大谷口すり鉢エリア② 風呂釜支流(仮)編
前回の続き、大谷口から石神井川に注いでいた支流を、河口から遡ります。
河口近く、最初の道路はちょっと広めの立派なものでした。
道沿いにあった、ちょっと惹かれる一角。食堂と、むかし本屋さんだったらしき店。
てくてく。あまり川らしさが無い道だったので、ほんとにここで良いのかなあ、とちょっと疑わしく思っていたところに、公園がありました。見てみると、「さくらづつみ公園」!
堤!? 立派めの桜がいっぱいありました。桜堤、なんて場所があったのだとしたら、なんだかすてきですね。
そしてその先の流路はあてずっぽうです。なんとな~~く歩いていくと、いきなり出現しました!
車止め×コンクリ蓋の完全体が!!
わーーー!やったぁ、なぜだかすっごくウレシイ! 初めて歩く、板橋の蓋暗渠です。
よく見ると、コンクリ蓋のサイドに、穴が開いてます。それから、ひとつひとつの奥行が、杉並のソレよりもずっと長いです。
まあ、杉並の中でも規格が違うことはあるのかもしれないですが、それにしても、「おお、なんだか蓋が違うぞ」というのが第一印象でした。
さて、支流を遡ります!
すっごいワクワクします~。
いままで辿ってきた暗渠とのもうひとつの違いは、圧倒的な私有地感、でしょうかw
こういう物置がどっかり置いてあったり、所狭しと植木?があったり、いろいろ、いろいろ・・・
なかでもスゴかったのは、これ。
お風呂の浴槽・・・ですよねぇ。
でもって、タイヤですよねぇ。半分はプランター・・・?
でも浴槽があったのはここだけじゃなくて、この先にも、いくつもあったんです。ベビーバスも、何個も・・・w ベビーバスには雨水が溜められていたりして、用途はさまざまなのかもしれませんけど、ともかく風呂釜の多いこと!・・・てなわけで、ここは「風呂釜支流(仮)」と名づけることにいたしましたw
もすこし先には、こんなガタガタ・エリアが。
ぱっと見はちょっと怖いですが、歩いてみるとべつにガタガタ動くわけではなかったです。
スキマから底を見ようとしましたが、微妙に見えませんでした。(・・・おそらく、水は流れていないようでした)
かなりワンダーランドな風呂釜支流(仮)蓋暗渠部分でしたが、全長は短いものです。
そろそろ終焉・・・の前に、なんだか意味不明な場所でクライマックスですwなんだか色々なもんが釣り下がってます・・・
・・・罠?
罠なのか・・・??ww
罠の先には、もっとも狭い物置?的なものの脇を通る道になり、そこを抜けると、
蓋暗渠はここで一時中断になります。
仕方が無い、いったん迂回しましょう。っと、一本脇の道に出ます。
あれ、その脇の道までも、行き止まりでしたw
さらに迂回しなきゃ・・・。しかしこの行き止まりの壁は、どうも手作りのようです。なんか、いろいろあったんでしょうか・・・
ぐるっとまわって、そうして支流の先を眺めます。
うわー!
なんと、鉄板暗渠に変わっていました・・・!!
うぅん、絶景哉。
そして、ぐぐっと手前に目をやれば、鉄板暗渠の先は、このようなステンレス的な壁で阻まれていました。
なんだか、全体を通して、今まで見てきたエリアと、なんか違います。おもしろい~!
ステンレス壁で止まってしまった暗渠は、その先、殆ど流路がわからなくなります。
もういちど、劇的スリバチのほうに近づくように歩きながら、あちこち見ていきます。結局、風呂釜支流(仮)の全貌はわかりませんでしたが、歩いているだけで地形のめまぐるしい変化を味わうことが出来、本当に面白いエリアでした。
こんな、上り坂と、側溝。さらなる支流でしょうか。
上から、見下ろす。
荒木町のときもそうでしたが、スリバチ的な地形のところって、どうもおもしろくって、飽きるまで昇降運動を繰り返してしまいます。
また昇る。
・・・気づけば、最初に歩いた、劇的スリバチの上に立っていました。
そして大山の駅まで戻り、よさそうな中華料理屋さん「喜龍園」でひといき、つきました。
この春巻き、かなり美味しかったです!私はかなりの猫舌なので、冷めるまで待たなければなりませんでしたが、それでも、皮がぱりぱり、具はしっとり。味付けも絶妙。
ずいぶんと寒い日でしたが、ずいぶんと楽しくって、寒さもふっとぶほどでした。
今回および、前回歩いたルートです。
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コメント
同じコンクリ蓋暗渠でも、杉並のとはだいぶ感じが違うようですね。
植木や物が置いてあったりして、生活に密着しているように思えます。(暗渠が私物化されている?)
投稿: リバーサイド | 2010年2月14日 (日) 00時32分
再び、な、な、なんじゃココは。
ホント、ワンダーランド。
「小学館の学習雑誌」、罠、ステンレス壁、春巻…、
支離滅裂で笑っちゃう夢の中みたい。
そして、もちろん浴槽withタイヤ!
