銀座から築地まで歩く
注:今回はあんまり暗渠の話じゃありません。。
築地に用事があったのですが、そんなに時間的余裕も無かったため、川跡ルートと路面電車跡ルート、どちらかを選択する必要がありまして、後者を選択し”路面電車跡に沿って歩き、川跡を覗く、ちょっとした散歩”にすることにしました(つーか単に目的地に行くだけなんだけどw)。
銀座から築地方面に行くとき、もっとも気になるエリアはここ、三原橋地下街。三原橋でぐぐると色々と面白い記事が出てくるんですが・・・とりあえずかいつまんで書くと、三十間堀川を埋め立て、その際にもともとあった三原橋を利用して作られた古い地下街です。完成が昭和27年なので、私の手持ちの昭和30年代地図には、すでに三十間堀川はありません(あ、川の地図辞典にはあります)。
入り口。いやー、この感じ、よいオーラ出てますね~。
シネパトス向かいの、現役な商店街も、良いオーラ、ビシビシ出てます。定食屋さん・・・今日は日曜だからかぜんぜん開いてないです。
良い感じなのになあ。
で、通過して地上に出ます。
三原橋の交差点です。バックは和光方面で、写真では縦に都電が走っていることになります。ここに、都電の三原橋停車場があったそうです(和光の前には銀座4丁目停車場)。
ぜんぜん名残は無いんですが、路面電車が走っているようす、人々が乗降するようす、ちょっと目に浮かびます。今まで、この道を何度も通りましたが、このような視点で見ていくのは初めてです。
文明堂があったので、バームクーヘンショコラーデを3本ばかり買っていきます。おやつのことも忘れてはいません。
まだ気温は高めなので、チョコ部分が溶けるかな・・・とちょっと思いましたが、意外と気にとめません。
われながら、食べ物に執着しているんだかしていないんだか。
万年橋。
築地川の本流の上ということになります。けれど、下の流れは完全に埋め立てられ無くなり、そこには高速道路、そして橋部分には何風なんだかよくわからない公園があります。
築地川自体、「海を埋め立て、残ったところ」なわけですから、私のイメージする川、とはなんだか異なります。そういうわけで、ここはいろいろと違和感のある空間です。
でーん!京橋郵便局の前です。
ここに都電の築地停車場があったようです。さきほどの三原橋からここに来て、そのまま勝どきに向かう11系統と、ここの交差点を左折して茅場町のほうに向かう36系統・9系統があったようです。ターミナル駅的なのか、古地図の築地停車場の表記がでかいので、私も「でーん!」とか言っちゃったわけです。
左折し、平成通りをながめます。
この3つ先の交差点には築地二丁目という停車場がありました。
直進すると、場外市場が見えてきます。
場外市場って夜が明ける前からやっているものだと思って、銀座で飲み→3時にやってきて→まぐろ丼の店が開く6時まで暗闇の中ぐるぐる回って待機、というむなしい体験を思い出します。あのぐるぐるほど、エンドレスに感じた散歩はないです(散歩ともいえない)。下調べって、大切だよね!
都電はここを直進し、勝どき橋のほうに向かうんですが、私は右折します。
こちら方向、都電の停車場はもうないですが、築地市場方向に「市場貨物専用線」という引込み線が延びていて、私はこれに沿って歩くわけです。
じつはこの線のほうが更にうきうきします、想像しているとき。だって、まぐろやら、鯛やら、果物やら、が山盛り乗った、貨物車が走ってくわけですよ!!
歩いていくと、再度築地川跡をまたぎます。ただし今度は「築地川東支川」です。暗渠なわけでもないんだよぁ~、とか思って歩きますがここで素敵情報です。
「海軍兵学寮・軍医学校などの施設がおかれた」と!海軍兵!
駐車場がありますが、これも築地川が埋め立てられたところみたいですね。
えーさて、も少しいきます。
うきうき貨物専用線は、おそらくここらへんから市場内へ向かっていったみたいです。っていうか出てきたっていうかね。
別に不満なわけでもないんですが、水路の痕跡があまりにも見つけられなかったので、残された築地川をおがんでこ~、と思ってもうちょっとだけ足をのばします。浜離宮の入り口のとこまで。
おー、現役の築地川。・・・なんかバスクリンみたいな色だな・・・。
写真じゃわかりづらいですが、水面、とくに端のほうが妙に白いです。だいじょうぶ?これ・・・。
さて戻ろう。ふっと見える、汐留ポンプ所がちょっといい味。
ああ、そういえば、勝鬨橋のところにある、橋の資料館と、おさかな普及センターにも、行ってみたかったのに。日曜なので、お休みみたいでした。
あとは特に見たい場所は無いはず・・・と思いながら歩いていると、
あれ?
なんの脈絡も無く、踏切信号機。
銀座で唯一残っているものなんだそうです。ええと・・・案内板を読むと、ここのすぐ脇を通っていた汐留川には鉄橋が架かっていて、汐留駅(もともと新橋駅だったのが貨物駅になったもの)~築地市場の荷物運搬に使う、いわば「都民の暮らしの台所を支えてきた」線路の信号機を、そのままここに残してあるみたいです。
は?汐留川?
そんなとこ通る予定じゃなかったぞ・・・。アイター、浜離宮まで行ったばっかりに、方向がぜんっぜんわからなくなってしまった。まあいつものことなんですけどね。・・・やれやれだぜ。
で、しばし迷った後に目的地に到着し、しこたま坐禅を組んできました。
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