新宿水リサイクルセンター見学
桃園川暗渠は、現在下水道として機能中と以前書きました。そこで、下水道にも興味を持つようになりました。
そうなってくると、それ系の博物館にも行きたくなってくる・・・そういう性分です。
調べてみると、西新宿のど真ん中に下水道と関連する施設があることがわかりました。水リサイクルセンター、なんと、ハイアットのビルの地下4階にあるのですよ・・・この立地はかなり意外(淀橋浄水場があったことを考えれば、西新宿に何かあるのは頷けますが、このビルというのが意外)。
エレベーターを降りると、まずこのような壁がお出迎え。水がポコポコいう音がして、プールの、あの塩素の匂いがします、なんとも異空間。期待に胸をふくらませ・・・
因みに私は、美術館・博物館は自分のペースでめぐるのが好きです。わりにはっきりと「スキ/興味ない」が分かれるので、それに応じて長く立ち止まったり、すっ飛ばしたりします(だから10分くらいで出ることもあります)。
だからここでも、好きにめぐろう、と、すると、、、ドアを開けると、機械のゴウンゴウンという音だけがし、展示があるエリアは暗く、人がいません。職員の方々が働いている部屋が、ちらりと見えます。人がいないときは消す、エコなのでしょうか?
勇気を出して、「あのう、ちょっと見たいんですが・・・」と言うと、おじさんが二人出てきて、なんだかへんなものを見る目で私を見ます。
おじさん「え、ひとり?どのくらい時間あるの?」
私「はい、ひとりです。30分くらい?でももうすぐ閉まるんですよね」
おじさん「いやいや、大丈夫だよ。じゃあ案内するから名前書いて。」
えええ・・・・・そう、ここ、「職員さんの案内つき見学」しかチョイスがないらしい(webからはそこまで読めないのに~!)。そして団体さんなどがきっと来るんですね。ビーサン履いた女が平日の昼間に一人できたら、なんの目的だかわかりにくいことこの上ないでしょうね・・・だから変な目で見られたのか(ちなみに私は人ごみが嫌いなので、こういった趣味的作業は、研究日=平日にやるのが好きなのです)。
で、おじさんとのタイマンが始まります。
まず「リサイクルした水を、どう使っているかは知ってますよね?」
い、いきなり質問!もともと率先して会話するたちではないのに、マンツーだから答えざるを得ない!そして結構試されている!?
清流復活事業のことだけは記憶にあったので、かなり戸惑いながら
「か、川とか・・・ですよね?」
というとようやく次に進め、というかそこからはおじさんが色々と説明してくれ、ミニ映画を見せてくれたり、動くジオラマ(これすごい楽しかったあ~)を見せてくれたり、一人で堪能できるわけですからこりゃ贅沢!
・水リサイクルは、都市における新たな水資源確保のために始まった事業(昭和59~)。
・下水を集め濾過し、再生水を新宿(一部中野坂上)の高層ビルのトイレ、電車の洗浄、散水などに用いる(そして無限ループ)。渋谷川、目黒川、呑川などに放流し、清流復活にも用いる。
ということがわかりました。かなり丹念に濾過しているようにみえるのですが、その再生水は、魚は泳げるけど、いまのところ飲料用にはならないようです。
ほか、ささやかに、「汚水と雨水を一緒に流すタイプと、分けて流すタイプと、2種類の下水管があるらしい」ということがわかりました。
落合水再生センターが随分と立派に描かれ、下水道の聖地みたいな気もしてきました。うーん、落合はその名の由来(複数の川の落ち合うところ)のように昔も水の聖地で、いまもそうなのかもしれない。落合にもぜひ足を向けてみたいです。
・・・と真面目に書きましたが、”おじさんとマンツー”がこの日いちばん面白くって、ニヤニヤしながら帰りました。
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コメント
質問するおじさん、可笑しすぎですねw。
いつもまじめに読ませていただいていたのですが、今回ばかりは吹き出してしまいましたwww。
それはそうと、興味深い施設に行かれましたね。しかもハイアットの地下とは!こんど私もぜひ行ってみたいと思います。
投稿: lotus62 | 2009年8月19日 (水) 18時09分
こんにちは~。ええ、最初は怪しまれてるのかという思いがあり、オタオタしましたけど、この質問を最初にするって、なんというか、ナシですよねww。
たしか休日はやっていなかった気がしますが、なにかのついでにでもいける場所かも。ただ、不思議そうな反応をされないためには予約したほうがいいのかもしれないです。そんなに広くは無いですが、ある意味良い体験になるかもしれませんよ~w
投稿: nama | 2009年8月21日 (金) 12時26分