向の谷なり。むかしここに清水が湧き出した。」、この藤寺の付近一帯は湿地だったこと、が書いてありました。暗渠サインが少ない中歩いていたのでちょっと不安になっていましたが、やはり茗荷谷支流(仮)の存在が確かなような気がして、ほっとします。

Myoga8

崖から水が浸み出す光景。

崖の上には丸ノ内線が通っているという構図です。

Myoga9

てくてく歩いていると、ときどきゴォッと丸ノ内線が通り過ぎていきます。

ああ、さっきよりも更に上にあって、見上げる角度も更に・・・まぶしひ

Myoga10

また、くぐる。

右上には東京メトロの小石川検車区。

写真の中央に交差点がありますが、そこに立ってみるとやはり両側から坂が下ってきて、ここが谷だなと実感できます。

Myoga11

左側が丸ノ内線の線路、右側が小石川検車区。

地下鉄の施設どうしから成る崖に挟まれた道、、、くどいようですが、すごく不思議なのです、その感覚が。

そしてその崖はどんどん高さを増す。こんなところにも川は流れていたんだ・・・

Myoga13_2

線路側にあった、謎のもの。

Myoga14

東京メトロの建物の横を通ります。
今日もおつとめ、ご苦労さまです!

Myoga15

じろじろ見てしまいます。建物の上には車両をメンテナンスするような場所があるようで、いや、これは洗車の道具?洗車には下水の再生水を使っているのだったはず。

Myoga16

そしてその排水はきっとこのマンホールを通るのです。
流石、マンホールもでかいです。

Myoga17

さて、東京メトロに入り浸るゾーンが過ぎ、街角に出ます。
小桜商店街。すてきな名前ですね。これからの季節に、ちょうどよいです。

この先、小桜橋という橋があるので、そこ由来でしょうね。

春色です。

Myoga18

小桜橋も、春色でした。

橋の下には、茗荷谷支流(仮)の河口がありました。ここで神田川と合流します。

Myoga19_3

その後神田川を下って、飯田橋まで歩きました。

するとこんなお知らせが。「今年も」という表現をわざわざ用いる理由が知りたいです・・・そんなにも何度も工事しているのでしょうか。

Myogaume

というわけで、何も食べずに暗渠さんぽが終了してしまいました。

茗荷、茗荷と連発していたためか、茗荷が食べたくなったので家に帰って茗荷の梅漬けを作りました。塩もみして梅と混ぜただけですけどw 茗荷自体好きですが、わたしはこうやって食べるのがいちばん好きです。実家では自家製の梅と一緒に漬けるので、はるかにきれいな色になります。あれ食べたいなあ・・・

今回の行程は以下です。「ミョウガの谷を歩く」だなんて、風の谷っぽくてなんだか素敵でした(谷しか合ってないけど)。

Myogamap

| | コメント (8) | トラックバック (0)

桃園川支流を歩く その14交番東支流(仮)→ほんとは石橋湧水路

さきほど一つ〆切を乗り越え、解放感と眠気に満ち満ちております。解放感をさらに味わうべく、以前のデータを引っ張り出して、脳内桃園川支流さんぽ。さて今回は、桃園川の支流にあたる天保新堀用水の支流という、二重の支流を歩きます。

Tenposiryu

天保新堀用水をパトロール中。てくてく。

車止め(うしろむき)を発見。そういや、これ、前歩いた時も写真撮っていたなあ。

以前もここ、ちょっと遡ってみたのだけど、支流なのかどうか、ちゃんと確かめなかったのでした。

Tenposiryu2

路地に入るかどうか迷っていても、こんな看板があるので、これは入りたくなってしまいます。・・・あきら書房。かなり人の家チックらしいです。

ふふ・・・生憎この日は、あきら書房は拝めませんでしたけど。たしか、散達かなにか、家にある雑誌にここの記事があったような気がするので、発掘したら補足します。

Tenposiryu3

ってなわけで、路地に入っていくことにし、さっきの裏側をチラ見。

おお、なかなかきれいな状態の金太郎くんでした。

Tenposiryu4

車止めは新旧入り乱れながら、つづきます。支流もつづきます。

やたら真っ直ぐですね~。

Tenposiryu5

まもなく青梅街道が見えてきます。

Tenposiryu6

青梅街道に出たところ。

ちょうど、角に材木屋さんがありました。

この水路、青梅街道から来ているのかな、と咄嗟に思いましたが、しかし千川上水から取水した青梅街道の用水路はすでにもっともっと画面右手(で、阿佐ヶ谷駅に向かう)で無くなっているので、その用水路から落ちてきているわけではない、と思い返します。<後日訂正>細かいことですが、青梅街道の用水路は明治期に高円寺方面まで延長されたりしています。

ああ、そうか、たしか、向い側の交番東に湧水があったはず。と、帰ってきてから地図を見て思い出しました。地形的に青梅街道を乗り越えられるのかわかりませんが、そこを水源とした流れだというのはわりかし納得がいきます。

Tenposiryu7

とかなんとか。ふと見上げたら、

わはは!w

なんの因縁か、水路の向かいに餃子専門店「なかよし」がありましたww

ここ、大好きなんです!鉄鍋に、絶妙な厚さと固さの皮、絶妙な味付けの具!アツアツ・カリッ!
疲れた時にここの餃子&ビールはかなり最高です。無限にいけるのではと思うくらい。・・・実は最初に食べた時は「なんか普通」と思ったのですけど、だんだんと愛しくなるんですよこれが。

Tenposiryu8

それから南阿佐ヶ谷のほうに向かうと、好きな雑貨屋さん「中央線物産館」が。ここの雰囲気大好きです、珍しげな雑貨(つっても別に中央線産じゃないけど)が多くて、かわいくって。

しかし最近は通りかかる時はあんまり開いていないなぁ。どうしたんだろ?