板橋区、恐るべし。
ただし、「浴槽」と「風呂釜」は違うものでしょ。
(浴槽につながっててお湯を沸かすモノが風呂釜)
でも、語感が好きなんで訂正しないでくださいね。
投稿: えいはち | 2010年2月14日 (日) 11時02分
>リバーサイドさん
ですよね~。私物化の点で行くと、杉並にも若干コレ系のところはあるんですが、それでも納得のいく使い方なので、この風呂釜支流(仮)の支離滅裂感にはかなわないな~と思います。
>えいはちさん
ふふふ、えいはちさんのブログに出てきそうなコンテンツだなあと思ってましたw
そして・・・むぎゃー、浴槽=風呂釜、じゃないのですか!!w 釜っていうから、浴槽状のものを指すのかと思ってました。はい、でも、わたしもこの語感が好きで、この支流を見たときに「風呂釜支流だ!」って思ってしまったので、このままいこうと思います・・・
投稿: nama | 2010年2月15日 (月) 09時47分
板橋の蓋暗渠!まるでだれかんちの軒先を散歩してる風情ですねーw
風呂釜(仮)という名前も面白い!スリバチ(=釜と似てるカタチ)にあることですしねww
投稿: lotus62 | 2010年2月15日 (月) 09時55分
>lotus62さん
はい、(私有地ではないはずなのに)軒先で地元の人から「ナニ人の家に入ってんだテメー」って怒られるんじゃないかという、ヒヤヒヤ感を伴うさんぽでしたw
・・・スリバチと掛けたの、見事ですねぇww
投稿: nama | 2010年2月15日 (月) 09時59分
はじめまして。
おじゃまします。板橋区在住の者です。
2007年に当時小5の息子が夏休みの自由研究に板橋区の出井川の暗渠を調べました。
もう川は無いのに、橋や「川をよごすな」の看板が残っていました。
大谷口、大山方面、近いのですが、昔の本屋さんは気がつきませんでした。
情報ありがとうございます。
散歩がてら行ってみたいと思います。
投稿: みい | 2010年2月28日 (日) 01時08分
>みいさん
はじめまして。コメント有難うございます!
板橋区、大山は私の母が学生時代に住んでいたというので、親しみを感じてはいたのですが、今の私の住まいからは遠いためなかなか行かれないでいました。行ってみたら御覧の通りの大興奮でした。
息子さんの自由研究、すばらしいですね!!(ぜひとも拝見したいくらいです!)出井川暗渠、恥ずかしながら存じませんでしたので、早速川の本を取り出して見ているところです。暗渠化は割と最近のほうみたいですね・・・橋や「川をよごすな」、とってもとっても惹かれます!!こちらこそ、情報どうもありがとうございました。出井川、巡ってみたいです。
投稿: nama | 2010年2月28日 (日) 21時44分
初めまして。完全に時期遅れかも知れませんが、感動を分かち合いたいと今頃コメントしています。あまりにすごいのを見せられたので、行ってきてしまいました。完璧に私有地みたいな所で、“入っちゃいけない”感がすごい所ですね。ここへ入っていかれたnamaさんの勇気に拍手を惜しみません。
板橋区には、そもそもコンクリート蓋水路が少ないと思いますが、いきなりここを探り当てたnamaさんの嗅覚にも驚きです。
ところで、ここへ行く途中、中板橋からもコンクリート蓋水路があってビックリしてしまいました。弥生町と仲町の境界を通っています。探せばたくさんあるのかも知れませんね。
投稿: 猫またぎ | 2010年2月28日 (日) 22時40分
>猫またぎさん
はじめまして。時期によらず、コメントいただけて寧ろ嬉しいです、有難うございます。
”入っちゃいけない感”、まさにそうですね。現地に行かれた方が他にも居ること、なんだか励みになります。
発見は偶然で、”道に迷いそうなときはとりあえず真っ直ぐ歩く”という癖が、珍しく功を奏してこうなりました。いつか、川の匂いでもって探し当てられるようになりたいです。
それにしても、板橋のことはよく存じませんでしたが、コンクリート蓋水路が少ないのですか。そうだとすると、ますます貴重に感じられます。(弥生町と仲町の境界もたしかにグネグネしていますね、、石神井川支流も、なかなかおもしろそうですね~・・)
ご報告と情報、感謝します。
投稿: nama | 2010年3月 1日 (月) 09時59分
早速お返事をいただき、ありがとうございます。
ところで、前回書き忘れていたのですが、風呂釜支流の行き止まりの向こうは、一部開渠(!)になっていましたね。もちろん水は流れていないようでしたが。無理して伸び上がって見たら見えました。コンクリート蓋暗渠~開渠~鉄板暗渠が短い区間で続けて見られるという、何とも贅沢な暗渠でした。感動。
投稿: 猫またぎ | 2010年3月 1日 (月) 13時16分
>猫またぎさん
あの間に、開渠があったのですか!!よく見つけられましたね~~。そうですね、開渠まであるとなると、さらにさらに贅沢ですね!また行かなければなりません。
風呂釜支流、って呼んでいただけるのもなんだか嬉しいです。重ねてお礼を言わせていただきます。どうもありがとうございました。
投稿: nama | 2010年3月 2日 (火) 09時39分