暗渠とつながるなにか②
もはや「写真」の体を成していませんが、夜の築地川公園の写真です。
小学校からの、とある友人と、久しぶりに会いました。銀座で食事をし、もう夜だけど歌舞伎座と築地市場の”外側”だけ見に行こう、と築地に連れて行きました。(残念ながら彼女のツボではなかったわけですが。)
帰り道、築地川公園(正しくは築地川銀座公園?)、の文字を見つけ、とたんに興奮しだして(“川”にねw)写メりだす私。でもそういえばこの下には水はもう無いんだった。暗渠への関心について説明すると、彼女はなぜ暗渠のほうがいいのか不思議そうな顔をしていて、そしてそういえば自分も水が好き、だけど自分は”開かれたところにある水”が好き、と言っていました。川も、地上に見えているほうがずっと良い、と。
彼女は中学校のときのテニスのペアの相手で、私は中学ののち、大学までテニスを続けるという凡庸な人生で、一方彼女は水泳部・競艇部、と冒険していました。なので、彼女は開かれた水が好き、言い張れるわけです。(ちょっと悔しくなって「でも流れてなくて淀んだ水だよね」と皮肉?を言いましたが。)
思うに、私は開渠≦埋め立て<暗渠、の順に好きなようです。触れることができなくても、そこに在るほうがいい。そしておそらく、地下にある水がすき。イメージとして近いのは、鍾乳洞、地下神殿。どちらも、水が無いものよりあるもののほうがすき。
イスタンブールでもっとも感動したところ(たしか10年前)です。足元の浅い水路には水が湛えられていて、地下と水のコラボが物凄く自分にハマッた気がしました。
そういえば、地下観光ガイドに載ってる「首都圏外郭放水路」が、これによく似ています。写真でしか見たことがないので、いつか行きたいんですが。
メデューサの首が柱の下にありますが、ビビリの私でも、怖くない。むしろすごくすてき。
地下にある水のよさは何だろう?
少しだけ思いつくのは、地下のよさとして、「無限に広がっていくよりも、空間が限られているほうが、自分は落ち着く」ということです。そして、明るすぎるよりは、暗いほうが。
ただこれは、部分的な説明にすぎないのです。
岩手の龍泉洞にも、すばらしいブルーの水がたくさんあります。小5(これは年齢がばれるから何年前かは言わないw)の自由研究で岩手の龍泉洞をやったこと、あれはかなりスキだったことをその友人に話したら、なんと彼女は私の自由研究を覚えていました。すごいなあ。そして、話をしていて気づいたら、思い切り終電を逃していました。
も一度。地下にある水のよさは何だろう?
つらつら書いてみたものの、これにはまだ言葉としての答えが出ていないのです。
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コメント
なるほど。暗渠に惹かれる理由を考えるとき、開渠と比べるのはわかりやすいですね。
私は何かな・・・。
・確かに存在する(していた)ものなのに、「見ようとする人」にしか見えないところ。その意味では異次元みたいなところ。
・一見関係なさそうな地点どうしが実は暗渠で繋がっている、など知らなかったネットワークが存在しているところ。
あたりですかねぇ・・・。
私の好きな地下の湖って、なんか風の影響も全くなくていつもぴたっとしてクリアーで、止水明鏡的なイメージがあります。
それにしてもこの公園、私の勤務地至近距離ですよw。
投稿: lotus62 | 2009年9月 2日 (水) 14時38分
うーん、今回はかなりまとまりませんでした。考えるうちに、どんどん自己矛盾してきて。
「空間が限られると安心」と言いつつも、「地平線が見渡せるようなひらけた岬や飛行機のながめは好き」だし。だけど水に限定すると、すごく深かったり広かったりすると落ち着かないんですよね・・・とか書いてくと更に冗長になるので自重して、と。
>異次元
あ~、それはあるかも。異次元、異空間、非日常。
>知らなかったネットワーク
これたぶんlotus62さんのツボなんですねw
たしかに、地名の由来だったり、土地どうしとか何かがリンクする時感動しますね~。
>いつもぴたっとしてクリアー
たしかにそういうのもあり。けれど龍泉洞および地下神殿では、川状のものにもキュンキュンしてましたので、私の場合動的なものにも反応してます。
>私の勤務地至近距離ですよw
へ~。川跡が至近距離なんていいですね~。いつでもゆけますね。
ま、暗渠1年生なので、これから探検しながら考えます。もうちょっとだけ思いついているものはあるので、それは書きますけど。
投稿: nama | 2009年9月 2日 (水) 17時28分