こわくはないよ! って書いてあるけど、ほんとにこわくないですので、見つけたらぜひ入ってみてくださいw あやしげなビルの2階に、あやしげに佇んでます。 こわくはないよ!かわいいよ!

今回の流路は以下です。交番東を水源と仮定して、名前も交番東支流(仮)としておきましょう・・・。<後日訂正>水源の位置はそのまま、名称について情報更新です。石橋さん宅の池から流れ出る、自然河川がここにはあったそうで、それと天保新掘用水をつなげたのだそうです(ケロキさん談)。正式名称は「石橋湧水路」です。

Kobanmap

| | コメント (4) | トラックバック (0)

ミシマヨイトコ

Misima1

ある週末。別な目的地への通りすがりで、三島市に降り立ってみました。

三島について、それまでのわたしは何にも知らなくって、直前になって実は湧水が豊富らしいということを知ったのです。
どうやら、市内に何箇所か、富士山の伏流水が湧き出るポイントがあるようです。

比較的駅に近いせせらぎモノを幾つか回ってみました。まずは、”愛染の滝”。道路の真ん中にある人工物みたいに見えてしまいましたが、かつては愛染院という寺院が傍らにあり、溶岩が盛り上がってできた溶岩塚なのだそうです。湧水とは無関係で、この溶岩塚を利用して人工の滝にしたみたいなのですが・・・あらら、枯れてました。。ちっと残念。

Misima2

つぎ、鏡池。
ここはかつては湧水ポイントだったそうですが、枯れてしまったのだそうです。しかし、近年復活事業がなされ、水を湛えている画像もあったのですが、このときは・・・うぅ、枯れてます。。

駅前で上がったテンションが下がりかけてきますw

Misima3

さて、鏡池の近く、菰(こも)池はどうでしょう。おおー!すっごい、なみなみしています。うれしい。。

ここにはいまも湧水があるというのですが、ぱっと見わかりませんでした。
目に見えて水が供給されている場所は、左の写真、池の真ん中部分にある四角いところ、それから、段差部分の両脇から、でした。

Misima4

ほんとはこんこんと湧く、そのさまを見てみたかったのですが・・・湧水点を見極められずとも、水はおどろくほど透き通っていて、それだけで満足してしまいます。

鯉じゃなく、こういう清流に住んでいそうな魚がいるというのも、良いですね。

この菰池は、桜川という川の水源になっています。

Misima5

桜川を下って行くと、ただの側溝からこんなにもきれいな水が流れ着いていました。

これも湧水?

興味津々で側溝の音に耳をそばだてつつ、辿ってみたけれど、住宅地の中に入ってしまい水源は分からずじまい。(住宅地の中にも湧水があったら贅沢ですね~!)

Misima6

白滝公園の脇。

白滝公園は”湧き出る水量があまりに多く、滝のように流れ落ちる”のが名の由来だそうですが、このときはそうでもなく。どうやら、湧水の良い時期というのは初夏~秋ということなので、時期が違ったのかなあ。。

それにしても、市内を流れるこの川の、うつくしいこと!
ほかにも、まだまだ行きたい場所があったのですが、残念ながらここでタイムアップです。

Misima7

あとは三島じゃありませんが、伊豆のあちこちの清流をご覧ください。

天城越えをし、河津七滝(ななだる)へ。

腹ごしらえに、修善寺の駅弁”アジ寿司”と、地元の日本酒を。川の流れで酒を冷やす”ふり”です。(すぐ飲んじゃいましたw)

Misima8

天然のコバルトブルー、なんて、久々に見た気がします。

涼やかで、癒されるような気持ちになったり、すこしこわいような気持ちになったり。

Misima9

自然を堪能していると、いきなり分水路が。

画像、左側は川の本流ですが、右端に人工的なくぼみがあります。うへー、こんな山奥の川にも分水路が存在するのですね!

Misima10

そこからすこし下流にいくと水門が現れます。この景観の中、水門だけ近代的ですね。。そしてその水門の両側をジャバジャバ溢れながら水が流れているので、この水門の役目についてちょっと疑問を持ってしまいますw 

とってもふしぎ。なんのために・・・?

Misima11

そして、水門から出た流れのうち、分水路に行ったものは、山奥の道をこうつたって、

Misima12

なんとこんな森林の中を駆け抜けてゆくのです。全貌が撮れていませんが、けっこうな山奥の斜面です。

このさき、山の中腹をこういう人工の水路がずっと走っていくのでしょう。うーん、ふしぎな光景!

Misima13

舞台は変わって、下田の、すてきな川沿いのみち。

川と、でっぱりと、カーブと、ふるい家。

と、いろいろな水と川を見てきました。三島で時間が限られていたため、寄ることができなかったのですが、最大の気がかりは「柿田川湧水群」です。これすごい!!
もっとも惹かれたものは、”湧水コーヒーや湧水水割り”が格別の味、というもの・・・。

湧水水割りですって!!

今まで、湧水なんて尊と過ぎて、酒を割ろうなんて思いつかなかったのですが、そりゃ美味しかろう!・・・今回行くことができなかったので、都内の湧水でやってみようかとも思いましたが、調べてみると案外そのまま飲めないものなんですね~。・・・と、いうわけで、柿田川湧水群&湧水水割りをいつの日にか!という野望ができました。
三島では駅前でレンタサイクル無料、という太っ腹なことをしてくれるので、それを使って行ってみるのも、健康的で良いかもしれません。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »