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あこがれのどぶを訪ねて

今回は、他の記事と少し趣が異なります。

むかし、吉原遊郭にあった「おはぐろどぶ」。その跡をとても見てみたかったので行ってきました。

江戸の水道に関する本を読んでいて、おはぐろどぶの存在を知りました。遊女が逃げぬよう、遊郭の周りをぐるりと囲んだ水路。名の由来については、遊女の使用したお歯黒を流すのでという説、お歯黒のように黒いのでという説、たいがい両方の説が書かれています。前者のほうが素敵な印象ですが、きっと、実際お歯黒を捨てていたのでしょうし、実際汚かったのでしょう。記述を見るたびそんな風に思います。

遊女が、惚れた男に会いにいくために、真っ黒になりながらこの汚いどぶを越えようとする、という絵が、とてもとても印象に残っています。”さくらん”では、大門から足ぬけをしていましたが、あれでも十分ぐっとくるのに、おはぐろどぶを越えるだなんて・・・。

このどぶ跡を、歩くだけでも歩きたい、と思っていて、そしてどうやら一箇所だけ遺構があるらしいので、それも見に行こうと思いました。おはぐろどぶは、今現在地下に埋まっているらしい(水は流れていないけれど)ので、暗渠カテゴリにしました。

Ohaguro1 暗渠に興味を持つずっと前から、吉原の跡地には来てみたい、とは思っていました。ただ、ソープ街だし治安が不安だし、遠いしで、ハードルが高かったのです。

おはぐろどぶへの憧れの念のおかげで、ここまで来ることが出来ました。

三ノ輪駅で降り、10分強歩きます。まったく面影は無いわけですが、信号機の「吉原大門」という文字を見ただけでもどきどきしてくるのは、初来訪だからなのでしょうか。

Ohaguro2

大門から入り、少しくねっとした道を歩きます。期待していませんでしたが、やはり江戸の風情は皆無です。

まだ4時台なので、にぎわいはありません。

さて、いま目の前を横切っている通りが、おはぐろどぶのあった場所です。

Ohaguro3 おはぐろどぶに沿って、曲がります(大門から入った中央の道を右折し直進します)。

完全にソープランドです・・・。

しかも、お店は丁度開店したくらいの時間になるようです・・・さきほどまでの高揚感がなにか違うものに変わります。

おはぐろどぶのことをあれこれ想像して、浸ろうと思っていたのに、こりゃ無理そう。

Ohaguro4

まっすぐ進み、右端に到達。ここからまっすぐ、どぶは延びます。

左ブロックがソープ街、右ブロックが住宅街。みごとに分かれています。

Ohaguro5

少し進み、また左に曲がっていく位置。どうやら吉原の四つ角を囲むように、朱色の柱が立っているみたいです。

そしてその柱に商店街よろしくヒラヒラとはためく布には、、、「安全で安心な街 よしはら」。

って言われても・・・。

Ohaguro6  また直進して、(大門から見たときの)左端をめざします。

1軒にひとり、キャッチ(というのか?)の人がずらっと陳列しています。歩行者は自分のみ。デジカメ持って、地図持って、写真撮りながら・・・超歩きづらいぃ!!!

ここにきて、自らの行いを激しく後悔し始めます。なぜ、私は、こんな時間(夕方)に来てしまったの・・・。これこそ朝散歩にすりゃ良かったじゃないの・・・。なんて先の読めない私。

Ohaguro7

ゴールにした角にあったのは、皮肉にも性病科。

状況的に、かなりやりづらかったのは事実ですが、お店の名前や外観など、いろんなのがあるもんだねぇ~、とか、観察も一応しました。

ただ、それ以上は余裕が無かったようで、最も見たかったはずの唯一の遺構を見忘れ・・・!ここからだと丁度対角にあるのです、ガッデム。

何かの雑誌で、吉原に少しだけ、遊郭の名残があるというのも見たことがある(良い雰囲気のある古い建物でした)ので、できればそれも見たかったのですが、位置も把握していないし今回はそこまでは無理のようです。

Ohaguro8 気を取り直し、ちょっと外側から遺構を目指します。(おなじキャッチの人の前を何度も通りたくはないですからね・・・)

すると、偶然にも丁度通ったところにありました。

階段の右側の石垣がそれだそうです。おはぐろどぶの石垣。ほんとにちょっとですが。

Ohaguro9

もう一枚。

勿体無いので、1分くらいここに立っていました(でも1分w)。

Ohaguro10 最後、また大門のほうへ戻っていき、「見返り柳」を見上げて帰ります。

江戸時代も、遊郭で遊んだ人が、ここで名残惜しそうに振り向いていたのかもしれない・・・。

もう少しゆとりのある散歩が出来ればよかったですが、今回のようなのもなかなか面白かったです。

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