三ノ輪から浅草まで歩く(音無川編)
おはぐろどぶの旅には、その前後に歩いていた、音無川&山谷堀の川跡編もあります。
三ノ輪駅。出ていきなり、道に迷います。ええ、しっかりと地図を携えているのに。しかも、結構読み込んできたのに。だのに、駅を出たとたん、あさっての方向にスタートを切ります。
方向感覚というものがおおいに損なわれているのでしょうね。おかげで、物凄い時間と体力をロスします。まあ、いつものこと。
さて、メインディッシュは以前書いたおはぐろどぶなんですが、前菜&デザートに、音無川、山谷堀、それとちょっとだけ思川(おもいがわ)と千束堀川の川跡を歩きます。
音無川は、石神井用水の別名で、王子のほうから流れてきています。王子~日暮里までJRの線路に沿って流れ、三ノ輪駅近くで分流したものが、思川とのこと。音無川は1934年に暗渠化されて現在は下水道となり、思川はもっと前に埋め立てられました。(殆ど川の地図辞典参照)
分流地点を見つけたかったですが、もともとアウェー感のある場所なうえ、まださきほどの迷走のショックが残っており、慎重にいこう、と、思川が始点からまもなく、かくかくっと曲がっているところにあるらしい、銭湯の煙突だけ探しました。
共栄湯。近代的な建物ですね。この建物の、写真でいうと丁度裏側が思川の流路です。銭湯の隣には「もつ焼き」とだけ書かれた居酒屋、向かいには駄菓子屋がそろっていて、すばらしき哉。
共栄湯から駅に戻るように歩いていくと、道がちょっともっこりしているのが見えますが、その地点が音無川跡になります。
この日紫外線が強そうだったので、遮光のためにと黒くて大きな帽子をかぶっていたのですが、視界が狭くなってしまいものすごく煩わしくなってきて・・・ええい!と帽子をぬぎさりました(お遊びはこれまでよ的に)。暗渠欲が美容欲に勝った瞬間です。
(じつは本当はそんなに遮光は気にしていません・・・こんなに散歩しまくって、数年後がおそろしや~)
さて、そのもっこりの左手にあるのが、この公園です。暗渠と公園って定番ですね。ここも音無川の上にあたる場所です。
でも、雑草がやたら生い茂っていて、じめっとしたような類の公園ではありません。からっとしています。このひらけた立地のおかげでしょうか。
この先に三角形の土地があり、その先に土手通りという通りがあります。音無川はここを手前から奥に向かって流れ、土手通りの下をずっと流れていきます。
この道は、さきほどの公園から少しだけ進んだところ。
なので、ここも音無川の流路と思しきところなのですが、この右側にみえる建物、道路に対して不自然な建ち方をしています。
というか、道路が、あとから少し高い位置につくられた、といった感じ。川の上に作られていると考えて良いと思います。
ただ、この道路と公園の幅を足すと、川幅が凄いことに・・・。そんなに大きな川だったのでしょうか。要情報収集。
土手通りです。
なかなか大きな道路です。そして、イコール音無川の流れなわけですが・・・川っぽさをあまり感じられない道ですね。うーん。
土手通りからちょっとだけ入ったところに、銭湯があります。
本日の銭湯その2。日の出湯。
うあああああああ、これ、良い銭湯!!!ひとっぷろ浴びたい~~入りたい~~すごく良い雰囲気です。
けど、吉原に着くのが遅くなるのをさけるため、がまん。
とくに予定がなけりゃ、入ってたかも。。
そこからちょっと行っただけのところに、またも銭湯!本日その3、有馬湯。
こっちは、なんともふしぎな外観です。南国風というのか、ソテツっぽいのがあったりw 中がどうなっているか、興味を持ってしまいます。どっちの銭湯もイイゾ~。
しかし、こんなに接近して銭湯があるというのは、あまり体験したことがありません。どちらも、音無川のすぐ近くに位置しています。 銭湯の排水を川に注ぐ流路がないか、探しましたが見つけられず。
その後土手通りを吉原のほうへ黙々歩いていきますと、
どーーーーん!!!!!!
これ!!!!!!
孤独のグルメ第一話のあの場所じゃん!!!
やばい・・・ものっすごい興奮度です。だって、他のものは大体計画のうえでのことなのに、ここに巡り合うとは完全に予想外。
ぶた肉炒めライスと豚汁と、すっごい爽やかな存在の茄子の漬物・・・あの店が、この近くのどこかに!いやぁ本当に嬉しい。
そしてもう少しだけ行くと、桜鍋のおみせ、中江があります。ここは本や雑誌などで外観を知ってはいましたが、実際に見るとこれはまたえらく素敵です。
この一角だけ、むかしのまま切り取られたかのよう。すばらしい。
音無川の名残は殆ど味わえない旅でしたが、上の商店街と、この中江の一角、これだけでも十分ゴチソウサマ。
私は食べられない獣肉が多いのですが、馬刺しは大丈夫なので、桜鍋も大丈夫そうです。ここでご飯を食べていくという手もあるのかもしれませんが、生憎私はこのような渋い店に一人で行けるほど、完成された人間ではありません。などとよくわからないことを思いながら通り過ぎ、吉原へ向かいました。
後半(山谷堀編)へ続きます。
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